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Newsみんなの障がいニュース
みんなの障がいニュースは、最新の障がいに関する話題や時事ニュースを、コラム形式でわかりやすくお届けします。
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親が知らないきょうだい児の本音|「いい子」の裏にあるもの
障がいのある子どものきょうだいとして育つ「きょうだい児」。一見、健やかに育っているように見えても、彼らは日常の中で多くの感情を抱えています。「親に迷惑をかけたくない」「私のことは後回しでいい」そんな“いい子”の仮面の裏にある、本当の思いとは。 本記事では、きょうだい児の本音と、家族としてできることについて考えます。 きょうだい児とは?──障がいのある兄弟姉妹とともに生きる子どもたち 「健常児」だからこその見えにくさ きょうだい児とは、障がいのある兄弟姉妹を持つ子どものことです。彼らは「健常児」として見られ、つい支援の対象から外れがちです。ですが、家庭内で兄弟の介助を求められたり、親の関心が兄弟に偏ったりと、見えない負担を感じていることも少なくありません。 子ども時代に限らず、成人後もその影響は続きます。以下のような背景や現実があります 両親が障がい児のケアに多くの時間とエネルギーを注ぐため、自分のことは「我慢」することが多くなる 家族の雰囲気を察し「いい子でいよう」と頑張ってしまう 「お兄ちゃんなんだから」「妹を守ってあげて」など、年齢以上の責任を期待されやすい 親や社会からあまり関心を向けられないと感じることがある 一見「元気に育っている」ように見えても、内側には複雑な気持ちを抱えていることが少なくありません。 きょうだい児が抱く“言えない気持ち” 「親を困らせたくない」自己抑制の背景 きょうだい児は、親が障がいのある兄弟姉妹の世話に忙しい姿を見て育つため、自分の感情や要望を抑え込む傾向があります。 彼らが抱えがちな気持ちは以下の通りです。 親を困らせたくない、迷惑をかけたくない 自分の悩みは小さいと感じて言えない 「わがまま」と思われることを恐れて話せない 孤独感や不安を感じながらも誰にも伝えられない このような自己抑制は気づかれにくい心の負担となり、ストレスや寂しさを生み出します。家族や周囲がきょうだい児の心に寄り添い、日常的に声をかけることが大切です。 きょうだい児が抱える複雑な感情とは? きょうだい児が感じやすい感情は多岐にわたります。愛情、誇り、羨望、寂しさ、葛藤、罪悪感…。とても一言では語れません。 よくある感情の例 【寂しさ】 「どうして私の話はすぐに終わっちゃうのに、弟の話は長く聞いてもらえるの?」 【嫉妬・怒り】 「自分の誕生日なのに弟の機嫌ばかり取っていた」 「本当はもっと家族に注目してもらいたい」 【罪悪感】 「そう思ってしまう自分は、冷たい人間なのかもしれない」 【誇りや尊敬】 「でも障がいのある兄が頑張っている姿を見て、私も負けられないと思った」 こうした感情が渦巻くなかで「誰にも本音を話せない」という孤独も伴いやすいのです。 自由の制限がもたらす葛藤とそこから得る強さ 障がいのある兄弟姉妹のケアや制限のために、きょうだい児の自由が制限されることは少なくありません。 具体的には 友達と遊ぶ時間が減る 好きな習い事をやめざるを得ない 家族旅行やイベントに行けないことがある これらの制約はきょうだい児のストレスや寂しさの大きな要因です。 しかし、こうした経験からもたらされる成長もあります。 思いやりや忍耐力が育まれる 家族のために頑張る強さが生まれる 困難を乗り越える力や人間性の深さを培う これらは彼らの人生の財産となり、困難の中にも光を見出す力となっています。 家族みんなで歩む支え合いの道 きょうだい児の気持ちを言葉にすることの重要性 きょうだい児は自分の気持ちを話すことが苦手な場合が多いため、家族が日頃から声をかけ、気持ちを言葉にする手助けをすることが非常に大切です。 毎日の何気ない会話の中で「今日はどうだった?」と気軽に問いかける時間を持つこと。感情に名前をつけて、一緒に考えてみることも効果的です。 例えば、 「悲しい気持ちがあるのかな?」 「ちょっとイライラしてる?」 と気づきの言葉をかけることで、本人も自分の感情を整理しやすくなります。 また、言葉で伝えづらい場合は、日記や絵、音楽など、本人が表現しやすい方法を探してみるのも良いでしょう。家族が寄り添い受け止める姿勢を示すことで、きょうだい児の心は少しずつ軽くなります。 一人の個人としての尊重を大切に 親はどうしても障がいのある子どもに目がいきがちですが、きょうだい児も一人の尊い個人として大切に扱う必要があります。 彼らが自分らしく生きられるように、やりたいことを応援し、感情の変化に寄り添いながら、過度な期待をかけすぎないバランスが求められます。 好きなこと、得意なことを伸ばす 困った時にはしっかり話を聞く 失敗しても受け止める こうした日々の積み重ねがきょうだい児の自己肯定感を育て、自立した未来への土台となります。 親にしかできない、大事なかかわり 親の関わり方はきょうだい児にとって心の軸になります。 親として心がけたいこと 「ありがとう」「がんばってるね」をきちんと言葉にする 日常の中で1対1の時間をつくる 子どもが“無理して強がっていないか”気にかける 完全に平等でなくても大丈夫です。「自分のことも気にかけてくれている」と感じるだけで、子どもは救われることがあります。 家族以外のつながりが心の余裕を作る きょうだい児は家族だけでなく、社会の理解と支援も必要です。同じ立場のきょうだい児の集まりや地、域の支援団体に参加することで、孤独感が和らぎ、新しい視点や生きる力を得られます。 「自分だけじゃない」と実感できる安心感 似た経験をする仲間との交流からの励まし 新しい友達や支援者との出会い こうした社会的つながりはきょうだい児の心の支えになるだけでなく、家族の負担軽減にもつながります。 おわりに:きょうだい児の心に寄り添う社会へ きょうだい児は家族の大切な一員でありながら、知られざる苦労や葛藤を抱えています。その声に耳を傾け、温かく見守り続けることが家族の絆を深め、みんなが笑顔で暮らせる未来へとつながります。 家族だけでなく、地域や社会全体で支え合い、すべての人が自分らしく生きられる環境をつくっていきたいものです。 -
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感覚過敏でも安心!公共交通でのお出かけを快適にするヒント集
人混み、音、光、におい…外出に不安を感じるのは、感覚過敏を持つ人にとってごく自然なこと。でも、日常の移動や外出が「苦行」になってしまうのはつらいですよね。 この記事では、電車やバスといった公共交通を使ったお出かけを、少しでも快適にするための工夫を紹介します。実はこれらのヒント、HSP(繊細さん)や小さなお子さん連れの方、高齢者など、あらゆる人にも有効なんです。 公共交通でのストレスを軽減するための準備 混雑時間を避けるタイミング術 平日の通勤ラッシュ(7~9時・17~19時)を避ける → 特に都市部ではこの時間帯を外すだけで、かなり快適さが変わります。 週末でもイベント開催時や天気予報をチェック → 大型イベントの日や雨の日は、屋内に人が集まり混雑しがち。 バスアプリや電車の混雑予測ツールの活用 →「Yahoo!乗換案内」「駅すぱあと」などにある混雑情報機能を要チェック。 音への刺激対策 ノイズキャンセリングイヤホンを活用(音楽なしでもOK) → 音を遮ることで、車内アナウンスや人の会話から距離を取れます。 耳栓(ソフトタイプ・色付きでオシャレなものも)を携帯 → 長時間の利用や疲れたときの安心材料にも。 音楽プレイリストの準備 → 落ち着く音、自然音、ゲームBGMなど、自分に合った音を選びましょう。 光・におい対策も忘れずに サングラス・帽子で光をコントロール → 電車の蛍光灯が眩しい場合にも効果あり。 好きな香りを染み込ませたマスクやハンカチ → 香水や食べ物のにおいが強いときの「避難香り」になります。 車内の端や優先席近くの静かな場所を狙う → 騒がしい集団が乗ってきたら、次の駅で乗り換えるのも手です。 外出先での「安心グッズ」準備 自分専用の「安心キット」を持ち歩こう 耳栓・サングラス・マスク・アイマスク 好きなお菓子(食感・味覚で気分を落ち着かせる) ハンカチ・タオル・モバイルバッテリー 手触りのよい布や安心できる香りのもの 「つらくなったら読むメモ」や推しの写真 これらがひとつのポーチにまとまっていると「いつでも安心できる基地」があるような気持ちになれます。 感覚過敏対応グッズを活用しよう AfterShokz(骨伝導イヤホン):周囲の音を完全には遮断せず、自分の空間を保てる。 感覚過敏向け衣類(縫い目が外側のインナーなど) 冷却グッズ・カイロなど、体温調節のサポート 出かける前の“心の準備”も大切に 事前のリサーチで安心感アップ 駅構内図・エレベーターの場所・改札の形状などを確認 出口の位置、周囲のカフェやトイレも把握しておくと安心 乗換案内アプリはオフラインでも使えるようにしておく メンタルのシミュレーション 頭の中で「電車に乗る→降りる→目的地に向かう」流れを想像 動画で現地を確認(YouTubeなどに電車の乗車動画あり) つらくなった時にどうするか「もしもプラン」を考えておく 困ったときの対処法 「逃げ場」を用意しておこう 駅の多機能トイレやベンチ、カフェなど、心を落ち着けられる場所を探しておく 最寄りの駅員さんがいる改札口の場所もチェック ヘルプマークや声かけカードの活用 自分から助けを求めるのが難しいとき、「見えるサイン」が助けになります SNSや動画で使い方や配布場所を知っておくと◎ 「うまくできた自分」をちゃんと褒めてあげよう 外出できただけですごい 途中で帰ってきてもOK 自分のペースでチャレンジできたら、それだけで100点! 成功体験を記録しておくと、次の外出が少しラクになります。 まとめ:感覚過敏でも、移動はちょっとの工夫で快適にできる 公共交通機関を使った移動は感覚的な負荷が多いかもしれませんが、事前の準備と自分に合ったツールの活用で、心地よいお出かけが叶います。 この記事がほんの少しでも「一歩踏み出す勇気」になればうれしいです。 -
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【障がいがあっても大丈夫!】推し活を楽しむための現地参戦ガイド
ライブ、舞台、スポーツ観戦…。「推し活」は人生の楽しみであり、生きがいになる力を持っています。でも、障がいがあると「現地参戦は難しいかも」と不安になることも。実は、多くの障がい当事者が自分なりの工夫で“推し活”を楽しんでいます! このページでは、身体障がい・発達障がい・聴覚や視覚に障がいがある方が、無理なく安全に推し活を楽しめるようなアイデアや工夫を紹介します。 【現地参戦は可能?】障がいがあっても参加できる? 会場には「障がい者向けのサポート」が意外とある 多くのイベント会場では、車いす席・介助者同行のチケット・筆談サポート・誘導サポートなどの配慮が用意されています。利用方法は公式サイトに記載されていることが多いので、チケットを取る前に問い合わせてみることが大切です。 ある女性の体験談 「私は電動車いすを使っていますが、アリーナ席の専用スペースで参戦できました。スタッフの人がとても親切で、グッズ購入も手伝ってくれました!」 【事前準備】安心して現地へ行くためのポイント チケットは「障がい者対応情報」をチェック 障がい者対応のチケットは、一般販売と別枠になっていることもあります。・事前登録制・同行者の情報提出が必要・専用電話での申し込みのみ可 など→早めの行動が安心! 体調と相談しながらスケジュール調整 「当日急に体調を崩したら…」という不安もありますよね。そんな時は、 朝からの外出を避ける 無理せず座って待機できるプランを立てる 前日から十分に睡眠をとるなど、“自分のペース”で行動できるよう準備をしましょう。 アクセス方法・バリアフリールートの確認 電車・バス・タクシーを使う場合でも、「エレベーターの場所」「会場入り口までの距離」「段差の有無」はチェック必須!Googleマップや、会場の公式ページ、バリアフリー情報アプリ(例:WheeLog!)などが役立ちます。 【当日】障がいがあっても“最高の時間”を楽しむコツ スタッフに不安や希望を伝える 現地では、スタッフに遠慮せずサポートをお願いしましょう。 移動のサポート グッズ購入の手伝い 筆談対応(聴覚障がいの方向け) など、伝えれば案外スムーズに対応してくれることも多いです。 無理をしない!「途中休憩」や「早めの帰宅」もアリ 公演を全部見られなくても大丈夫。自分の心と体を守ることが、次の“推し活”につながります。「一部だけでも現地で楽しめた自分を褒めよう」そんな気持ちが大切です。 【同行者との連携】一緒に楽しむためのポイント サポートしてくれる人と事前に打ち合わせ 推し活を安心して楽しむためには、同行者との連携がカギ。体調の変化や、苦手なことを事前に共有しておくと、お互いに無理なく行動できます。 たとえばこんな話し合いが大切: 途中で疲れたときはどこで休む? グッズ列は一緒に並ぶ? 音がうるさいとき、どう伝える? 同行者にも楽しんでもらう工夫を 「自分がサポートしてもらう側だから…」と遠慮せず、一緒に楽しめる時間を作ることが、長く推し活を続けるコツです。「ありがとう」の一言や、一緒に写真を撮るなど、小さな共有が思い出になります。 【発達・精神障がいの方へ】音・光・人混みの対策 感覚過敏に配慮したアイテムを持参 ノイズキャンセリングイヤホン サングラスや遮光レンズ フードや帽子で視覚刺激を軽減 などを使うことで、会場の強い音や光を軽減できます。 パニックになりそうな時の「避難先」を決めておく 人混みや騒音がきっかけで体調が悪くなる前に、避難できる場所(トイレ・休憩所など)を確認しておきましょう。会場スタッフにも「感覚過敏があり、静かな場所に案内してほしい」と伝えれば、案内してもらえることも。 【現地に行けなくても大丈夫】自宅でも楽しめる推し活 オンラインライブ・ライブビューイングの活用 遠征が難しいときでも、オンライン配信や映画館でのライブビューイングで「リアルタイムの臨場感」を味わえます。自分のペースで見られるので体調管理もラク! おうちを“推し仕様”にして楽しもう ペンライトを振る グッズを飾って応援空間をつくる 推し活友達とオンラインで感想会! 現地に行かなくても「好き」を感じる瞬間を楽しめます。 まとめ:推し活は、人生を豊かにする「力」になる 身体にハンデがあっても、心に不安があっても、「好き」という気持ちは自由です。現地参戦はもちろん、おうちでも、自分に合ったスタイルで楽しめばいい。 障がいがあるからできない…じゃなくて、工夫すれば“できること”がある。そんな前向きな気持ちで、これからも自分らしく推し活を続けていきましょう! -
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「好きって言っていいの?」恋に臆病だった義手の私の変化
はじめに:恋する気持ちに「資格」なんてない 障がいを持つ私にとって、恋愛はずっと遠い存在でした。誰かを好きになっても「こんな自分でいいのか」「相手にとって迷惑ではないか」と、心の奥でブレーキがかかってしまうのです。 でもある日、自分の感情を否定し続けることに、そろそろ疲れていることに気づきました。“誰かを想う気持ち”は、誰にでも平等にあるもの。それを否定する必要なんて、本当はどこにもなかったんです。 恋に臆病だった理由 義手であることへの「引け目」 義手という身体的特徴があることで、私は人前に立つことや、自分を出すことに強い不安を感じていました。義手が見えないように袖を伸ばしたり、写真ではいつも手を隠したり。「相手がどう思うか」が先に来て、自分がどうありたいかなんて考えられなかった。 恋愛となれば、もっと深く自分をさらけ出す必要があります。触れ合う距離が近づくぶん、相手の視線や反応に敏感になり「受け入れてもらえなかったらどうしよう」という恐れが強くなる。この“恐れ”こそが、恋に踏み出すのをためらわせる最大の要因でした。 「普通じゃない」自分を受け入れきれなかった 義手であることを“普通じゃない”と感じるのは社会からの視線だけでなく、自分自身の思い込みによるものでもありました。「自分なんて…」という気持ちが心の底にあって、何をしても自信が持てない。他人と比べてしまい、自分に足りないものばかりを見ていました。 それに「障がいを理由に相手を困らせたくない」と考えて、恋愛を避ける“いい理由”にしていた部分もあったと思います。でも本当は――傷つくのが怖かっただけなんです。断られるのが、嫌われるのが、見捨てられるのが怖かった。だから私は、恋に臆病だったんです。 変わるきっかけは、小さな会話から 「あなたのままでいいよ」のひと言 変化のきっかけは、本当に小さなことでした。ある日、仲のいい友人にふと打ち明けた「恋愛なんて自分には無理だよね」という言葉。そのとき彼女は、驚くほど自然なトーンで「え、○○ちゃんは○○ちゃんのままでいいじゃん」と言ってくれたんです。 その一言が、じんわり心に染みて涙が出そうになったのを覚えています。私はずっと、自分の“足りなさ”や“違い”ばかりを気にしていたけど、友人の目には、ありのままの私がすでに“そのままでいい”存在だったんです。その優しい肯定が、私の中の「恋してもいいのかも」という小さな希望の芽を育ててくれました。 自分を大切にする=恋をしてもいいと思えること 自分にやさしくなることは、恋に前向きになることと深くつながっています。「どうせダメだ」と決めつける代わりに「もしかしたら、うまくいくかも」と思えるようになること。そして「相手が自分をどう思うか」ではなく、「自分が誰を好きか」を大切にすること。 恋愛は誰かからの承認ではなく、自分の内側から始まるもの。だからこそ、まずは自分自身を大事にできるようになることが、恋をする勇気につながるのです。 恋愛に臆病なあなたへ伝えたいこと 恋愛は「できる・できない」じゃなく「してもいい」もの 「障がいがあるから恋愛は難しい」と思ってしまうのは、たぶん、正しさや成功を重視しすぎているから。でも恋愛って“正しい”か“間違っている”かではなく、“したいかどうか”がすべてなんですよね。 誰かを好きになるのに、スキルも条件もいりません。あなたの気持ちが、あなたの恋をスタートさせるエンジンになります。障がいがあっても、傷つきやすくても、恋していいんです。むしろ、そういう人のほうが相手に優しくなれる気がしませんか? 自分の「好き」を認める勇気 誰かを好きになるって、とても勇気がいります。特に障がいという“見えやすい壁”があると、自分の気持ちをまっすぐに伝えることが難しく感じるかもしれません。 でもね、自分の「好き」を自分で否定しないでほしいんです。まずは心の中で「この人が好き」とそっと言ってみる。それだけでも、心は少しずつ変わっていきます。 傷ついたときの心のケア 恋がうまくいかなくても、自分を責めない 恋をしても、うまくいくとは限りません。伝えた気持ちが受け止めてもらえなかったり、相手の反応が思っていたものと違ったりすることもあるでしょう。 そんなとき、障がいがある自分を責めてしまう人も多いかもしれません。「やっぱり無理だったんだ」とか「自分なんかが恋してよかったのかな」と、また心のブレーキがかかってしまう。 でも、恋がうまくいかなかったのは、あなたが障がいを持っているからじゃない。どんな人にも、恋の行方はわからないし、結果だけがすべてではありません。その気持ちを持てたこと、伝えようとしたこと、それ自体があなたの強さであり、やさしさです。 落ち込んだら、信頼できる人に話そう 恋愛に限らず、心がつらいときは信頼できる人に話してみてください。うまく言葉にできなくても大丈夫。あなたの気持ちに寄り添ってくれる人は、きっとどこかにいます。 「どうだった?」と聞かれたら「ちょっと頑張ってみたよ」と答えられるだけでも、それは立派な一歩です。心をほぐすのは、ひとりで頑張るより誰かと分け合った方が早いときもあります。 恋愛だけがすべてじゃない。でも… 「恋しなきゃ」はプレッシャーじゃない 恋愛に臆病な人ほど、「恋愛しなきゃ」というプレッシャーを感じがちです。でも、誰かを好きになることや、恋をしていることだけが幸せではありません。ひとりの時間を楽しんだり、好きな趣味に打ち込んだり、人との関係に温かさを感じられることも、立派な“愛”の形です。 恋愛は、人生を彩るスパイスのようなもので、なければダメというものではありません。ただ、「恋をしてみたい」と心がつぶやいたときには、それに耳を傾けてあげてほしい。その気持ちを無視しないことが、あなたらしさを大切にする第一歩になります。 最後に:あなたの「好き」は自由ですてきなもの 障がいがあると「できないこと」や「足りないもの」にばかり目がいってしまいます。でも、恋する気持ちに関しては、誰もが平等です。どんな体でも、どんな背景があっても、誰かを大切に想うことができる心は決して“劣って”なんかいません。 「好きって言っていいのかな」もしあなたがそう思っているなら、私はこう答えたいです。 「もちろん。言っていいし、言ってほしい」 恋するあなたは、やさしくて、素直で、とても素敵な人です。だから、あなたの“好き”を大切にしてあげてくださいね。 -
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心の調子が悪い日でも大丈夫|自分にやさしく暮らすヒント集
「今日は布団から出たくない」「誰にも会いたくない」そんなふうに感じる日はありませんか?特に、発達障がいや精神障がいがある方は、気分の変動に振り回されやすい傾向があります。でもそれは「弱さ」ではなく、「感受性の高さ」や「脳の個性」によるものかもしれません。 この記事では、心が落ち込んだ日や疲れた日に、「少しだけ楽に過ごすコツ」や「自分を責めない工夫」を紹介します。無理に元気になる必要はありません。ゆっくり、自分にやさしくなれるヒントを見つけていきましょう。 心の調子が悪くなるのは、誰にでもあること 「波」があることは正常なこと 多くの人は「毎日元気でいるべき」と思いがちですが、それは現実的ではありません。心や脳にも体と同じように「好調な日」と「低調な日」があるのです。 特に、ASD(自閉スペクトラム症)やADHD、双極性障がい、うつ病、不安障がいなどを抱える方は、・感覚過敏や疲労の蓄積・人間関係の緊張・季節や天候の影響・特定の出来事の記憶の再燃などがトリガーとなり、予期せぬタイミングで心が落ちてしまうことがあります。 これは甘えではありません。「波があるのが自分のリズム」と受け入れることが、回復の第一歩です。 完璧主義をやわらげてみる 「頑張らなきゃ」「いつも通りにこなさなきゃ」と考えすぎていませんか?完璧を求めすぎると、自分を追い込みやすくなります。心の調子が悪い日は、「60%くらいの自分でもいい」と思ってみましょう。 “できなかったこと”ではなく、“今できていること”に目を向ける練習が大切です。 落ち込んだ日にできるセルフケア10選 落ち込みをゼロにすることはできなくても、「今より少し楽になる」ことはできます。無理をしなくていい、小さなセルフケアを10個ご紹介します。 1. 栄養をちょっとだけ摂る → 食欲がなくてもゼリー飲料やスープなど“飲むだけ”の栄養補給が助けになります。 2. 眠れないなら、横になるだけでもOK → 睡眠にこだわらず、目を閉じて体を休めるだけで自律神経が整います。 3. 五感をととのえる → 柔らかいブランケット、好きな香り、優しい音楽など、ひとつだけ心地よくしてみましょう。 4. 外の空気を少し吸う → ベランダに出るだけでもOK。空を見上げると視界が広がり、気持ちも少し動きます。 5. SNSやニュースを“ちょっとだけ”オフに → 情報の洪水から離れて、思考を静かにしてみましょう。 6. 今日やらなきゃいけないことを「1つだけ」に絞る → 「全部やらなきゃ」ではなく「これだけやればOK」と決めると、心が軽くなります。 7. 好きな作品やキャラに触れる → 本、マンガ、YouTube、ゲームなど、「自分を取り戻せる時間」をあえてつくるのも◎。 8. 湯船や足湯で体を温める → ぬるめのお湯はリラックス効果あり。シャワーよりも副交感神経が優位になります。 9. 誰かに「話す」か「書く」 → 気持ちを吐き出すことで、脳のモヤモヤが整理されます。相手がいなければノートに書くだけでもOK。 10. 自分に「今日はこれで十分」と声をかける → できなかったことを責めるより、「今日は生きてるだけでえらい」と認めることが一番の回復薬です。 基本の3つ「食べる・寝る・動く」を意識する 心が弱っているときこそ、生活の基礎が乱れがちになります。あえて基本に立ち返ることが、回復への近道になります。 食べる:ゼリー飲料やバナナなど、簡単に摂れる栄養をとる 寝る:眠れないなら、目を閉じるだけでもOK 動く:起き上がれないなら、手だけでも伸ばしてみる ほんの少しの積み重ねが、明日をラクにします。 五感をととのえる小さな習慣 五感を心地よく刺激することで、自律神経がやさしく整います。 柔らかいブランケットにくるまる(触覚) アロマや好きな香りをかぐ(嗅覚) 静かな音楽や自然音を聴く(聴覚) 好きな色のものを眺める(視覚) ハーブティーや甘い飲み物を少し(味覚) 五感のうち、ひとつだけでも心地よくすることで、「今ここ」に戻ってくる感覚を得られることがあります。 ネガティブな思考との距離を取るコツ 「気分」と「自分」は別のもの 「気分が落ちている」とき、人は「自分がダメな人間だ」と思いがちです。でも、気分はあくまで“状態”であり、“本質”ではありません。 「今日は気分が悪いけど、自分まで悪い人間ではない」そう認識することで、感情に飲まれずに過ごすことができます。 思考を書き出して“見える化”する 思考がぐるぐるしてつらいときは、頭の中だけで考えるのをやめて、紙に書き出してみてください。 ・今思っていることを箇条書き・モヤモヤしている理由を1つだけ書く・「〇〇でもOK」と自分に許可を出す文章を書く 書き出すことで、考えすぎを止めるブレーキになります。 つながりと支援を“先に用意”しておこう 「助けて」が言える準備を 心がつらくなると、誰かに頼ることすら難しくなります。だからこそ、「調子がいいとき」にあらかじめ下記のような対策をしておきましょう。 連絡しやすい人をメモしておく 緊急時の支援先(支援センター、地域包括支援など)をリストアップ 自助グループやSNSの安心できるアカウントをフォロー いざというときの“安心のリスト”があるだけで、心の安全度は大きく変わります。 支援機関や制度も活用しよう ・カウンセリング(無料相談含む)・障がい福祉サービス(生活支援・就労支援)・地域のピアサポート団体・診断のある人向けの福祉手帳・医療費助成制度 「利用できるか不安…」という方も、一度だけでも窓口で話してみる価値はあります。情報を知っているだけでも、安心材料になります。 まとめ:今日は休む日でも大丈夫 心の調子が悪い日は、がんばらないでください。むしろ、「休むこと」そのものが、立派な回復へのアクションです。 できなくてもいい。人と比べなくていい。あなたは、あなたのままで大丈夫。 どうか自分を責めず、やさしく見守ってあげてくださいね。明日はまた、少し違う日がやってくるかもしれません。 -
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聴覚に頼らない防災グッズ7選|音が聞こえなくても安心できる備え
突然の災害…避難指示の放送が聞こえなかったら、あなたはどうしますか?聴覚障がいがある方にとって、防災情報を「聞く」ことができない状況はとても不安です。でも、いまは音以外の方法で避難をサポートしてくれるグッズがたくさんあります。この記事では「聴覚に頼らない防災グッズ」と、いざという時に安心できる地域とのつながりの大切さについてご紹介します。 災害時に困る“聞こえない”ことのリアル 災害放送が聞こえない不安 大雨や地震などの災害時には、防災無線やテレビの緊急放送、避難アナウンスが主な情報源になります。しかし、聴覚障がいがある方にとってはそれが「聞こえない」または「理解しにくい」ことが多く、避難の遅れや不安につながってしまいます。 実際に聴覚障がいのある方からは、 「サイレンが鳴っても気づけなかった」 「周囲が慌てていても理由がわからなかった」 「誰かが声で呼んでくれても気づかなかった」 といった声が多く寄せられています。 「地域とのつながり」が命を救うことも その一方で「お隣さんが“避難だよ”って教えに来てくれた」「地域のLINEグループで情報を知った」といったエピソードもあります。聴覚障がい者にとって、顔の見えるご近所づきあいや地域のネットワークは、防災の大きな力になります。 聴覚に頼らない!おすすめ防災グッズ7選 1. 地震警報器 地震の揺れを感知し、強い振動と光で警告を発する地震警報器です。枕元に設置することで、就寝中でも地震の発生を即座に知ることができます。 価格:¥56,951購入先:センチュリー 地震の見張り番@home JMB-AH 2. 光る警報ブザー 火災や非常時に、強い光と音で周囲に知らせる警報ブザーです。聴覚に障がいのある方でも、視覚的に危険を察知できます。 価格:¥16,815購入先:Panasonic 光る警報ブザー SH260K 3. スマートウォッチ スマートフォンと連携し、災害情報や緊急通知を振動や画面表示で知らせてくれるスマートウォッチです。常に身につけておくことで、緊急時の情報を逃さずキャッチできます。 価格:¥2,451(期間限定特価のため価格変更の可能性あり)購入先:スマートウォッチ 1.9インチ 4. 筆談ボード 避難所や災害時のコミュニケーションに役立つ筆談ボードです。軽量で持ち運びやすく、繰り返し使用可能なため、非常時の意思疎通に最適です。 価格:¥1,763購入先:欧文印刷 筆談ボード 5. 防災バンダナ 「耳が聞こえません」「手話ができます」といった情報を視覚的に伝えることができるバンダナです。災害時に身につけることで、周囲の人々に自身の状況を知らせ、支援を受けやすくなります。 自治体で配布している市町村もありますので、「お住まいの市町村名+防災バンダナ」で検索することをおすすめします。 配布がない場合はNPO法人ヘレンケラーにて1,000円(税込み)で販売されています。 参照:太田市 6. エマージェンシーホイッスル 暗闇でも光って位置を知らせることができる蓄光タイプのホイッスルです。聴覚に障がいのある方が、視覚的に自分の存在を周囲に知らせる手段として有効です。 価格:¥78~購入先:エマージェンシーホイッスル(蓄光タイプ) 7. 防災/大容量防災バッグ 非常時に必要なアイテムが揃った防災バッグです。筆談用具やライトなど、聴覚に障がいのある方にも役立つアイテムが含まれています。 価格:¥4,480~購入先:防災/大容量防災バッグ30点セット 参照:大阪市の就労継続支援A型事業所 ぐろーあっぷ参照:ひょうご聴障ネット 「ひとりじゃない」関係づくりも防災の一部 日常から「話せる人」がいるという安心感 災害時の備えはモノだけではありません。「困ったときに連絡できる人がいる」「いざというとき声をかけてくれる人がいる」この“つながり”が命を守ることもあるのです。 たとえば、 マンションのLINEグループに入っておく ご近所に「自分は耳が聞こえにくいです」と伝えておく 災害時に助け合える体制を地域で話し合う など、ちょっとした準備が大きな安心につながります。 支援を「お願いする」ことは恥ずかしいことじゃない 「自分だけ助けてもらうのは申し訳ない」と思ってしまうかもしれませんが、人は誰かの役に立てると嬉しいと感じる生き物です。地域の人に一声かけておくことは、あなた自身を守るだけでなく、その人にとっても「助け合える関係性」を築くきっかけになります。 まとめ:聴こえないことに備える=安心をつくること 防災といえば、食料や水、懐中電灯が思い浮かぶかもしれません。でも、聴覚に障がいがある人にとって本当に必要なのは、「情報が伝わること」「周囲とつながっていること」なのです。 音に頼らず、自分のスタイルに合った防災グッズをそろえ、地域との関係を少しずつ築いていくこと。それが「ひとりじゃない」と思える大きな力になります。 -
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ASDでも大丈夫!自分らしく築くコミュニケーションのカタチ
「うまく話せなかった」「何を考えてるの?って言われた」ASD(自閉スペクトラム症)のある人にとって、人との関わりはちょっと難しく感じることがあるかもしれません。でも、無理に“普通”に合わせる必要はありません。あなたらしいコミュニケーションの形を見つければ、心がグッと軽くなるんです。 ASDの特性がコミュニケーションに与える影響とは? 1. 言葉の裏や空気が読みにくい ASDの人は「言葉をそのまま受け取る」傾向があります。たとえば「ちょっと待ってね」と言われたとき、本当に“ちょっと”だと思ってしまうことも。 その結果、相手の真意とズレが生じ、誤解されたり戸惑ったりすることがあります。 2. 相手の気持ちを汲むのが難しいときがある 感情表現が控えめだったり、相手の気持ちを読み取ることが苦手だったりする人もいます。でもこれは「気持ちがない」わけではなく、感じ方や表現の仕方が違うだけ。 3. 一方的に話してしまうor話が苦手すぎて黙ってしまう 好きなことになると止まらない 逆に、何を話していいかわからず無言になってしまう ASDの人はどちらの傾向もありますが、これは「会話のルール」が曖昧に感じるから。 ASDでも安心!自分らしくコミュニケーションを楽しむコツ 1. 「言葉のすれ違い」はあって当たり前と考える まず大前提として「コミュニケーションは100%通じ合わないもの」と考えると気がラクになります。 相手がわからなくても大丈夫 自分が伝えきれなくても大丈夫 「ズレて当然」だからこそ、補い合えるんです。 2. 困ったときは「わからない」と伝えてOK 「それってどういう意味ですか?」「今どう感じてますか?」と、素直に聞いてしまうのもひとつの手段。 聞くことは失礼ではなく、相手を理解しようとする行動です。 3. 書くコミュニケーションを活用する 話すのが苦手なら、LINEやメールでゆっくり考えてから伝える 感情をメモしてから話すとスムーズになることも 自分にとってやりやすい「伝え方」を選べばいいんです。 自分らしい「伝え方」があるから大丈夫 1. 「言葉以外」で気持ちを伝えてもいい ASDのある人にとって「話す」ことがプレッシャーになる場合もあります。でも気持ちを伝える方法は、話す以外にもたくさんあります。 メモに書く 絵やスタンプで気持ちを表現する 表情や態度で「YES・NO」を示す あなたにとって自然な伝え方を選んでOKなんです。 2. 「共通のルール」があると話しやすい たとえば、こんなルールを身近な人と共有するとラクになります。 質問は一つずつ 結論を先に話してもらう わかりにくい言葉は遠慮なく聞き返す 相手とコミュニケーションの“取扱説明書”を共有する感覚で伝えてみましょう。 3. 「沈黙」があってもいい関係は築ける 沈黙が続くと「気まずい」「嫌われてるかも」と感じることもありますが、沈黙=悪いこと ではありません。 心地よい沈黙を受け入れてくれる相手は、あなたのことを理解しようとしている証拠。言葉がなくても通じ合える関係は、きっと築けます。 無理に「普通」を目指さなくていい 「苦手を責める」より「得意を活かす」 苦手なことを克服しようとがんばりすぎるより、自分の得意を活かせる方法を見つける方が、ずっとラクに生きられます。 ASDの人は、こんな力を持っていることが多いです。 観察力が高い 興味のある分野に集中できる 客観的に物事をとらえられる それらを自分の強みとして活かすことで、自信にもつながります。 まとめ:あなたらしい方法でコミュニケーションを ASDがあると、人とのやりとりに不安や戸惑いを感じることもあるでしょう。でもそれは、「あなたが間違っているから」ではありません。 誤解されても大丈夫 伝え方が違っても大丈夫 無理に普通にならなくても大丈夫 あなたらしい方法で、あなたらしい関係を築くことができます。コミュニケーションは“合わせること”よりも“分かり合おうとすること”が大切。少しずつ、自分に合った形を見つけていきましょう🌿 -
- 発達障がい
発達障がいの人が落ち込まないためにできること。前向きに生きる7つのヒント
「また落ち込んでしまった…」「自分ってダメだな」発達障がいのある人は、そんな気持ちを抱えやすいと言われています。でも、それはあなたの心が弱いからじゃない。“特性”がそう感じやすいだけ。だからこそ、少しの工夫が大きな助けになります。 なぜ発達障がいの人は落ち込みやすいのか? 1. 周囲との違いを感じやすいから 同じようにできない 理解されない 俗にいう「普通」に合わせようとして無理をする こうした体験の積み重ねが、自信を削り、自己肯定感を低下させます。 2. 失敗体験が積み重なりやすい うっかりミス 空気が読めないと言われる 約束ややることを忘れてしまう 本人の努力ではどうにもならない「特性」が、誤解されやすく、それが心の負担に。 3. 感覚過敏・情報過多で疲れやすい 音や光、人の気配がストレスになる 周囲の情報を処理しきれずパンク寸前に 結果として「気分の落ち込み」に直結することも少なくありません。 4. 「自分はダメだ」と思い込みやすい 幼少期から注意・指摘される経験が多い 失敗や否定の記憶が脳に残りやすい 発達障がいの方の中には「ネガティブな記憶が繰り返し再生される」傾向もあります。 落ち込みを防ぎ、前向きに生きるための7つのヒント 1. 「人と比べない」習慣を身につける 他人と比べるほど、自分が「足りない存在」に感じてしまう。比べるのは「過去の自分」でいい。 2. 小さな「できた!」を見つける 歯を磨けた お風呂に入れた 無事に家を出られた ご飯を作れた/注文できた ゴミが捨てられた どんなに小さなことでも、「できたこと」に注目することで、自信が育ちます。 3. 誰かに話す、吐き出す 信頼できる人に話す SNSやコミュニティに参加する 日記やメモでもOK 感情を「外に出す」ことが、気持ちの整理につながります。 4. 「無理をしない日」をつくる あらかじめ「今日は何もしなくていい日」をつくる 体調や気分を優先して、自分をいたわる 休むことは、怠けではなく「心の充電」。 5. 「安心できる環境」をつくる 自分を否定しない人と過ごす 無理にコミュニケーションをとらなくていい空間を持つ 音・光・においなど、刺激を減らす工夫をする 環境は“気分”に大きく影響します。心が静かになれる場所を大切に。 6. 誰かの「役に立っている」と感じられる行動をする SNSで体験談をシェアする 小さな手伝いをする 「ありがとう」を言われる経験を増やす 「誰かの役に立っている」ことは、自己肯定感を育てる大きな栄養になります。 7. ネガティブ思考を「一度認めてから」流す 落ち込んだときに「前向きにならなきゃ!」と焦ると逆効果。まずは「自分は今落ち込んでいるな」と認めて、深呼吸してから「でも、きっとまた大丈夫」と“未来”に目を向けてみましょう。 ネガティブ思考を切り替える言い換え例 ネガティブな言葉 前向きな言い換え 「どうせ自分には無理」 「今はまだ難しい。でも少しずつならできるかも」 「また失敗した…」 「次に活かすヒントを1つ得られた」 「迷惑をかけてばかり」 「ちゃんと助けを求められるのはすごいこと」 「全部自分が悪い」 「いろんな要因がある。自分を責めすぎない」 「普通になりたい」 「自分らしく心地よく過ごしたい」 【まとめ】落ち込みやすさは、優しさや繊細さの裏返し 発達障害のある人は、傷つきやすく、繊細で、周囲に気を配りすぎることも。でもそれは、あなたが他人に優しくできる力を持っている証でもあります。 落ち込んでも大丈夫。その先に「また進める日」が必ず来ます。今日を少しラクに過ごすために、この記事がそっと背中を押せたなら嬉しいです。
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みんなの障がい動画は、障がいに関する基礎知識などを、動画でわかりやすくお伝えしていきます。
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【大人の障がい】躁鬱とは?動画で詳しく解説!
躁鬱とは? 躁鬱とは「双極性障がい」とも呼ばれておりうつ病とはまったく違う病気です。うつ病のような症状も出ますが逆に「躁」という活発的で無敵な状態になることもあり日や月によって正反対の自分になってしまうので「双極性」といわれています。 なぜこのような症状が起こるのかは、いまだ解明されていません。一つの可能性としては、脳内にある様々な情報を受け取って反応する機能が生活習慣の乱れやストレスにより正しく機能しなくなることが考えられています。 また躁鬱になる人には「肥満型」「循環型性格」が多く見られます。BMIが30以上になると認知機能が低下し脳構造も変化することが確認されているためです。循環型性格とは「おとなしい」とよく言われるような性格のことです。 ストレスを上手く外に発散できずため込みやすい方が躁鬱になりやすいといえます。人口の0.4~0.7%といわれており約1000人に4~7人とそれほど多くない障がいです。けれど、超ストレス社会と言われている現代この割合はふえていくかもしれません。 主な症状 その日や月、または年によって、とても活発的になる症状と、逆に動けなくなり自己反省的になるという真逆の症状が見られることが特徴です。活発的な「躁」の状態になると、つぎのようになります。 寝なくても元気で活動できる 初対面の人にも知人のように話しかける 電話やメールをたくさんしてしまう 人の話を聞けず、自分の話をたくさんする 頭がさえわたり、アイデアが多く出てくるが、最後までやり遂げられない 何でもできそうな気がする 買い物やギャンブルに莫大な金額をつぎ込む 性的に奔放になる 意欲や活動が低下する「鬱」の状態になると、つぎのようになります。 疲れやすく何もやる気が起きない 好きなことにも興味がなくなる 眠れない、または逆にどれだけ寝ても眠気がとれない 自分に価値がないと思う 鬱の状態になると、躁の状態のときに自分がやってしまったことも思い出して後悔に苦しめられます。躁のときはまわりを傷つけたり振り回したりしてしまいますが鬱のときは自分を傷つけてしまうので、早期治療が大事です。 ただ活発的な「躁」のときは、自分が「双極性障がい」だと気づけないのでまわりが声をかけて気づかせることが必要になります。 治療方法について 躁鬱とうつ病はまったく治療方法が異なるのでうつ状態が「躁鬱」の「うつ」によるものなのか、「うつ病」の「うつ」によるものなのか、見極めが重要になります。 躁鬱の治療には、症状に合わせて心理的な療法と薬物治療の2つが並行しておこなわれます。うつ病のような症状がひどく、あまりに自己反省的になる場合は「認知行動療法」をおこない、物事の受け取り方を正していきます。 また病気を受け入れ、コントロールできるように「眠りと気分の記録表」などをつかって、自分の精神の状態を正しく理解する「心理教育」をおこなうこともあります。 薬物治療では、症状を抑えるために気分安定薬と抗精神病薬を使用します。双極性障がいはとても再発しやすい病気なので多くの方は規則正しい生活を送るように心がけながら長期にわたって薬と付き合い続ける必要があります。 -
【大人の障がい】境界性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
境界性パーソナリティ障がいとは? 境界性パーソナリティ障がいは、「強いイライラ感」という神経症のような症状と、「現実が冷静に認識できない」という統合失調症のような症状があります。「神経症」と「統合失調症」の境界にある症状が現れることから、「境界性」と名前がついています。 境界性パーソナリティ障がいの患者は、一人でいることがむずかしく、人の気を引くために、自殺のそぶりをしたり性的に誘惑したりするなど、自己破壊的な行動が見られます。原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因と環境的な要因が考えられています。境界性パーソナリティ障がいの方は、もともと傷つきやすく繊細な気質なことが多く、さらに悪い環境が重なると、発症率がとても高くなります。 境界性パーソナリティ障がいは人口の約2%と少なくはない障がいで、若い女性に多いとされています。 主な症状 気分が急に変わること、感情のブレーキが効かないといった神経症的な症状と、自分が何者かわからないような空虚な気持ちをもつ統合失調的な症状が主にあります。この症状があると、つぎのようなことが起こります。 癇癪を起こす 自殺のそぶりや自傷行為をくりかえす 薬物やアルコールなどに依存しやすくなる 見捨てられることに強い不安を感じ、見捨てられないように必死に努力する 幸せを感じにくい 急に強い怒りを感じたり不安になったりする 強いストレスがかかると一時的に記憶がなくなることがある 治療方法について 治療方法は主に2つです。一つは、カウンセリングなどの精神療法と、症状を抑えるための薬物治療になります。精神療法は「認知行動療法」が主に使われます。まず行動面では、基本的な生活習慣を整えることから始めます。 認知面ではストレスや不安を感じた出来事をカウンセラーと話し合って、物事の受け取り方を変え、ストレスや不安への反応をへらしていきます。 あまりに症状が強い場合、症状を抑えるために薬物治療をおこないます。不安やストレス、睡眠障がいなど症状に合わせて、抗不安薬や気分安定薬が使われます。また最近では、オメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品を服用することで、気分安定効果が得られ、症状が抑えられたことが確認されています。 -
【大人の障がい】回避性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
回避性パーソナリティ障がいとは? 回避性パーソナリティ障がいとは、人や社会との関わりに不安を感じ、すべて避けようとする障がいです。米国の調査によるとこの障がいを診断されている人は全体の2,4%とされており、男女による違いはありません。回避性パーソナリティ障がいは社交不安障がいやHSPとも似ていますが、大きな違いがあります。 まず、最も症状が強く、仕事や社会生活すべてに影響が出ているのが、「回避性パーソナリティ障がい」です。とくに、「すべてに不安を感じる」という大きな特徴があります。 社交不安障がいやHSPには、不安を感じる特定の人物や場面があります。 たとえば、「会議が不安だから避けたい」「今している仕事の、○○の部分が不安に感じる」「あの人から何か嫌な印象を受けるから避けたい」などです。 回避性パーソナリティ障がいは、「人生」「すべて」「今日あること全部」「会社にいる人全員」など、特定の場面や人物がありません。「自分以外はすべて敵」のように感じ、引きこもりがちになったり、その他の心の病にかかったりして、社会で生きづらくなります。 主な症状 障がいを診断する基準であるDMSー5には、つぎのような症状のうち4つ以上に当てはまると、回避性パーソナリティ障がいの疑いがあると診断されます。 批判や避難されたり、人から拒絶されることを怖がって、仕事に必要なことでも避ける。 相手に好かれていると確信できないと、仲良くできない。 恥をかかされたり笑われたりすることが苦痛で、家族や友達にもどこか遠慮する 人との関わりのなかで、一番に「相手に批判や拒絶されること」を考えてしまう 「何をしても無理だろう」と思い、人と関係をつくりたがらない 社会不適合だと感じたり、人よりも劣っていると思う。 失敗して恥をかくかもしれないと思って、新しいことをするのを異常なほどに避ける。 とくに、人との接触を回避しようとする「回避行動」がよく見られることが特徴的です。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療は、人との関わりに対する不安や恐怖をへらし、自尊心を高めることが大切です。治療法には、「個人療法」と「集団療法」が用いられます。 個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」が役立つことが多いです。精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。 患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。ただ、効果を感じられるのに、人によっては数年単位になることもあります。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、回避性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 -
【大人の障がい】自己愛性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
自己愛性パーソナリティ障がいとは? 自己愛性パーソナリティ障がいとは、「自分は誰よりも重要な存在である」と信じすぎて、 人間関係が上手くいかなかったり、生きづらく感じたりする状態のことです。この障がいと診断される人のうち、50~75%が男性だとされています。 他人に共感することができず、何よりも自分が特別で大切であると思っていることが大きな特徴です。自己中心的な行動をして、社会で上手く生きることができず、心の病にかかってしまう方もいます。 自己愛性パーソナリティ障がいの原因は、「生まれつきの気質」と「幼少期の環境」が考えられます。生まれつき自己愛が強く、共感性が低い気質であるお子さんはよくいますが、このような気質は大人になるにつれて落ち着く傾向があります。 けれど、子どものとき、何をしても怒られない環境や、逆に親が厳しく不自由すぎる環境、虐待を受けていたなど問題があった場合、自己愛性パーソナリティ障がいの発症率が高くなります。 主な症状 自己愛性パーソナリティ障がいは、「無感情型」と「過敏型」の2種類があります。無感情型は、周りの意見など全く気にせず、何を言われても、「自分は誰よりも特別だ」と考えて行動します。たとえば、仕事の営業成績で悪い結果が出たとしても、一番をとったかのようにふるまいます。さらに、自分以外の人を二番以下だと思い、見下す傾向があります。 そのため、周りからは「自己中」「威張っている」「虚言壁」と言われてしまうこともあります。過敏型は、周りの意見を気にしすぎて、行動することができません。けれど、過敏型も同じく、心の奥底では「自分は誰よりも重要な存在だ」と思っており、理想の自分がいます。 その理想の自分と現実の自分との違いに苦しみ、自己嫌悪することが多いです。また自分の意見を反対されることや、傷つくことを極端に避けようとします。「感情を表に出さない」「恥ずかしがり屋」「他人の反応に敏感」といった特徴が見られます。 治療方法について 自己愛性パーソナリティ障がいの治療法は、「個人精神療法」と「集団療法」があります。個人の精神療法では、「精神分析的心理療法」を使うことが多いです。 精神分析的新療法は、カウンセラーと一対一でおこないます。患者はカウンセラーにまず、なんとなく心に浮かんだことを何でも話します。今感じている悩みだけではなく、無意識に自分が何を感じているかを分析するためです。この一対一の療法を長期間ゆっくり繰り返して、自分の無意識の部分を知ったり、問題の解決策を見つけたりします。 つぎに、「集団療法」では、同じ障がいをもった人たちで話し合い、自身の障がいに気づくことから始まります。障がいによって起こっている悩みや問題を共有し、他人への共感力を身につけることも目的の一つです。 また、自己愛性パーソナリティ障がいで気分障がいやうつ傾向が見られるときは、症状を抑えるための薬物療法もあわせて、治療をおこないます。 その他特筆事項 自己愛性パーソナリティ障がいの治療には、ご自身が、「もしかしたら自己愛性パーソナリティ障がいかもしれない」と気づいていること、治したいと思っていること、「どのような自分でも受け入れる覚悟」が大事です。 -
【大人の障がい】演技性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、演技性パーソナリティ障がいについて詳しく紹介します。 演技性パーソナリティ障がいとは? 演技性パーソナリティ障害は、劇の役を演じているように感情や考え方を過剰に強く示したり、外見をつかって自分に注目を集めようとしたりするなどの特徴が見られる障害です。有病率は全体の2%以下となっており、発症のしやすさに男女の違いはありません。 演技性パーソナリティ障害の原因は明らかになっていませんが、「子どもの頃に家族から十分な愛情を得られなかった」「演技性パーソナリティ障害の家族がいる環境で育った」 など、養育環境が原因のひとつではないかと考えられています。 演技性パーソナリティ障害は、注目を集めるために、自殺未遂や脅迫をおこなうことがあり、危険が多い障害です。身体症状やそのほか精神疾患を合併している確率も高く、早期治療が必要です。 主な症状 演技性パーソナリティ障害は人の注目を集めるための行動が特徴的です。「ふしだらな格好をして人を誘惑・挑発する」「いつも特徴的な恰好をする」「自分に注目が集まっていないと不機嫌になる」「中身がないような話を重要なことのように話す」「作り話をする・出来事を誇張して伝える」「自分から騒動を起こそうとする」などの症状が多く見られます。 自己愛とは違っており、演技性パーソナリティ障害の患者は注目のされ方にこだわりがありません。自己愛が強い方は、人から賞賛されたい、人に好かれたいという欲求があります。 演技性パーソナリティ障害の患者は、批判されても嫌われていても、注目されていればいい、と考えて行動します。 また、人との関係が実際よりも親密だと思っていることが、ひとつの特徴です。具体的には、「知り合って間もない人を、かけがえのない親友と呼ぶ」「知り合い程度の関係でもハグをする」「何度か話しただけで、相手の職業や立場に関わらず下の名前で呼ぶ」このように、すぐに人と親密になろうとしますが、新しい人間関係に飛びつく傾向があり、親友と呼んだ人とでも人間関係が長続きしません。 治療方法について 演技性パーソナリティ障害は、自分の本当の感情に気づくことがないため、まず精神療法をつかって、自分の内面を正しく把握させる治療が中心になります。医師と患者のあいだで何度もカウンセリングをおこない、自分の本当の感情と劇的な行動が合っていないことに気づかせたり、劇的な行動をとらなくてもコミュニケーションをとれるように学習したりして、演技性パーソナリティ障害の症状を消失させます。この精神療法はじっくりと時間をかけておこなうため、治療が年単位になることがよくあります。 -
【大人の障がい】スマホ依存症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、スマホ依存症について詳しく紹介します。 スマホ依存症とは? スマホ依存症とは、心身に異常が起きているにも関わらず、スマホを手放せず、スマホに精神的に依存している状態のことをいいます。 「スマホが近くにないと不安を感じる」「着信や通知が気になって何度も画面を確認する」「人との関わりよりもスマホを優先する」「スマホに夢中になって睡眠がとれていない」以上に当てはまる方は、スマホ依存症の可能性が高いです。 スマホは依存しやすい性質を多くもっています。「知りたい情報をすぐに知ることができる」「着信や通知など反応がある」「飽きない」「どこでも気軽に持ち運びができる」という4つの要素が深く関係しています。 また、スマホ依存症は他の依存症とちがって、ずっとスマホをさわっていても罪に問われません。通勤中も食事中もスマホをさわっている人が多く見られるため、危機感なく、自覚もなく依存してしまいます。 主な症状 スマホ依存症の主な症状は、「脳疲労による機能の低下」と「体の発達や体調への悪影響」の2つです。スマホは深く考えることなく、大量に情報をインプットできるので、長時間スマホにふれると脳が疲れます。 脳が疲れると脳の情報処理機能全体が低下します。情報処理機能が低下すると、簡単に得られる快楽に流されやすくなるので、ますますスマホを見てしまい、脳疲労が激しくなるという悪循環が起きます。 脳疲労が激しくなり、前頭前野の働きが悪くなると、「うっかりミスが増える」「判断力・思考力・集中力が低下する」「感情をコントロールしづらくなる」などが症状として現れます。 「体の発達や体調への悪影響」としては、スマホを見ながら同じ姿勢を維持し続けることで、「肩こり」「腰痛」「猫背・巻き肩・ストレートネックなど姿勢の崩れ」が起きたり、 スマホの画面を見つめることで「ドライアイ」「眼精疲労」「スマホ老眼」など目の疾患にかかりやすくなったりします。 さらにブルーライトという強い光を浴びつづけることで、体内時計が狂い、睡眠が適切にとれない「睡眠障害」や、体調不良が続いて「うつ病」になる危険もあります。 治療方法について スマホ依存症は、「発達障害」や、そのほかの精神疾患が関わっていることもあります。そのため、スマホ依存症で病院を受診するときは、まず発達障害や精神疾患がないかを検査します。 発達障害や精神疾患が原因となっている場合は、原因の改善に向けて心理療法や薬物療法をおこないます。スマホ依存症への治療は、「認知行動療法」という心理療法を用いてスマホへの意識の改善、医師の指導による生活習慣の改善の2つを主におこないます。 スマホ依存症が重症の場合は、入院治療をおこなうことがあります。スマホから離れた環境で過ごし、規則正しい生活習慣を身につけたり、現実での人とのコミュニケーションを練習したりします。 その他特筆事項 スマホ依存症を治すには、スマホ依存を自覚し、治したいという強い意思をもつことが大切です。スマホに依存しているかどうかを確認するには、iphoneユーザーは「スクリーンタイム」 androidユーザーは「Digital Wellbeing(デジタル ウェルビーイング)」を設定から開いてみましょう。スマホの日・週・月ごとの使用時間や、アプリの使用時間を知ることができます。予想以上にスマホを使用していることに気づくかもしれません。 スマホ依存に気づいたら、「スマホ依存対策アプリの活用」「通知をオフにする」「少しずつスマホを使わない時間をふやす」「スマホ以外のストレス発散法を見つける」などで対策しましょう。 -
【大人の障がい】パニック障がいとは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、パニック障害について詳しく紹介します。 パニック障がいとは? パニック障害とは、理由もなく急に動悸やめまい、吐き気や手足の震えなどのパニック発作が起こり、日常生活に支障をきたす障害のことです。日本人の100人に1人が経験しており、男性より女性の方が発症しやすいことがわかっています。 パニック障害の原因は、「遺伝的要因」と「環境的要因」の二つが大きく関係しています。 強いストレスや不安、激しい疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣、遺伝的要因、性格などが原因となって、脳内の伝達物質の働きに異常が起こり、パニック障害が起こると考えられています。 パニック障害になりやすいといわれている人の特徴は、「ストレスをためこみやすい」「内気で人見知りが激しい」「まじめで完璧主義」「神経質でこだわりが強い」など、 もともと不安やストレスを感じやすい性質をもつ人です。 パニック発作は、就寝前などリラックスしているときや、寝ているときにも起こることがあり、パニック障害の患者は「いつ発作が起きるのか」という恐怖にも苦しみます。その恐怖や不安から、他の精神疾患を引き起こしたり、外出できなくなったりなど、社会生活に大きく影響します。 主な症状 パニック障害の主な症状は、「パニック発作」「予期不安」「広場恐怖」の3つです。「パニック発作」は、極度の恐怖や不安を感じると起こる体の反応のことであり、だれでも特定の場面でパニック発作を経験します。しかし、パニック障害のパニック発作は、恐怖や不安を感じない場面でも体が反応します。 「動悸や息切れ」「めまい」「異常な発汗」「手足の震え」「自分は死ぬのではないかという不安」「逃げなくてはいけないと感じる本能的恐怖」などが症状として現れます。 パニック発作の症状は頻度によって「中等度」と「重度」に分かれて診断されます。「中等度」は少なくとも月に4回以上のパニック発作がある状態、「重度」は週に4回以上パニック発作がある状態です。 「予期不安」とは、このような体の反応が「また起こるのではないか」「いつ起こるのだろうか」「次はもっと苦しいかもしれない」「今度こそ死んでしまうかもしれない」と、 発作が起きていないときにも強い不安を感じるという症状です。この症状が原因で仕事をやめたり、引きこもりになったりするなど、環境に変化が現れることも症状のひとつです。 「広場恐怖」は、発作が起きた状況や場所、発作が起きても逃げ出せないような状況を極度に避けるという症状です。「同じ場所でまた発作が起きるのではないか」「この場所で発作が起きたら逃げられない」「この場所で発作が起きると誰にも助けてもらえない」 広場という言葉が使われていますが、広場だけではなく、一人の外出、自家用車やバスの乗車などにも過度な恐怖を感じるので、外出恐怖や空間恐怖とも呼ばれます。パニック障害の患者の全体の4分の3が「広場恐怖」を経験するとされており、広場恐怖の症状があると外出をおそれ、引きこもりがちになります。 治療方法について パニック障害の治療は、精神科や心療内科で「薬物療法」と「心理療法」がよく併用されます。 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、抗不安薬、抗うつ薬を使って、パニック発作を抑えることができます。 これらの薬の服用と一緒に心理療法をおこなうことが重要と考えられています。 心理療法では「認知行動療法」や「曝露療法」の効果が認められています。 薬を服用しながら、恐怖や不安を感じる場面をあえて経験し、発作が起こらないことを学習して、不安や恐怖がなくなることを目指します。 その他特筆事項 パニック障害は慢性化しやすく、再発しやすい障害のため、自分で予防することも大切です。「休養をとる」「生活習慣を整える」「適度の運動」「アルコールやカフェインを摂りすぎない」アルコールやカフェインは脳を刺激し、不安感を強めます。 ストレスや不安をためこんだり、不規則な生活を送ったりしていると、自律神経が乱れ、発作が起きやすくなります。心や体の調子を整えて、パニック障害を予防しましょう。 -
【大人の障がい】離人症とは?動画で詳しく解説!
『大人の障がい動画』では、様々な障がいに焦点を当て、理解と共感を促進していきます。 今回の動画では、離人症について詳しく紹介します。 離人症とは 離人症とは、解離性障害の一種であり、自分の意識や体が自分の物ではないように感じたり、物事がすべて現実ではないように感じたりする状態のことです。 離人症は人口の約2%に発生するといわれており、男女の割合は関係なく、10代から20代の発症が最も多いです。強いストレスや不安、激しい疲労、うつ病など精神疾患、違法薬物の使用などから引き起こされます。 脳科学の観点では、脳内のドーパミン物質の分泌が少ないと、離人症の症状につながりやすくなることがわかっています。離人症の症状は数時間で治まるものから、数日、数か月、重い場合は数十年にもわたって悩まされる方もいます。 主な症状 離人症の主な症状は「外界の見え方の変化」「感情の喪失」「自分の体への意識の変化」の3つです。 「外界の見え方の変化」の症状の現れ方は人それぞれであり、物や人が色あせて見える、物や人がぼやけて見える、ベールのように薄い膜ごしに物や人を見ているように感じる、夢を見ているように感じる、などです。 「感情の変化」は、感情が無くなったように思い、何かをしたりされたりしても、その意味をとらえることができなくなるという症状です。「自分の体への意識の変化」は、自分の体が自分の物ではなく、ロボットのように感じる、身体がまひしているように思う、自分の体の大きさや形がちがって感じる、自分のことを遠くから観察しているように感じる、などの症状があります。 これらの症状がありながらも、離人症の患者は「自分はおかしい状態だ」と気づくことができます。意識の混濁などはなく、妄想と現実の区別がしっかりついていることが、離人症の大きな特徴です。 治療方法について 離人症の根本的な治療法は確立されていません。そのため、精神科や心療内科では、「原因の除去」「心理療法」「薬物治療」などをおこない、離人症の症状を緩和することを目的とします。 強いストレスが原因の場合、ストレスを感じているものや環境から離れる、または問題の解決法を見つけることで、離人症の症状の改善を目指します。また、うつ病などその他の精神疾患から起こっているときは、うつ病など精神疾患の治療をおこないます。 心理療法には、認知行動療法や曝露療法などが用いられます。認知行動療法とは、物事のとらえ方を変えて、ストレスへの耐性を高める療法です。曝露療法とは、不安を感じる場面をあえて体験し、不安感に慣れていく療法です。 まずはカウンセラーと一緒に、不安を感じる場面を小さなことから体験し、少しずつ不安感をへらしていきます。しかし、離人症が心理療法で改善されることはむずかしく、多くは薬物治療が有効になります。薬物治療は、抗不安薬や抗うつ薬が主に使われます。"
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