2022.03.18

農業に興味がある方!農業はどんな仕事をするの?障がい者に向いている?

農業をする障がい者の仕事

農業に興味がある方!農業はどんな仕事をするの?障がい者に向いている?

「農福連携」という言葉が広まり、農業に興味をもった方もいるでしょう。農業に興味がある、または農業関係の仕事をしたいと考えている障がい者の方へ、農業の仕事や、就労支援施設でどのような仕事をするのかを解説します。

 

障がい者が農業をするメリット

障がい者が農業に関わることで、以下のようなメリットがあります。

  • 農業と障がいの特性が合う
  • 食品衛生管理能力が身につく
  • 体力がつく、リハビリになる

 

農業と障がいの特性が合う

農業には、発達障がいの特性と合う作業が多くあります。

・特定の作業を一定時間ずっと繰り返す

・規則的に同じ作業をする

自閉症スペクトラム障がいの方は先に見通しがつかないものが苦手だったり、新しい作業にすぐに対応することがむずかしいという特性をもっています。また、ひとつのことを繰り返しおこなう常同行動があります。

農業では検品作業や、収穫物を同じ重さに計量するなど、ずっと同じ行動を繰り返さなくてはいけない作業があります。一般の人なら疲れてしまう作業ですが、特性をもつ方には得意な作業になります。

 

それぞれに向いた作業ができる

農業には種まきから収穫、雑草駆除など環境整備、加工、販売までさまざまな仕事があります。専門的な技術が求められるものや、簡単な軽作業、一つの事を繰り返しずっとおこなう作業など、種類が幅広くあります。そのため、自分の障がいや特性に向いている作業をおこなえる点がメリットです。

 

食品衛生管理能力が身につく

農業は常に植物という生き物にふれる仕事です。雑にあつかうと傷ついたり、栽培を間違えると身にならないため、慎重さも求められます。そのため、農業で働くことで、植物を育てる感性や、食品を丁寧にあつかう食品衛生管理能力を身につけることができます。

 

体力がつく、リハビリになる

農業は基本的に立ち仕事が中心です。屋外で体を動かす作業になるので、自然と身体能力を上げることができます。身体障がい者の方は自然とふれあいながら作業をすることで、身体的にも精神的にもリハビリになります。

知的障がいや精神障がいのある方も、自然とふれあい、土などにふれることでストレスが発散でき、問題行動をへらしたり、不規則な睡眠が改善したりして、生活を安定させることが期待できます。

 

 

農業の仕事はどのようなことをする?

農業と障害福祉

画像引用:https://www.maff.go.jp/tokai/noson/keikaku/shogai/attach/pdf/agri-8.pdf

きょうされんが実施した「障害者の農業活動に関するアンケート」によると、約7割が種付けや収穫作業をおこなっており、つぎに雑草取りなど軽作業をされています。また販売にも関わっている方も約5割程度います。販売を通して地域の方と交流できるので、人と関わることが好きな方にも向いた仕事ができます。

 

農業でおこなう作業の一例

野菜を収穫する農家で仕事をする場合は、以下の作業が必要になります。

  • 収穫エリアや収穫するべき時期の野菜をえらぶ
  • 野菜を収穫する
  • 収穫した野菜をトラックへ積み込む
  • 作業後の片付けなど
  • 野菜の計量
  • 袋詰め、箱詰め、加工品シール貼り付け作業など
  • 直売所での販売

体力がいる仕事、人と関わる仕事、精密さが求められる仕事、まったく種類がちがう仕事が多くあります。このなかで得意な作業を一人一人がおこない、チームとなって作業をします。

 

 

農業関係の仕事をしたい!仕事の探し方は?

農業関係の仕事に興味をもった場合は、

・就労継続支援施設で農業をする

・ハローワークで農家に就職する

二つの方法があります。

 

就労継続支援施設で農業をする

就労継続支援A型やB型事業所に「農業」を活動に取り入れているところがふえています。

工賃や作業内容は、群馬県にある就労継続支援B型施設ONENOUENを参考にご紹介します。

就労継続支援B型ONENOUENの概要

農福連携が国にすすめられるなかで、工賃を上げることも課題となっており、将来的にさらに上がる可能性はあります。

就労継続支援で農業をする場合は、就労継続支援施設が管理している農園や、施設が契約している農家で就労します。スタッフのサポートを受けたり、障がいに理解のある農家の方と仕事ができる点が大きなメリットです。

 

 

ハローワークで探して農家に就職する

ハローワークや求人サイトでスタッフの障がい者雇用をおこなう農園もふえてきています。

就労継続支援B型とちがい、一般就労になりますので、農園と雇用契約をむすぶ形になります。給与が福祉就労よりも高いことがメリットですが、障がいに理解のないスタッフがいることも心配されます。精神障害など体調が不安定で休みがちになったり、仕事にムラができたりすると作業が滞ってしまうので、適切にサポートをしてくれるスタッフがいるのかどうかも大切です。

なかには体験実習をおこなっているところもあるので、自分に合うか、障がいへの配慮はされているのかを確認しながら探しましょう。

 

 

まとめ

農業には種類のちがう、さまざまな仕事があり、それぞれの得意や障がいの特性に向いた作業をすることができます。さらに体力がつき、心身ともに健康的になるなどメリットが大きいです。農業に興味のある方は、就労継続支援の利用や、一般就労などでぜひ農業に関わってみてください!

 

 

参考

はじめよう 農福連携!~全国で広がる農業分野での障害者就労~

農福連携は「農と人のちから」で広がる!事例や補助金情報、取り組み方法|農業・ガーデニング・園芸・家庭菜園マガジン[AGRI PICK]

農福連携の取組について 厚生労働省

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