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身体障がいがあっても安心!一人暮らしのための賃貸物件の選び方と支援制度まとめ

「バリアフリー物件、探せばあるって本当?」 車いすでも入れる部屋が見つからない… エレベーター付きって書いてあるのに、階段数段あるってどういうこと? 物件はよかったのに物件までの道がかなりの坂道だった 身体障がいのある人が一人暮らしをしようとすると、「物件探し」の壁は思ったより高く感じることが多いかもしれません。 この記事では、物件選びで気をつけたい現実的なポイントや、地域選びのヒント、制度の活用法などを、実体験に基づいた視点でわかりやすくまとめました。 身体障がい者の物件探しでよくある課題 ❌「バリアフリー物件」の定義が曖昧 スロープや手すりがあっても、廊下が狭い、玄関に段差があるなど、本当に使いやすいとは限らない。 ❌ バリアフリーの情報が不足している 障がいに配慮した設計かどうか、写真だけでは判断できない。 不動産会社がバリアフリー知識に乏しいケースも。 ❌ 賃貸の審査でハードルを感じることも 「収入が安定していない」「介助が必要」などを理由に、敬遠されることがある(※差別にあたる行為) 身体障がいがある人におすすめの「物件タイプ」 ✅ UR賃貸住宅 メリット 礼金・仲介手数料・更新料ゼロ 障がい者等向けの「ハートワン制度(優先入居)」あり バリアフリー設計の物件も多い(手すり・段差解消・広めのトイレなど) 注意点 ハートワン制度を利用するには障害者手帳などの証明が必要 首都圏や都市部に物件が集中しており、地方では選択肢が少ないことも 参照:UR賃貸住宅公式サイト ✅ 地域の公営住宅(市営・県営・都営) メリット 低家賃で入居でき、障がい者世帯向けの「優先入居枠」がある自治体が多い エレベーター付き・段差解消済みの物件も一部あり 注意点 古い物件が多く、バリアフリー対応が不十分なケースもある 募集時期・倍率が自治体によって大きく異なるため、こまめな情報収集が必要 🔍 地域の「住宅供給公社」や「市営住宅課」の公式HPで募集状況を確認しましょう。 ✅ 住宅確保要配慮者向け賃貸(セーフティネット住宅) 概要 障がい者や高齢者、子育て世帯など「住宅確保が難しい人」のために登録された民間賃貸住宅 入居拒否されにくく、バリアフリー対応の物件も一部あり メリット 物件情報は国の検索サイトから全国一括で探せる 収入や状況に応じて家賃補助を受けられる自治体もある(例:東京都・神奈川県など) 注意点 登録物件数は地域差が大きく、物件自体が少ない地域も 入居条件(連帯保証人の有無など)は物件ごとに異なる 参照:セーフティネット住宅検索サイト(国土交通省) ✅ 一般の民間賃貸+改修 概要 一般の賃貸物件を選び、必要に応じて手すり設置や段差解消などのバリアフリー改修を行う方法 メリット 選べる物件数が多く、立地や間取りに自由度がある 一部の自治体では、バリアフリー改修に対して補助金が出ることもある 注意点 改修には大家さんの許可が必要(書面による合意が望ましい) 「工事前の申請」が必要な補助制度も多く、事前準備が必須 地域選びのコツ|一人暮らし向け“安心エリア”とは? ✅「公共交通機関が使いやすい場所」を優先 バスの低床車両が多い/電車にエレベーターがある駅 近くに福祉タクシーや介護タクシーが使える場所だと安心 ✅「福祉が手厚い自治体」を選ぶ 地域によって、移動支援・家事援助・訪問介護の支給基準が異なる 例:東京都の一部や政令指定都市はサービスの選択肢が多い ✅「支援者・病院・役所」までの距離も考慮 通院や相談がしやすい場所だと、急な困りごとにも対応しやすい 引越し前に“最寄りの相談支援事業所”もチェック 物件選びのチェックリスト【内見時に確認しよう】 ✅ 玄関に段差はないか(もしくはスロープの設置可か)✅ 廊下の幅は車いすで通れるか(最低80cmが目安)✅ トイレ・浴室に手すり設置可能か(または設置済みか)✅ キッチンの高さは調整可能か✅ インターホン・スイッチの位置は高すぎないか✅ エレベーターの有無、車いすで乗れるサイズか✅ 緊急通報装置や見守りサービスの導入が可能か✅ 自宅周辺に坂道・凸凹が多くないか(実際に歩いて確認) 使える補助金・制度まとめ 制度名 内容 補足・注釈 住宅改修費助成 身体障がい者が住環境を整えるためのリフォーム費用に対する補助(手すり設置、段差解消など) ✅ 自治体ごとに対象工事・上限金額が異なる。✅ 一般的には【事前申請】が必要で、「工事前の写真・図面・見積書」が必要。✅ 介護保険での住宅改修(要支援・要介護認定者)とは制度が異なる。👉 詳細は各市区町村の障がい福祉窓口に確認を。 福祉用具購入・貸与補助 車いす、歩行器、シャワーチェアなどの購入またはレンタル費用の一部を補助 ✅ 介護保険対象者(65歳以上 or 特定疾患あり)は「介護保険」が優先される。✅ 障害者手帳所持者向けの補装具費支給制度では、「耐用年数」「再支給要件」が細かく定められている。👉 各自治体でレンタル可能品や購入対象品が異なるため要確認。 移動支援(地域生活支援事業) 通院・買い物・余暇活動など、日常生活に必要な外出のサポート(ヘルパー派遣) ✅ 全国に制度の枠組みはあるが、「支給対象」「回数・時間数」は市区町村により大きく異なる。例:A市は通院も支援対象、B市は通院は対象外 など。👉 必ず「自立支援給付(移動支援)」の詳細を自治体で確認を。 障がい者向け公営住宅の優先入居 市営・県営・都営住宅での優先入居枠 ✅ 各自治体により「障がいの等級」「世帯構成」「収入要件」などの条件が異なる。✅ 都市部では倍率が高く、応募時期が限られている場合もある。👉 都道府県・市区の住宅供給公社HPや役所にて随時チェックを。 補足:支援制度を探すときのおすすめの行動 「◯◯市 障がい者 住宅改修」などで地域名を含めて検索すると、P申請ガイドやパンフレットが見つかることが多いです。 地域包括支援センターや障害者支援センターに一度相談すると、地域内で使える制度を横断的に紹介してもらえる場合があります。 相談支援専門員を通じたプラン作成(サービス等利用計画)で制度利用がスムーズになることも。 不動産会社に伝えるべきこと・伝えなくていいこと ✅ 伝えたほうがスムーズなこと 車いす使用の有無、段差・幅の希望条件 介助が必要な時間帯(夜間 or 日中) リフォーム希望(あれば)とその内容 ❌ 無理に伝えなくていいこと 障がいの等級 収入源(年金の内訳など細かすぎる情報) 持病の詳細などプライバシーにかかわる部分 体験談|「ここを妥協してよかった」「ここは妥協しなきゃよかった」 「家賃を少し上げてでも駅近にしたことで、通院がすごく楽になった」(40代・脊髄損傷) 「段差のない物件を選んだつもりが、玄関に5cmの出っ張りがあって毎回ヒヤヒヤ」(30代・車いすユーザー) 「管理人さんが常駐しているマンションにして、本当に安心感が違った」(60代・片麻痺) まとめ:「ひとりで暮らす」ことは、自由と安心の両立 身体障がいがあっても、正しい情報と制度、少しの工夫があれば、自分らしく暮らせる場所は必ず見つかります。 物件選びは“暮らし方選び”でもある 不動産会社や行政としっかり連携をとるのがコツ 妥協すべきところ、しないところをあらかじめ整理しておく 「不安」からの一歩を、「安心」へ変える準備を、今から始めてみませんか?
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障がいと自他境界|イライラ・嫉妬・気疲れしやすい人へ届けたい「心の距離感」の話

他人の態度や言葉に、いつも振り回されていませんか? あの人の言い方、なんであんなに刺さるんだろう ついSNSで幸せそうな人を見て落ち込んでしまう 頼まれると断れず、無理してあとで爆発してしまう 嫉妬してしまって、そんな自分が嫌になる いつも気を使って、人といるとぐったりする こんな感情、誰しも一度は経験があるのではないでしょうか?実はこれらの背景には、「自他境界(バウンダリー)」という心の線引きの難しさがあるのです。 この記事では、発達障がい・精神障がいなどの特性とも関わりが深い「境界線」の保ち方と、その具体的トレーニング法をわかりやすく紹介します。 自他境界とは?|「自分」と「他人」の心の線引き 「自他境界(バウンダリー)」とは、**自分と他人の間にある心の“見えない境界線”**のこと。これは「どこまでが自分の責任で、どこからが他人の責任か」というラインでもあります。 たとえば シーン 自他境界があいまいなときの反応 上司が不機嫌だった 「私、何かしたかな?」と自責モードに入る 友達が楽しそう 「なんで私だけうまくいかないの?」と比較して落ち込む お願いを断りたいけど… 「悪いかな」と我慢して引き受けてしまう これ、実はすべて「自他境界のゆらぎ」が原因かもしれません。 自他境界を整えると、どう変わる? 「人の機嫌=自分の責任」という思い込みが減る 嫉妬・自己否定に巻き込まれにくくなる 断ることができて、自分を守れる 落ち込んでも立ち直りやすくなる 「私は私、他人は他人」と安心して人と付き合えるようになる つまり、自他境界があることで「自分軸」で生きられるようになるのです。 ✅ 10の質問でわかる!自他境界チェックリスト 自分の“こころの境界線”がどうなっているか、まずは気軽にチェックしてみましょう! 次の10の質問に対して、「はい」が何個あったか数えてください。 質問 はい いいえ 1. 相手の機嫌が悪いと、「自分が悪かったのかな」と感じてしまう ☐ ☐ 2. 断りたいのに、相手の顔色を見て「いいよ」と言ってしまうことが多い ☐ ☐ 3. 相手の意見や価値観に流されて、自分の考えがわからなくなることがある ☐ ☐ 4. 「助けて」と言われると、自分の予定を犠牲にしてでも助けなきゃと思ってしまう ☐ ☐ 5. SNSや友人の成功を見て、強く嫉妬したり落ち込むことがある ☐ ☐ 6. 「こう思われたらどうしよう」と他人の評価が気になって動けなくなる ☐ ☐ 7. 誰かにイライラしたとき、それを自分の「弱さ」や「ダメさ」のせいにしてしまう ☐ ☐ 8. 自分の気持ちよりも「相手がどう感じるか」を優先してしまう ☐ ☐ 9. 人の問題を「なんとかしてあげなきゃ」と抱え込みすぎて疲れる ☐ ☐ 10. 人と一緒にいると、自分の感情がよくわからなくなる ☐ ☐ 🔍 結果 「はい」が0~2個 → あなたは自他の境界がしっかりしているタイプ。自分の気持ちと他人の感情を適切に分けて考えられています。 「はい」が3~5個 → やや境界があいまいになっているかも。他人の感情に影響されやすかったり、自分を後回しにしがちです。 「はい」が6個以上 → 境界が薄くなっているサイン。自分の心を守るトレーニングや、「断る力」「気持ちの切り分け方」を少しずつ練習してみましょう。 今日からできる!自他境界を育てる5つの実践トレーニング ① 「これは誰の課題?」と思考を整理するワーク 目的:感情に飲まれず、冷静に状況を見つめる力を育てる やり方:困ったときに以下の質問を書き出してみましょう 今、私が感じているのは何の感情?(例:怒り、悲しみ、嫉妬) これは私の問題?相手の問題? 私は何をコントロールできる?何はできない? ノートに書くのがポイント。「見える化」することで感情の分離がしやすくなります。 ② NOと言う練習帳|やわらかく断る言い方を用意しておく 目的:断れないストレスを減らし、「自分もOK、相手もOK」の関係を築く 例文集(自分の中でストックを持とう) 「今は余裕がないから、また今度でお願いできる?」 「気持ちは嬉しいんだけど、ちょっと難しいかも」 「◯◯ならできるけど、それ以上はちょっと負担かな」 最初は怖いけれど、練習するほど言いやすくなっていきます。メールやLINEで伝えるのもOK! ③ 比較モードを止める「今ここ」トレーニング 目的:SNSや他人の生活と比べすぎないようにする習慣 やり方(朝の3分) 今日の「自分だけの良かったこと」を3つ書く例)・ちゃんと歯を磨けた  ・朝ごはんが美味しかった  ・イライラしても1回深呼吸できた 「小さな自分の達成」を毎日確認することで、他人への過剰な意識が減っていきます。 ④ 感情の責任を持ちすぎない練習 目的:「人が怒っている=自分のせい」と思いがちな癖をほぐす 思い出したいこと 相手が不機嫌でも、それはその人の感情 自分の感情も、相手が責任をとるものではない 感情は天気のようなもので、通り過ぎるもの 「人の感情は天気」とラベリングしてみると、自然と距離を取れるようになります。 ⑤ 人間関係の“距離感マップ”を描いてみる 目的:自分にとってちょうどいい距離を再確認する やり方 紙に円を描き、中心に自分を書きます 家族・友人・職場の人などを「近い」「中間」「遠い」の位置に置く 実際の関係と、心地よい距離が一致しているか確認 客観的に見ることで、「この人とはちょっと離れてもいいんだ」と気づけることも。 📘 さらに理解するためのおすすめ本 心の境界線 穏やかな自己主張で自分らしく生きるトレーニング 商品ページ 実用的なワーク付き。 読みやすく、ワーク形式で境界線のトレーニング方法を丁寧に解説。 初心者にも安心。少しずつ取り組めるワークで「ちょうどいい距離感」を身につけやすい。 わたしはわたし。あなたじゃない。10代にも響く境界線の引き方 商品ページ 特に思春期向けとして評価◎ 10代を対象に、セルフアイデンティティをもちながら周囲との距離を保つ方法をやさしく解説。 発達障がいのある若者や思春期支援にぴったりの、実用と共感のバランス。 まとめ:“線を引くこと”は、冷たさではなく「優しさ」 自他境界をしっかり持つことは、わがままでも、冷たいことでもありません。 それはむしろ── 自分を守りながら、相手にも無理なく接するための「優しさ」 他人の感情に飲み込まれず、自分らしく生きるための「安心感」 発達障がいやメンタル特性があっても、日々を穏やかに暮らすための「工夫」 「しんどいな」「人間関係がつらいな」と思ったときは、“自分と他人の境界線”を少し見直してみてください。 あなたの心に、すこしでもやさしい余白が生まれますように。
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頼むのが苦手・断れない…発達障がいのある人が人間関係で疲れないための言い方練習帳

人間関係の中で「ちょっと頼んでみる」「無理なことは断る」といったやりとりは、日常的に起こることです。 でも、発達障がいのある人にとっては、この“ささいなコミュニケーション”がとても難しく感じられることがあります。 どう伝えたらいいかわからない 相手の気持ちを考えすぎて言い出せない 空気を読みすぎて、自分を後回しにしてしまう この記事では、そんな「頼む」「断る」が苦手な方のために、具体的な言い方例や気持ちの整理の仕方を紹介していきます。少しずつでも“自分らしいコミュニケーション”ができるヒントになれば嬉しいです。 「頼むのが苦手」なあなたへ 頼みごと=迷惑?と思っていませんか? 発達障がいのある人の中には「頼んだら迷惑かも」「わがままだと思われるかも」という思い込みから、お願いすること自体に強いハードルを感じている方がいます。 でも実際は、頼まれた相手は「力になれて嬉しい」と思ってくれることも多いんです。 まずは「頼んでもいいこと」を整理してみよう 頼んでもいいことの例 わからないことを教えてもらう 重いものを運ぶのを手伝ってもらう 忙しくて手が足りないときに助けてもらう 体調が悪いときに代わってもらう →自分が「どんなことに困りやすいか」を振り返ると、頼む準備ができます。 頼みごとのフレーズ練習 お願いの言い方例 「ちょっと手伝ってもらえるかな?」 「○○が苦手で…代わりにやってもらえると助かる」 「忙しいところごめんね、○○をお願いしてもいい?」 「一緒に考えてくれると嬉しいな」 ▶ポイント・「お願いしてもいい?」と相手の意思を尊重する形にする・素直な気持ち(困っている・助けてほしい)を伝える 「断れない」あなたへ NOと言えないのは優しさ?それとも無理しすぎ? 断るのが苦手な方は、相手をがっかりさせたくない・嫌われたくないという気持ちが強い傾向があります。でも、その結果として自分が疲れきってしまうことも。 「自分を守るために断る」ことは、わがままではなく、正当な自己防衛です。 まずは「断っていいライン」を自分の中に持つ 断っていい例: 体調が悪いとき 他に優先する予定があるとき 苦手なこと・できないことを頼まれたとき 気持ちがしんどいとき →“断る練習”は、自分の境界線(=バウンダリー)を確認することから始まります。 上手な断り方フレーズ練習 断る言い方例 「ごめんね、今日は難しいんだ」 「ちょっと無理かもしれない…また今度ならできるよ」 「やりたい気持ちはあるんだけど、今は体調がよくなくて」 「それはちょっと苦手だから、他の人にお願いできる?」 ▶ポイント・理由を簡単に添えると納得されやすい・感謝の言葉を忘れずに(例:「声かけてくれてありがとう」) 苦手な場面を“分けて考える”とラクになる 頼む・断るにも段階がある 「頼む」「断る」は1つの行動ですが、次のようにステップを分けると練習しやすくなります。 【頼むステップ】 自分が何に困っているかを自覚する 誰に頼めばよいかを考える どう頼むか、言い方を考える 実際に伝える 【断るステップ】 今の自分の状態を確かめる できそうかどうか判断する 無理なら、断る理由を考える 相手に伝える+別の提案があれば伝える 書き出して整理する方法もおすすめ 「困っていること」や「言いたいこと」を紙に書いてみる 頭の中で混乱してしまう人にとって、視覚的に整理するのはとても効果的です 日常で“ちょっとだけ言ってみる”習慣をつけよう 最初は身近な人・短い言葉から 最初から完璧に言う必要はありません。むしろ「えっと…ちょっとお願いがあるんだけど…」と途中まででも言えたら大成功です。 「ありがとう」「ごめんね」「今は無理かも」など、短い言葉を少しずつ使っていくことが、言葉のハードルを下げてくれます。 “言えた”をちゃんと自分でほめよう 人に頼んだり断ったりしたあと、「ちゃんとできた!」という実感が持てると、少しずつ自信になります。 「前よりちゃんと伝えられた」 「今日は勇気を出して頼めた」 「無理なとき、NOって言えた」 →これを自分で認めてあげることが、次のステップへの力になります。 サポートや環境を活かす工夫も大事 メモ・カード・アプリを活用する 言葉で伝えるのが難しい場合、こんな工夫も役立ちます。 伝えたい内容を書いたメモやカードを渡す 頼みごとや断り文句をスマホのメモ帳に保存しておく サポートグッズやアプリ(例:意思表示カード、会話支援アプリ)を使う 理解してくれる人との関係を大切に 安心して話せる人が一人でもいるだけで「言ってみようかな」という気持ちになります。 まずは、支援者・家族・福祉サービスのスタッフなど その人に、今の自分の困りごとを伝えてみるところからスタートしてもOKです おわりに:自分を大事にできる“言葉”を少しずつ 「頼めない」「断れない」と悩むのは、自分や相手の気持ちを大切にしたいという想いの裏返しでもあります。 でも、人に頼ってもいいし、無理なときはNOと言っていい。それが“自分を大事にする”ということです。 言葉にするのが難しいときも、少しずつ「自分の伝えたいこと」を言えるようになれば、人との関係もきっとラクになりますよ。 この練習帳が、あなたの“安心できる関係づくり”の一歩になればうれしいです。
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お金の使いすぎを防ぐには?知的障がいがある人のための金銭管理術

この記事では、知的障がいのある方が、無理なく安心してお金を扱えるようになるための方法や、支援ツールをご紹介します。 はじめに:「お金をうまく使う」って、どういうこと? お金は日々の生活に欠かせない大切な道具です。でも、知的障がいのある方にとっては難しいこともあります。 たとえば… ついお金を使いすぎてしまう 財布の中にいくら入っているかわからなくなる 毎月の支出を記録するのが難しい こうした困りごとに対して、工夫やサポートがあれば「自分らしくお金を管理する」ことができます。 【基礎知識】知的障がいとお金管理の関係 お金の管理が難しくなる理由とは? 知的障がいがある方にとってお金の管理が難しくなる主な理由には、次のような特徴があります。 数字や計算が苦手 抽象的な概念(「節約」や「将来のために貯める」など)が理解しづらい 記憶力や注意力にムラがある 衝動的にお金を使ってしまいやすい これらは「本人のせい」ではありません。環境や支援によって、お金の管理スキルは少しずつ身につけることができます。 一人ひとりに合ったサポートが大切 お金の管理といっても、全てを自分で完璧に行う必要はありません。自分が「できること」「苦手なこと」を整理し、必要なところだけ支援を受ければ良いのです。 【ステップ1】お金の「見える化」で使いすぎを防ぐ まずは「現金の管理」からはじめよう お金の出入りを見えるようにすると、使いすぎの防止につながります。特に現金での支払いは視覚的に管理しやすいのでおすすめです。 財布には1日や1週間ごとの予算だけを入れる 「使ってよいお金」と「使わないお金」を分けて封筒に入れる 残高がわかるようにメモを貼る 色・形・イラストでわかりやすく コインケースを色分けして金額を分かりやすく お金の使い道を書いたイラスト付きメモを使う 支出管理シートにスタンプやシールで記録する 楽しく・視覚的に管理できる仕組みをつくることが続けるコツです。 【ステップ2】支出の記録を習慣にしよう 「何にいくら使ったか」を記録する 使ったお金の記録をすることで、自分の「お金の使い方」を客観的に知ることができます。 ノートに日付・使った金額・使った目的を書く スマホやタブレットの簡単な家計簿アプリを使う 支援者と一緒に1週間分を振り返る習慣を作る ゲーム感覚で続けやすく 1週間記録できたらシールを貼る 目標を達成したらちょっとしたごほうび 楽しみながら「習慣」にしていく工夫が効果的です 【ステップ3】無理のない「予算」を立ててみる 収入と支出を分けて考える 予算管理はお金の使いすぎを防ぐ大事なスキルです。 月に入ってくるお金(例:工賃、年金)をリストアップ 必ずかかるお金(例:食費、通院費)を先に予算化 余ったお金の中で「自由に使えるお金」を設定する 「お金を分けて考える」ことを、視覚的・具体的に体験することが重要です。 封筒・ファイルで管理する方法 「食費用」「おこづかい用」「貯金用」などに分けて封筒を用意 ファイルにラベルや絵をつけて分かりやすく 定期的に内容を見直す時間をつくる 【ステップ4】「衝動買い」を防ぐ工夫 衝動買いが起きやすい状況とは? お店で商品を見ると欲しくなる 気分が落ち込んでいる時につい買ってしまう お金を持っていると全部使ってしまう 衝動買いを防ぐには「買わない」ことを前提にした環境づくりが大切です。 具体的な対策例 必要な時以外は財布を持ち歩かない お店に行く前に「買うものリスト」をつくる 通販サイトは「お気に入り登録だけ」で1日考える 気持ちのコントロールが難しい方には「一緒に考える人」がいると安心です。 【ステップ5】「貯金する楽しさ」を知る 目標をもって貯金する 「なんのために貯金するのか」が明確になると、やる気につながります。 楽しみ(旅行・ゲーム・イベント)を目標にする 使いたい金額と貯金する期間を決める ビジュアルで見える「貯金表」を作る 貯金箱や専用口座の活用 中身が見える透明な貯金箱で達成感を 支援者と一緒に使える銀行口座での管理も有効 定期的に「どれくらい貯まったか」を確認する 【サポートの工夫】まわりの人ができること 家族や支援者が意識したいこと 一人ひとりの理解度や特性に合わせた関わりを お金を使ったあとに「一緒に振り返る」時間をつくる ミスしても責めずに「どうすればよかったか」を一緒に考える 「失敗から学べる」安心感が、お金の管理スキルを育てます。 専門機関・制度の利用も検討を 日中活動の場(就労継続支援B型など)で金銭管理支援を受ける 成年後見制度を活用して安全にお金を管理してもらう 地域の相談支援センターや福祉サービスに相談する 支援者だけで抱えず「制度や専門職」に頼ることも大切です。 【おすすめツール】お金管理に役立つアイテム アナログでわかりやすい管理ツール イラスト入り家計簿ノート 封筒分け用の収納ファイル 曜日ごとに予算を分けられる財布 デジタルで便利なツール シンプルな家計簿アプリ(シンプル家計簿 MoneyNoteなど) スマホで管理できる予算シート(支援者と共有も可能) 視覚化に強いタブレットツール(ピクトグラムなど) まとめ:「できた体験」が未来を変える お金の管理は決して簡単なことではありません。でも「ちょっとした工夫」や「支えてくれる人」の存在があれば、誰でも少しずつできるようになります。 失敗してもいい。うまくいかない日があってもいい。大切なのは「自分のお金を、自分で考えて使う」体験を重ねることです。 そして、できたことを「すごいね」と認めてもらえる環境が、次の一歩を後押ししてくれます。 知的障がいがある方が、自分らしく安心して生活していけるように。お金とのつきあい方を、みんなで考えていきましょう。
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親が知らないきょうだい児の本音|「いい子」の裏にあるもの

障がいのある子どものきょうだいとして育つ「きょうだい児」。一見、健やかに育っているように見えても、彼らは日常の中で多くの感情を抱えています。「親に迷惑をかけたくない」「私のことは後回しでいい」そんな“いい子”の仮面の裏にある、本当の思いとは。 本記事では、きょうだい児の本音と、家族としてできることについて考えます。 きょうだい児とは?──障がいのある兄弟姉妹とともに生きる子どもたち 「健常児」だからこその見えにくさ きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹を持つ子どものことです。彼らは「健常児」として見られ、つい支援の対象から外れがちです。ですが、家庭内で兄弟の介助を求められたり、親の関心が兄弟に偏ったりと、見えない負担を感じていることも少なくありません。 子ども時代に限らず、成人後もその影響は続きます。以下のような背景や現実があります 両親が障がい児のケアに多くの時間とエネルギーを注ぐため、自分のことは「我慢」することが多くなる 家族の雰囲気を察し「いい子でいよう」と頑張ってしまう 「お兄ちゃんなんだから」「妹を守ってあげて」など、年齢以上の責任を期待されやすい 親や社会からあまり関心を向けられないと感じることがある 一見「元気に育っている」ように見えても、内側には複雑な気持ちを抱えていることが少なくありません。 きょうだい児が抱く“言えない気持ち” 「親を困らせたくない」自己抑制の背景 きょうだい児は、親が障がいのある兄弟姉妹の世話に忙しい姿を見て育つため、自分の感情や要望を抑え込む傾向があります。 彼らが抱えがちな気持ちは以下の通りです。 親を困らせたくない、迷惑をかけたくない 自分の悩みは小さいと感じて言えない 「わがまま」と思われることを恐れて話せない 孤独感や不安を感じながらも誰にも伝えられない このような自己抑制は気づかれにくい心の負担となり、ストレスや寂しさを生み出します。家族や周囲がきょうだい児の心に寄り添い、日常的に声をかけることが大切です。 きょうだい児が抱える複雑な感情とは? きょうだい児が感じやすい感情は多岐にわたります。愛情、誇り、羨望、寂しさ、葛藤、罪悪感…。とても一言では語れません。 よくある感情の例 【寂しさ】 「どうして私の話はすぐに終わっちゃうのに、弟の話は長く聞いてもらえるの?」 【嫉妬・怒り】 「自分の誕生日なのに弟の機嫌ばかり取っていた」 「本当はもっと家族に注目してもらいたい」 【罪悪感】 「そう思ってしまう自分は、冷たい人間なのかもしれない」 【誇りや尊敬】 「でも障がいのある兄が頑張っている姿を見て、私も負けられないと思った」 こうした感情が渦巻くなかで「誰にも本音を話せない」という孤独も伴いやすいのです。 自由の制限がもたらす葛藤とそこから得る強さ 障がいのある兄弟姉妹のケアや制限のために、きょうだい児の自由が制限されることは少なくありません。 具体的には 友達と遊ぶ時間が減る 好きな習い事をやめざるを得ない 家族旅行やイベントに行けないことがある これらの制約はきょうだい児のストレスや寂しさの大きな要因です。 しかし、こうした経験からもたらされる成長もあります。 思いやりや忍耐力が育まれる 家族のために頑張る強さが生まれる 困難を乗り越える力や人間性の深さを培う これらは彼らの人生の財産となり、困難の中にも光を見出す力となっています。 家族みんなで歩む支え合いの道 きょうだい児の気持ちを言葉にすることの重要性 きょうだい児は自分の気持ちを話すことが苦手な場合が多いため、家族が日頃から声をかけ、気持ちを言葉にする手助けをすることが非常に大切です。 毎日の何気ない会話の中で「今日はどうだった?」と気軽に問いかける時間を持つこと。感情に名前をつけて、一緒に考えてみることも効果的です。 例えば、 「悲しい気持ちがあるのかな?」 「ちょっとイライラしてる?」 と気づきの言葉をかけることで、本人も自分の感情を整理しやすくなります。 また、言葉で伝えづらい場合は、日記や絵、音楽など、本人が表現しやすい方法を探してみるのも良いでしょう。家族が寄り添い受け止める姿勢を示すことで、きょうだい児の心は少しずつ軽くなります。 一人の個人としての尊重を大切に 親はどうしても障がいのある子どもに目がいきがちですが、きょうだい児も一人の尊い個人として大切に扱う必要があります。 彼らが自分らしく生きられるように、やりたいことを応援し、感情の変化に寄り添いながら、過度な期待をかけすぎないバランスが求められます。 好きなこと、得意なことを伸ばす 困った時にはしっかり話を聞く 失敗しても受け止める こうした日々の積み重ねがきょうだい児の自己肯定感を育て、自立した未来への土台となります。 親にしかできない、大事なかかわり 親の関わり方はきょうだい児にとって心の軸になります。 親として心がけたいこと 「ありがとう」「がんばってるね」をきちんと言葉にする 日常の中で1対1の時間をつくる 子どもが“無理して強がっていないか”気にかける 完全に平等でなくても大丈夫です。「自分のことも気にかけてくれている」と感じるだけで、子どもは救われることがあります。 家族以外のつながりが心の余裕を作る きょうだい児は家族だけでなく、社会の理解と支援も必要です。同じ立場のきょうだい児の集まりや地、域の支援団体に参加することで、孤独感が和らぎ、新しい視点や生きる力を得られます。 「自分だけじゃない」と実感できる安心感 似た経験をする仲間との交流からの励まし 新しい友達や支援者との出会い こうした社会的つながりはきょうだい児の心の支えになるだけでなく、家族の負担軽減にもつながります。 おわりに:きょうだい児の心に寄り添う社会へ きょうだい児は家族の大切な一員でありながら、知られざる苦労や葛藤を抱えています。その声に耳を傾け、温かく見守り続けることが家族の絆を深め、みんなが笑顔で暮らせる未来へとつながります。 家族だけでなく、地域や社会全体で支え合い、すべての人が自分らしく生きられる環境をつくっていきたいものです。
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感覚過敏でも安心!公共交通でのお出かけを快適にするヒント集

人混み、音、光、におい…外出に不安を感じるのは、感覚過敏を持つ人にとってごく自然なこと。でも、日常の移動や外出が「苦行」になってしまうのはつらいですよね。 この記事では、電車やバスといった公共交通を使ったお出かけを、少しでも快適にするための工夫を紹介します。実はこれらのヒント、HSP(繊細さん)や小さなお子さん連れの方、高齢者など、あらゆる人にも有効なんです。 公共交通でのストレスを軽減するための準備 混雑時間を避けるタイミング術 平日の通勤ラッシュ(7~9時・17~19時)を避ける → 特に都市部ではこの時間帯を外すだけで、かなり快適さが変わります。 週末でもイベント開催時や天気予報をチェック → 大型イベントの日や雨の日は、屋内に人が集まり混雑しがち。 バスアプリや電車の混雑予測ツールの活用 →「Yahoo!乗換案内」「駅すぱあと」などにある混雑情報機能を要チェック。 音への刺激対策 ノイズキャンセリングイヤホンを活用(音楽なしでもOK) → 音を遮ることで、車内アナウンスや人の会話から距離を取れます。 耳栓(ソフトタイプ・色付きでオシャレなものも)を携帯 → 長時間の利用や疲れたときの安心材料にも。 音楽プレイリストの準備 → 落ち着く音、自然音、ゲームBGMなど、自分に合った音を選びましょう。 光・におい対策も忘れずに サングラス・帽子で光をコントロール → 電車の蛍光灯が眩しい場合にも効果あり。 好きな香りを染み込ませたマスクやハンカチ → 香水や食べ物のにおいが強いときの「避難香り」になります。 車内の端や優先席近くの静かな場所を狙う → 騒がしい集団が乗ってきたら、次の駅で乗り換えるのも手です。 外出先での「安心グッズ」準備 自分専用の「安心キット」を持ち歩こう 耳栓・サングラス・マスク・アイマスク 好きなお菓子(食感・味覚で気分を落ち着かせる) ハンカチ・タオル・モバイルバッテリー 手触りのよい布や安心できる香りのもの 「つらくなったら読むメモ」や推しの写真 これらがひとつのポーチにまとまっていると「いつでも安心できる基地」があるような気持ちになれます。 感覚過敏対応グッズを活用しよう AfterShokz(骨伝導イヤホン):周囲の音を完全には遮断せず、自分の空間を保てる。 感覚過敏向け衣類(縫い目が外側のインナーなど) 冷却グッズ・カイロなど、体温調節のサポート 出かける前の“心の準備”も大切に 事前のリサーチで安心感アップ 駅構内図・エレベーターの場所・改札の形状などを確認 出口の位置、周囲のカフェやトイレも把握しておくと安心 乗換案内アプリはオフラインでも使えるようにしておく メンタルのシミュレーション 頭の中で「電車に乗る→降りる→目的地に向かう」流れを想像 動画で現地を確認(YouTubeなどに電車の乗車動画あり) つらくなった時にどうするか「もしもプラン」を考えておく 困ったときの対処法 「逃げ場」を用意しておこう 駅の多機能トイレやベンチ、カフェなど、心を落ち着けられる場所を探しておく 最寄りの駅員さんがいる改札口の場所もチェック ヘルプマークや声かけカードの活用 自分から助けを求めるのが難しいとき、「見えるサイン」が助けになります SNSや動画で使い方や配布場所を知っておくと◎ 「うまくできた自分」をちゃんと褒めてあげよう 外出できただけですごい 途中で帰ってきてもOK 自分のペースでチャレンジできたら、それだけで100点! 成功体験を記録しておくと、次の外出が少しラクになります。 まとめ:感覚過敏でも、移動はちょっとの工夫で快適にできる 公共交通機関を使った移動は感覚的な負荷が多いかもしれませんが、事前の準備と自分に合ったツールの活用で、心地よいお出かけが叶います。 この記事がほんの少しでも「一歩踏み出す勇気」になればうれしいです。
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【障がいがあっても大丈夫!】推し活を楽しむための現地参戦ガイド

ライブ、舞台、スポーツ観戦…。「推し活」は人生の楽しみであり、生きがいになる力を持っています。でも、障がいがあると「現地参戦は難しいかも」と不安になることも。実は、多くの障がい当事者が自分なりの工夫で“推し活”を楽しんでいます! このページでは、身体障がい・発達障がい・聴覚や視覚に障がいがある方が、無理なく安全に推し活を楽しめるようなアイデアや工夫を紹介します。 【現地参戦は可能?】障がいがあっても参加できる? 会場には「障がい者向けのサポート」が意外とある 多くのイベント会場では、車いす席・介助者同行のチケット・筆談サポート・誘導サポートなどの配慮が用意されています。利用方法は公式サイトに記載されていることが多いので、チケットを取る前に問い合わせてみることが大切です。 ある女性の体験談 「私は電動車いすを使っていますが、アリーナ席の専用スペースで参戦できました。スタッフの人がとても親切で、グッズ購入も手伝ってくれました!」 【事前準備】安心して現地へ行くためのポイント チケットは「障がい者対応情報」をチェック 障がい者対応のチケットは、一般販売と別枠になっていることもあります。・事前登録制・同行者の情報提出が必要・専用電話での申し込みのみ可 など→早めの行動が安心! 体調と相談しながらスケジュール調整 「当日急に体調を崩したら…」という不安もありますよね。そんな時は、 朝からの外出を避ける 無理せず座って待機できるプランを立てる 前日から十分に睡眠をとるなど、“自分のペース”で行動できるよう準備をしましょう。 アクセス方法・バリアフリールートの確認 電車・バス・タクシーを使う場合でも、「エレベーターの場所」「会場入り口までの距離」「段差の有無」はチェック必須!Googleマップや、会場の公式ページ、バリアフリー情報アプリ(例:WheeLog!)などが役立ちます。 【当日】障がいがあっても“最高の時間”を楽しむコツ スタッフに不安や希望を伝える 現地では、スタッフに遠慮せずサポートをお願いしましょう。 移動のサポート グッズ購入の手伝い 筆談対応(聴覚障がいの方向け) など、伝えれば案外スムーズに対応してくれることも多いです。 無理をしない!「途中休憩」や「早めの帰宅」もアリ 公演を全部見られなくても大丈夫。自分の心と体を守ることが、次の“推し活”につながります。「一部だけでも現地で楽しめた自分を褒めよう」そんな気持ちが大切です。 【同行者との連携】一緒に楽しむためのポイント サポートしてくれる人と事前に打ち合わせ 推し活を安心して楽しむためには、同行者との連携がカギ。体調の変化や、苦手なことを事前に共有しておくと、お互いに無理なく行動できます。 たとえばこんな話し合いが大切: 途中で疲れたときはどこで休む? グッズ列は一緒に並ぶ? 音がうるさいとき、どう伝える? 同行者にも楽しんでもらう工夫を 「自分がサポートしてもらう側だから…」と遠慮せず、一緒に楽しめる時間を作ることが、長く推し活を続けるコツです。「ありがとう」の一言や、一緒に写真を撮るなど、小さな共有が思い出になります。 【発達・精神障がいの方へ】音・光・人混みの対策 感覚過敏に配慮したアイテムを持参 ノイズキャンセリングイヤホン サングラスや遮光レンズ フードや帽子で視覚刺激を軽減 などを使うことで、会場の強い音や光を軽減できます。 パニックになりそうな時の「避難先」を決めておく 人混みや騒音がきっかけで体調が悪くなる前に、避難できる場所(トイレ・休憩所など)を確認しておきましょう。会場スタッフにも「感覚過敏があり、静かな場所に案内してほしい」と伝えれば、案内してもらえることも。 【現地に行けなくても大丈夫】自宅でも楽しめる推し活 オンラインライブ・ライブビューイングの活用 遠征が難しいときでも、オンライン配信や映画館でのライブビューイングで「リアルタイムの臨場感」を味わえます。自分のペースで見られるので体調管理もラク! おうちを“推し仕様”にして楽しもう ペンライトを振る グッズを飾って応援空間をつくる 推し活友達とオンラインで感想会! 現地に行かなくても「好き」を感じる瞬間を楽しめます。 まとめ:推し活は、人生を豊かにする「力」になる 身体にハンデがあっても、心に不安があっても、「好き」という気持ちは自由です。現地参戦はもちろん、おうちでも、自分に合ったスタイルで楽しめばいい。 障がいがあるからできない…じゃなくて、工夫すれば“できること”がある。そんな前向きな気持ちで、これからも自分らしく推し活を続けていきましょう!
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「好きって言っていいの?」恋に臆病だった義手の私の変化

はじめに:恋する気持ちに「資格」なんてない 障がいを持つ私にとって、恋愛はずっと遠い存在でした。誰かを好きになっても「こんな自分でいいのか」「相手にとって迷惑ではないか」と、心の奥でブレーキがかかってしまうのです。 でもある日、自分の感情を否定し続けることに、そろそろ疲れていることに気づきました。“誰かを想う気持ち”は、誰にでも平等にあるもの。それを否定する必要なんて、本当はどこにもなかったんです。 恋に臆病だった理由 義手であることへの「引け目」 義手という身体的特徴があることで、私は人前に立つことや、自分を出すことに強い不安を感じていました。義手が見えないように袖を伸ばしたり、写真ではいつも手を隠したり。「相手がどう思うか」が先に来て、自分がどうありたいかなんて考えられなかった。 恋愛となれば、もっと深く自分をさらけ出す必要があります。触れ合う距離が近づくぶん、相手の視線や反応に敏感になり「受け入れてもらえなかったらどうしよう」という恐れが強くなる。この“恐れ”こそが、恋に踏み出すのをためらわせる最大の要因でした。 「普通じゃない」自分を受け入れきれなかった 義手であることを“普通じゃない”と感じるのは社会からの視線だけでなく、自分自身の思い込みによるものでもありました。「自分なんて…」という気持ちが心の底にあって、何をしても自信が持てない。他人と比べてしまい、自分に足りないものばかりを見ていました。 それに「障がいを理由に相手を困らせたくない」と考えて、恋愛を避ける“いい理由”にしていた部分もあったと思います。でも本当は――傷つくのが怖かっただけなんです。断られるのが、嫌われるのが、見捨てられるのが怖かった。だから私は、恋に臆病だったんです。 変わるきっかけは、小さな会話から 「あなたのままでいいよ」のひと言 変化のきっかけは、本当に小さなことでした。ある日、仲のいい友人にふと打ち明けた「恋愛なんて自分には無理だよね」という言葉。そのとき彼女は、驚くほど自然なトーンで「え、○○ちゃんは○○ちゃんのままでいいじゃん」と言ってくれたんです。 その一言が、じんわり心に染みて涙が出そうになったのを覚えています。私はずっと、自分の“足りなさ”や“違い”ばかりを気にしていたけど、友人の目には、ありのままの私がすでに“そのままでいい”存在だったんです。その優しい肯定が、私の中の「恋してもいいのかも」という小さな希望の芽を育ててくれました。 自分を大切にする=恋をしてもいいと思えること 自分にやさしくなることは、恋に前向きになることと深くつながっています。「どうせダメだ」と決めつける代わりに「もしかしたら、うまくいくかも」と思えるようになること。そして「相手が自分をどう思うか」ではなく、「自分が誰を好きか」を大切にすること。 恋愛は誰かからの承認ではなく、自分の内側から始まるもの。だからこそ、まずは自分自身を大事にできるようになることが、恋をする勇気につながるのです。 恋愛に臆病なあなたへ伝えたいこと 恋愛は「できる・できない」じゃなく「してもいい」もの 「障がいがあるから恋愛は難しい」と思ってしまうのは、たぶん、正しさや成功を重視しすぎているから。でも恋愛って“正しい”か“間違っている”かではなく、“したいかどうか”がすべてなんですよね。 誰かを好きになるのに、スキルも条件もいりません。あなたの気持ちが、あなたの恋をスタートさせるエンジンになります。障がいがあっても、傷つきやすくても、恋していいんです。むしろ、そういう人のほうが相手に優しくなれる気がしませんか? 自分の「好き」を認める勇気 誰かを好きになるって、とても勇気がいります。特に障がいという“見えやすい壁”があると、自分の気持ちをまっすぐに伝えることが難しく感じるかもしれません。 でもね、自分の「好き」を自分で否定しないでほしいんです。まずは心の中で「この人が好き」とそっと言ってみる。それだけでも、心は少しずつ変わっていきます。 傷ついたときの心のケア 恋がうまくいかなくても、自分を責めない 恋をしても、うまくいくとは限りません。伝えた気持ちが受け止めてもらえなかったり、相手の反応が思っていたものと違ったりすることもあるでしょう。 そんなとき、障がいがある自分を責めてしまう人も多いかもしれません。「やっぱり無理だったんだ」とか「自分なんかが恋してよかったのかな」と、また心のブレーキがかかってしまう。 でも、恋がうまくいかなかったのは、あなたが障がいを持っているからじゃない。どんな人にも、恋の行方はわからないし、結果だけがすべてではありません。その気持ちを持てたこと、伝えようとしたこと、それ自体があなたの強さであり、やさしさです。 落ち込んだら、信頼できる人に話そう 恋愛に限らず、心がつらいときは信頼できる人に話してみてください。うまく言葉にできなくても大丈夫。あなたの気持ちに寄り添ってくれる人は、きっとどこかにいます。 「どうだった?」と聞かれたら「ちょっと頑張ってみたよ」と答えられるだけでも、それは立派な一歩です。心をほぐすのは、ひとりで頑張るより誰かと分け合った方が早いときもあります。 恋愛だけがすべてじゃない。でも… 「恋しなきゃ」はプレッシャーじゃない 恋愛に臆病な人ほど、「恋愛しなきゃ」というプレッシャーを感じがちです。でも、誰かを好きになることや、恋をしていることだけが幸せではありません。ひとりの時間を楽しんだり、好きな趣味に打ち込んだり、人との関係に温かさを感じられることも、立派な“愛”の形です。 恋愛は、人生を彩るスパイスのようなもので、なければダメというものではありません。ただ、「恋をしてみたい」と心がつぶやいたときには、それに耳を傾けてあげてほしい。その気持ちを無視しないことが、あなたらしさを大切にする第一歩になります。 最後に:あなたの「好き」は自由ですてきなもの 障がいがあると「できないこと」や「足りないもの」にばかり目がいってしまいます。でも、恋する気持ちに関しては、誰もが平等です。どんな体でも、どんな背景があっても、誰かを大切に想うことができる心は決して“劣って”なんかいません。 「好きって言っていいのかな」もしあなたがそう思っているなら、私はこう答えたいです。 「もちろん。言っていいし、言ってほしい」 恋するあなたは、やさしくて、素直で、とても素敵な人です。だから、あなたの“好き”を大切にしてあげてくださいね。
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心の調子が悪い日でも大丈夫|自分にやさしく暮らすヒント集

「今日は布団から出たくない」「誰にも会いたくない」そんなふうに感じる日はありませんか?特に、発達障がいや精神障がいがある方は、気分の変動に振り回されやすい傾向があります。でもそれは「弱さ」ではなく、「感受性の高さ」や「脳の個性」によるものかもしれません。 この記事では、心が落ち込んだ日や疲れた日に、「少しだけ楽に過ごすコツ」や「自分を責めない工夫」を紹介します。無理に元気になる必要はありません。ゆっくり、自分にやさしくなれるヒントを見つけていきましょう。 心の調子が悪くなるのは、誰にでもあること 「波」があることは正常なこと 多くの人は「毎日元気でいるべき」と思いがちですが、それは現実的ではありません。心や脳にも体と同じように「好調な日」と「低調な日」があるのです。 特に、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD、双極性障がい、うつ病、不安障がいなどを抱える方は、・感覚過敏や疲労の蓄積・人間関係の緊張・季節や天候の影響・特定の出来事の記憶の再燃などがトリガーとなり、予期せぬタイミングで心が落ちてしまうことがあります。 これは甘えではありません。「波があるのが自分のリズム」と受け入れることが、回復の第一歩です。 完璧主義をやわらげてみる 「頑張らなきゃ」「いつも通りにこなさなきゃ」と考えすぎていませんか?完璧を求めすぎると、自分を追い込みやすくなります。心の調子が悪い日は、「60%くらいの自分でもいい」と思ってみましょう。 “できなかったこと”ではなく、“今できていること”に目を向ける練習が大切です。 落ち込んだ日にできるセルフケア10選 落ち込みをゼロにすることはできなくても、「今より少し楽になる」ことはできます。無理をしなくていい、小さなセルフケアを10個ご紹介します。 1. 栄養をちょっとだけ摂る → 食欲がなくてもゼリー飲料やスープなど“飲むだけ”の栄養補給が助けになります。 2. 眠れないなら、横になるだけでもOK → 睡眠にこだわらず、目を閉じて体を休めるだけで自律神経が整います。 3. 五感をととのえる → 柔らかいブランケット、好きな香り、優しい音楽など、ひとつだけ心地よくしてみましょう。 4. 外の空気を少し吸う → ベランダに出るだけでもOK。空を見上げると視界が広がり、気持ちも少し動きます。 5. SNSやニュースを“ちょっとだけ”オフに → 情報の洪水から離れて、思考を静かにしてみましょう。 6. 今日やらなきゃいけないことを「1つだけ」に絞る → 「全部やらなきゃ」ではなく「これだけやればOK」と決めると、心が軽くなります。 7. 好きな作品やキャラに触れる → 本、マンガ、YouTube、ゲームなど、「自分を取り戻せる時間」をあえてつくるのも◎。 8. 湯船や足湯で体を温める → ぬるめのお湯はリラックス効果あり。シャワーよりも副交感神経が優位になります。 9. 誰かに「話す」か「書く」 → 気持ちを吐き出すことで、脳のモヤモヤが整理されます。相手がいなければノートに書くだけでもOK。 10. 自分に「今日はこれで十分」と声をかける → できなかったことを責めるより、「今日は生きてるだけでえらい」と認めることが一番の回復薬です。 基本の3つ「食べる・寝る・動く」を意識する 心が弱っているときこそ、生活の基礎が乱れがちになります。あえて基本に立ち返ることが、回復への近道になります。 食べる:ゼリー飲料やバナナなど、簡単に摂れる栄養をとる 寝る:眠れないなら、目を閉じるだけでもOK 動く:起き上がれないなら、手だけでも伸ばしてみる ほんの少しの積み重ねが、明日をラクにします。 五感をととのえる小さな習慣 五感を心地よく刺激することで、自律神経がやさしく整います。 柔らかいブランケットにくるまる(触覚) アロマや好きな香りをかぐ(嗅覚) 静かな音楽や自然音を聴く(聴覚) 好きな色のものを眺める(視覚) ハーブティーや甘い飲み物を少し(味覚) 五感のうち、ひとつだけでも心地よくすることで、「今ここ」に戻ってくる感覚を得られることがあります。 ネガティブな思考との距離を取るコツ 「気分」と「自分」は別のもの 「気分が落ちている」とき、人は「自分がダメな人間だ」と思いがちです。でも、気分はあくまで“状態”であり、“本質”ではありません。 「今日は気分が悪いけど、自分まで悪い人間ではない」そう認識することで、感情に飲まれずに過ごすことができます。 思考を書き出して“見える化”する 思考がぐるぐるしてつらいときは、頭の中だけで考えるのをやめて、紙に書き出してみてください。 ・今思っていることを箇条書き・モヤモヤしている理由を1つだけ書く・「〇〇でもOK」と自分に許可を出す文章を書く 書き出すことで、考えすぎを止めるブレーキになります。 つながりと支援を“先に用意”しておこう 「助けて」が言える準備を 心がつらくなると、誰かに頼ることすら難しくなります。だからこそ、「調子がいいとき」にあらかじめ下記のような対策をしておきましょう。 連絡しやすい人をメモしておく 緊急時の支援先(支援センター、地域包括支援など)をリストアップ 自助グループやSNSの安心できるアカウントをフォロー いざというときの“安心のリスト”があるだけで、心の安全度は大きく変わります。 支援機関や制度も活用しよう ・カウンセリング(無料相談含む)・障がい福祉サービス(生活支援・就労支援)・地域のピアサポート団体・診断のある人向けの福祉手帳・医療費助成制度 「利用できるか不安…」という方も、一度だけでも窓口で話してみる価値はあります。情報を知っているだけでも、安心材料になります。 まとめ:今日は休む日でも大丈夫 心の調子が悪い日は、がんばらないでください。むしろ、「休むこと」そのものが、立派な回復へのアクションです。 できなくてもいい。人と比べなくていい。あなたは、あなたのままで大丈夫。 どうか自分を責めず、やさしく見守ってあげてくださいね。明日はまた、少し違う日がやってくるかもしれません。
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聴覚に頼らない防災グッズ7選|音が聞こえなくても安心できる備え

突然の災害…避難指示の放送が聞こえなかったら、あなたはどうしますか?聴覚障がいがある方にとって、防災情報を「聞く」ことができない状況はとても不安です。でも、いまは音以外の方法で避難をサポートしてくれるグッズがたくさんあります。この記事では「聴覚に頼らない防災グッズ」と、いざという時に安心できる地域とのつながりの大切さについてご紹介します。 災害時に困る“聞こえない”ことのリアル 災害放送が聞こえない不安 大雨や地震などの災害時には、防災無線やテレビの緊急放送、避難アナウンスが主な情報源になります。しかし、聴覚障がいがある方にとってはそれが「聞こえない」または「理解しにくい」ことが多く、避難の遅れや不安につながってしまいます。 実際に聴覚障がいのある方からは、 「サイレンが鳴っても気づけなかった」 「周囲が慌てていても理由がわからなかった」 「誰かが声で呼んでくれても気づかなかった」 といった声が多く寄せられています。 「地域とのつながり」が命を救うことも その一方で「お隣さんが“避難だよ”って教えに来てくれた」「地域のLINEグループで情報を知った」といったエピソードもあります。聴覚障がい者にとって、顔の見えるご近所づきあいや地域のネットワークは、防災の大きな力になります。 聴覚に頼らない!おすすめ防災グッズ7選 1. 地震警報器 地震の揺れを感知し、強い振動と光で警告を発する地震警報器です。枕元に設置することで、就寝中でも地震の発生を即座に知ることができます。 価格:¥56,951購入先:センチュリー 地震の見張り番@home JMB-AH 2. 光る警報ブザー 火災や非常時に、強い光と音で周囲に知らせる警報ブザーです。聴覚に障がいのある方でも、視覚的に危険を察知できます。 価格:¥16,815購入先:Panasonic 光る警報ブザー SH260K 3. スマートウォッチ スマートフォンと連携し、災害情報や緊急通知を振動や画面表示で知らせてくれるスマートウォッチです。常に身につけておくことで、緊急時の情報を逃さずキャッチできます。 価格:¥2,451(期間限定特価のため価格変更の可能性あり)購入先:スマートウォッチ 1.9インチ 4. 筆談ボード 避難所や災害時のコミュニケーションに役立つ筆談ボードです。軽量で持ち運びやすく、繰り返し使用可能なため、非常時の意思疎通に最適です。 価格:¥1,763購入先:欧文印刷 筆談ボード 5. 防災バンダナ 「耳が聞こえません」「手話ができます」といった情報を視覚的に伝えることができるバンダナです。災害時に身につけることで、周囲の人々に自身の状況を知らせ、支援を受けやすくなります。 自治体で配布している市町村もありますので、「お住まいの市町村名+防災バンダナ」で検索することをおすすめします。 配布がない場合はNPO法人ヘレンケラーにて1,000円(税込み)で販売されています。 参照:太田市 6. エマージェンシーホイッスル 暗闇でも光って位置を知らせることができる蓄光タイプのホイッスルです。聴覚に障がいのある方が、視覚的に自分の存在を周囲に知らせる手段として有効です。 価格:¥78~購入先:エマージェンシーホイッスル(蓄光タイプ) 7. 防災/大容量防災バッグ 非常時に必要なアイテムが揃った防災バッグです。筆談用具やライトなど、聴覚に障がいのある方にも役立つアイテムが含まれています。 価格:¥4,480~購入先:防災/大容量防災バッグ30点セット 参照:大阪市の就労継続支援A型事業所 ぐろーあっぷ参照:ひょうご聴障ネット 「ひとりじゃない」関係づくりも防災の一部 日常から「話せる人」がいるという安心感 災害時の備えはモノだけではありません。「困ったときに連絡できる人がいる」「いざというとき声をかけてくれる人がいる」この“つながり”が命を守ることもあるのです。 たとえば、 マンションのLINEグループに入っておく ご近所に「自分は耳が聞こえにくいです」と伝えておく 災害時に助け合える体制を地域で話し合う など、ちょっとした準備が大きな安心につながります。 支援を「お願いする」ことは恥ずかしいことじゃない 「自分だけ助けてもらうのは申し訳ない」と思ってしまうかもしれませんが、人は誰かの役に立てると嬉しいと感じる生き物です。地域の人に一声かけておくことは、あなた自身を守るだけでなく、その人にとっても「助け合える関係性」を築くきっかけになります。 まとめ:聴こえないことに備える=安心をつくること 防災といえば、食料や水、懐中電灯が思い浮かぶかもしれません。でも、聴覚に障がいがある人にとって本当に必要なのは、「情報が伝わること」「周囲とつながっていること」なのです。 音に頼らず、自分のスタイルに合った防災グッズをそろえ、地域との関係を少しずつ築いていくこと。それが「ひとりじゃない」と思える大きな力になります。
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ASDでも大丈夫!自分らしく築くコミュニケーションのカタチ

「うまく話せなかった」「何を考えてるの?って言われた」ASD(自閉スペクトラム症)のある人にとって、人との関わりはちょっと難しく感じることがあるかもしれません。でも、無理に“普通”に合わせる必要はありません。あなたらしいコミュニケーションの形を見つければ、心がグッと軽くなるんです。 ASDの特性がコミュニケーションに与える影響とは? 1. 言葉の裏や空気が読みにくい ASDの人は「言葉をそのまま受け取る」傾向があります。たとえば「ちょっと待ってね」と言われたとき、本当に“ちょっと”だと思ってしまうことも。 その結果、相手の真意とズレが生じ、誤解されたり戸惑ったりすることがあります。 2. 相手の気持ちを汲むのが難しいときがある 感情表現が控えめだったり、相手の気持ちを読み取ることが苦手だったりする人もいます。でもこれは「気持ちがない」わけではなく、感じ方や表現の仕方が違うだけ。 3. 一方的に話してしまうor話が苦手すぎて黙ってしまう 好きなことになると止まらない 逆に、何を話していいかわからず無言になってしまう ASDの人はどちらの傾向もありますが、これは「会話のルール」が曖昧に感じるから。 ASDでも安心!自分らしくコミュニケーションを楽しむコツ 1. 「言葉のすれ違い」はあって当たり前と考える まず大前提として「コミュニケーションは100%通じ合わないもの」と考えると気がラクになります。 相手がわからなくても大丈夫 自分が伝えきれなくても大丈夫 「ズレて当然」だからこそ、補い合えるんです。 2. 困ったときは「わからない」と伝えてOK 「それってどういう意味ですか?」「今どう感じてますか?」と、素直に聞いてしまうのもひとつの手段。 聞くことは失礼ではなく、相手を理解しようとする行動です。 3. 書くコミュニケーションを活用する 話すのが苦手なら、LINEやメールでゆっくり考えてから伝える 感情をメモしてから話すとスムーズになることも 自分にとってやりやすい「伝え方」を選べばいいんです。 自分らしい「伝え方」があるから大丈夫 1. 「言葉以外」で気持ちを伝えてもいい ASDのある人にとって「話す」ことがプレッシャーになる場合もあります。でも気持ちを伝える方法は、話す以外にもたくさんあります。 メモに書く 絵やスタンプで気持ちを表現する 表情や態度で「YES・NO」を示す あなたにとって自然な伝え方を選んでOKなんです。 2. 「共通のルール」があると話しやすい たとえば、こんなルールを身近な人と共有するとラクになります。 質問は一つずつ 結論を先に話してもらう わかりにくい言葉は遠慮なく聞き返す 相手とコミュニケーションの“取扱説明書”を共有する感覚で伝えてみましょう。 3. 「沈黙」があってもいい関係は築ける 沈黙が続くと「気まずい」「嫌われてるかも」と感じることもありますが、沈黙=悪いこと ではありません。 心地よい沈黙を受け入れてくれる相手は、あなたのことを理解しようとしている証拠。言葉がなくても通じ合える関係は、きっと築けます。 無理に「普通」を目指さなくていい 「苦手を責める」より「得意を活かす」 苦手なことを克服しようとがんばりすぎるより、自分の得意を活かせる方法を見つける方が、ずっとラクに生きられます。 ASDの人は、こんな力を持っていることが多いです。 観察力が高い 興味のある分野に集中できる 客観的に物事をとらえられる それらを自分の強みとして活かすことで、自信にもつながります。 まとめ:あなたらしい方法でコミュニケーションを ASDがあると、人とのやりとりに不安や戸惑いを感じることもあるでしょう。でもそれは、「あなたが間違っているから」ではありません。 誤解されても大丈夫 伝え方が違っても大丈夫 無理に普通にならなくても大丈夫 あなたらしい方法で、あなたらしい関係を築くことができます。コミュニケーションは“合わせること”よりも“分かり合おうとすること”が大切。少しずつ、自分に合った形を見つけていきましょう🌿
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発達障がいの人が落ち込まないためにできること。前向きに生きる7つのヒント

「また落ち込んでしまった…」「自分ってダメだな」発達障がいのある人は、そんな気持ちを抱えやすいと言われています。でも、それはあなたの心が弱いからじゃない。“特性”がそう感じやすいだけ。だからこそ、少しの工夫が大きな助けになります。 なぜ発達障がいの人は落ち込みやすいのか? 1. 周囲との違いを感じやすいから 同じようにできない 理解されない 俗にいう「普通」に合わせようとして無理をする こうした体験の積み重ねが、自信を削り、自己肯定感を低下させます。 2. 失敗体験が積み重なりやすい うっかりミス 空気が読めないと言われる 約束ややることを忘れてしまう 本人の努力ではどうにもならない「特性」が、誤解されやすく、それが心の負担に。 3. 感覚過敏・情報過多で疲れやすい 音や光、人の気配がストレスになる 周囲の情報を処理しきれずパンク寸前に 結果として「気分の落ち込み」に直結することも少なくありません。 4. 「自分はダメだ」と思い込みやすい 幼少期から注意・指摘される経験が多い 失敗や否定の記憶が脳に残りやすい 発達障がいの方の中には「ネガティブな記憶が繰り返し再生される」傾向もあります。 落ち込みを防ぎ、前向きに生きるための7つのヒント 1. 「人と比べない」習慣を身につける 他人と比べるほど、自分が「足りない存在」に感じてしまう。比べるのは「過去の自分」でいい。 2. 小さな「できた!」を見つける 歯を磨けた お風呂に入れた 無事に家を出られた ご飯を作れた/注文できた ゴミが捨てられた どんなに小さなことでも、「できたこと」に注目することで、自信が育ちます。 3. 誰かに話す、吐き出す 信頼できる人に話す SNSやコミュニティに参加する 日記やメモでもOK 感情を「外に出す」ことが、気持ちの整理につながります。 4. 「無理をしない日」をつくる あらかじめ「今日は何もしなくていい日」をつくる 体調や気分を優先して、自分をいたわる 休むことは、怠けではなく「心の充電」。 5. 「安心できる環境」をつくる 自分を否定しない人と過ごす 無理にコミュニケーションをとらなくていい空間を持つ 音・光・においなど、刺激を減らす工夫をする 環境は“気分”に大きく影響します。心が静かになれる場所を大切に。 6. 誰かの「役に立っている」と感じられる行動をする SNSで体験談をシェアする 小さな手伝いをする 「ありがとう」を言われる経験を増やす 「誰かの役に立っている」ことは、自己肯定感を育てる大きな栄養になります。 7. ネガティブ思考を「一度認めてから」流す 落ち込んだときに「前向きにならなきゃ!」と焦ると逆効果。まずは「自分は今落ち込んでいるな」と認めて、深呼吸してから「でも、きっとまた大丈夫」と“未来”に目を向けてみましょう。 ネガティブ思考を切り替える言い換え例 ネガティブな言葉 前向きな言い換え 「どうせ自分には無理」 「今はまだ難しい。でも少しずつならできるかも」 「また失敗した…」 「次に活かすヒントを1つ得られた」 「迷惑をかけてばかり」 「ちゃんと助けを求められるのはすごいこと」 「全部自分が悪い」 「いろんな要因がある。自分を責めすぎない」 「普通になりたい」 「自分らしく心地よく過ごしたい」 【まとめ】落ち込みやすさは、優しさや繊細さの裏返し 発達障害のある人は、傷つきやすく、繊細で、周囲に気を配りすぎることも。でもそれは、あなたが他人に優しくできる力を持っている証でもあります。 落ち込んでも大丈夫。その先に「また進める日」が必ず来ます。今日を少しラクに過ごすために、この記事がそっと背中を押せたなら嬉しいです。

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