2024.06.07

就労継続支援A型事業所を詳しく解説!雇用形態、対象者、仕事内容、給与額とは?

「就労継続支援A型事業所とは?どんな場所なの?」「誰が利用できるの?具体的な仕事内容は?」

A型事業所の利用を考えている障がい者の方や、A型事業所での勤務経験がある障がい者の採用を検討している企業の方が、就労継続支援A型事業所について知りたいと思って調べているのではないでしょうか。

 

就労継続支援A型事業所とは、障がいがあり一般企業での就職が難しい方が、事業所と雇用契約を結び、支援の整った環境で働くことができる障がい福祉サービスの一つです。

ここで働くことで、最低賃金以上の給与を得ることができ、得た知識やスキルを活かして企業への就職を目指す方も多くいます。

 

一見するとどのような組織か分かりにくいかもしれませんが、最近では利用者を増やすためにホームページを充実させるなど、広報活動を積極的に行っているA型事業所も増加しています。

この記事では、A型事業所をより身近に感じていただくために、以下のポイントを詳しくご紹介します。

 

就労継続支援A型事業所での主な支援内容

  • 日常生活・社会生活の自立
  • 仕事の技能訓練
  • 一般企業などへの求職活動の支援

 

就労継続支援A型事業所を利用する5つのメリット

  • 支援を受けながら雇用契約を結んで働ける
  • 最低賃金が保証されている
  • 仕事を通して人と交流できる
  • 知識や技術が身に着く
  • 一般就労への求職支援を受けられる

 

就労継続支援A型事業所を利用する5つの注意点

  • 人によっては利用料金がかかる
  • 短時間労働が多く給料だけでは生活できないことがある
  • 職員や他の利用者との関係が良くないと精神的な負担になる
  • 人気の事業所は利用できない場合がある
  • 事業所での仕事内容が就職の役に立たないことがある

 

就労継続支援A型事業所とは

就労継続支援A型事業所とは、障がいがあって一般企業での就職が難しい方が、支援のある職場で雇用契約を結んで働けるところです。

以下3点から詳しくご説明するので、まずはイメージを膨らませてみましょう。

  • 障がい者に働く場所を提供して支援する障がい福祉サービスの1つ
  • 対象者は身体・知的・精神障がい者で一般企業での就労が困難な方
  • 利用期間の制限はなく雇用契約が続く限り利用可能

 

障がい者に働く場を提供して支援する障がい福祉サービスの1つ

就労継続支援A型事業所とは、障がい者に働く場を提供して支援する障がい福祉サービスの1つです。以下のように、サービス管理責任者や職業指導員、生活支援員が見守る環境下で仕事に取り組めます。

出典:厚生労働省「障がい者福祉施設における就労支援の概要

 

利用するA型事業所では、どのような障がいがあるかオープンにして働くので、必要に応じた支援が受けられます。体調やスキル、適性などを考慮してもらいながら働けるので、一般企業で働くのは自信がない方も、安心して働けるでしょう。

 

対象者は身体・知的・精神障がい者で一般企業での就労が困難な方

就労継続支援A型事業所を利用できる対象者は、身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者で、一般企業での就労が困難な方です。

厚生労働省「就労継続支援A型に係る報酬・基準について〈論点等〉」によると、以下のように、精神障がい者が約半数を占め、増加傾向にあることがわかります。

出典:厚生労働省「就労継続支援A型に係る報酬・基準について〈論点等〉

 

ただし、障がい者手帳は必須ではなく、原則18歳から65歳未満で、自治体の判断によって受給証が発行された方なら誰でも利用できます。実際にA型事業所を利用する方には、以下のような方がいます。

  • 一般企業で働くことが怖い、自信がない
  • 一般企業に就職したくても採用されない
  • 一般企業で働く前に、安心できる環境からスタートしたい

一般企業で働くことを目指す方と、A型事業所でずっと働き続けたいと思っている方、両方が利用できるのが、就労継続支援A型事業所なのです。

利用期間の制限はなく雇用契約が続く限り利用可能

就労継続支援A型事業所の利用期間の制限はなく、雇用継続が続く限り利用できます。障がい福祉サービスの中でもA型事業所は、利用者と事業所の間で雇用契約を結ぶのが、一番の特徴です。

雇用契約を結ぶため、労働基準法が適用されるだけでなく、最低賃金以上の給料が保証され、以下のように平均月給賃金月額は8万1,645円となっています。

出典:厚生労働省「就労継続支援A型に係る報酬・基準について〈論点等〉

 

勤務時間は実働1日あたり4時間~8時間、勤務日数は週3日~5日程度の事業所がほとんどですが、短時間勤務から始めて徐々に増やしていくことが可能です。

ただし、雇用契約を結ぶときに契約期間が記載されている場合は、その期間しか利用できません。A型事業所の利用を希望している方は、事前に雇用契約内容を確認しましょう。

 

就労継続支援A型事業所での3つの支援内容

就労継続支援A型事業所の少しイメージが膨らんできたところで、具体的にどのような支援が受けられるところなのか、気になりますよね。A型事業所での主な支援内容は、以下の3つです。

  • 日常生活・社会生活の自立
  • 仕事の技能訓練
  • 一般企業などへの求職活動の支援

日常生活を営む力を向上させるだけでなく、一般就労を目指すサポートを受けることも可能なので、ぜひ参考にしてみましょう。

 

日常生活・社会生活の自立

A型事業所では、日常生活や社会生活の自立に向けた支援を受けることができます。職員は個別に支援計画を作成し、利用者やその家族と相談しながら、6か月に1度以上の見直しを行い、適切なアドバイスやサポートを提供します。

 

また、自立に欠かせない健康管理を徹底するため、医療機関と連携して年1回の健康診断を実施する事業所もあります。A型事業所では、スタッフが利用者の意向や解決すべき課題を常に共有しているため、日常生活や社会生活を営む力の向上に繋がるでしょう。

 

仕事の技能訓練

就労継続支援A型事業所の利用者は、仕事の技能訓練支援が受けられます。以下のように、仕事内容は事業所によってさまざまです。

  • パソコンによるデータ入力などのデスクワーク
  • カフェやレストランなど飲食業の接客や調理
  • ものづくりや、製作物の販売
  • 商品発送の梱包作業
  • 倉庫での軽作業やパッキング
  • 農作業
  • 清掃

A型事業所ではこれらの仕事で得た収入の中から、利用者への給料を支払わなくてはならないので、その水準に達するための仕事の取り組み方を、きっちりと教えてもらえます。そのため、利用者は仕事を通して、一般企業などに就職するために必要な知識や能力を身に着けることができるのです。

 

求職活動の支援

A型事業所では、一般企業などでの就職を希望する利用者に対して、仕事を終えた後、個別に以下のような求職活動の支援もおこなっています。

  • 公共職業安定所(ハローワーク)の利用方法を説明する
  • 障がい者就業・生活支援センターなどと協力して、利用者に合う仕事を開拓する

職員は利用者の意向や適性を把握した上で、A型事業所で身に着けた知識や能力が活かせる企業を一緒に探してくれます。

A型事業所の支援を受けることで、「働いてみたら想像とは違った」というミスマッチを防ぎ、長く働ける企業に就職できる可能性が高くなります。

まとめ

就労継続支援A型事業所の利用を検討する際には、各事業所が提供する支援内容や雇用環境を十分に確認することが重要です。事業所ごとに特色や支援の手厚さが異なるため、自分のニーズに合った事業所を選ぶことが、充実した就労体験を得るための鍵となります。また、A型事業所での経験は、将来的な一般就労へのステップとして非常に有益です。ここで得たスキルや知識、人間関係が自立した生活と社会参加に大いに役立つでしょう。

 

参考

就労継続支援A型事業所を解説!雇用形態、対象者、仕事内容、給与額は?


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