2022.03.07

仕事をやめたくない!障がい者が仕事を続けるための対策は?

仕事を続けるための対策

仕事をやめたくない!障がい者が仕事を続けるための対策は?

大変な就職活動を終えて、やっと仕事を始められたと思ったら、予想とは違った仕事内容、会社の雰囲気。障がいが原因で仕事ができなくなってしまうことも。本当はずっと同じところで働きたいのに、やめてしまうことが多くあるでしょう。仕事をやめたくないと悩む障がい者の方へ、仕事を続けるための対策をご紹介します。

 

障がい者が仕事をやめる理由は?


出典:厚生労働省職業安定局 障害者雇用の現状等 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11601000-Shokugyouanteikyoku-Soumuka/0000178930.pdf

 

以上の資料は知的障がい者以外のデータになりますが、障害者が仕事をやめてしまう理由として、

①職場の雰囲気・人間関係
②賃金、労働条件に不満
③仕事内容が合わない

以上が最も多くあげられています。

就職活動中と入社後でイメージの差が大きいことがひとつの要因でしょう。

また精神障害のある方は体調管理がむずかしく、毎日決まった時間に仕事をすることがむずかしく、仕事をやめてしまう方もいます。

 

仕事をやめないためにおこなうべきこと

障がい者が仕事を続けるためには、入社前と入社後に気を付けることがあります。

  • 体調や障がいの特徴の把握
  • 仕事以外のつながりをもつ
  • 合理的配慮を申請する

 

体調や障がいの特徴の把握

自分がどの場面で体調を崩すのか、どのような場面を苦手とし、どういった作業を得意としているのかをしっかり把握する必要があります。

オープン就労で申し込む場合は、面接で、どのような症状があり、どういう対策があれば仕事をしやすくなるのかを説明すると良いでしょう。

自分ではわからないこともあるので、支援者やかかりつけ医などにも相談し、自分の得意な点、苦手な点、どのような環境であれば克服できるかを把握し、紙などにメモしておきましょう。

 

仕事以外のつながりをもつ

仕事以外のつながりをもつことは、とても大切です。公的機関や医療機関、友人、サークルなど居場所をつくりましょう。仕事をしている職場だと、普段の仕事や人間関係のストレスを発散することができず、不満をため込んで体調を崩してしまうおそれがあるからです。

仕事以外のつながりをもち、上手に仕事のストレスを発散しましょう。

 

合理的配慮を申請する

合理的配慮とは、障害者が社会生活を送るときの困りごとなどを取り除くための配慮を指します。障害者が仕事をするなかで、障害があるために困っていることなどを企業に相談し、企業はそれに応える努力をするというものです。

合理的配慮は「障害者差別禁止法」や「障害者雇用促進法」で決められており、これから民間企業の合理的配慮の義務化もすすむこととなっています。

 

合理的配慮を求めるときは以下のことをメモしましょう。

・仕事上の困りごと
・自己対処法(自分でどのように解決できるか)
・配慮が必要かどうか
・どのような配慮が必要か

以上を、オープン就労で就職活動をするときに面接で伝えましょう。障害者雇用に慣れていない企業だと、障害について聞かれない可能性もあるので、その場合は「合理的配慮についてですが…」と自分から申し出るようにしましょう。

障害者雇用で働いていたり、障害を企業にオープンにして働いている場合は、社内の相談先(直属の上司や人事など)に相談します。

なお、すべての要求が通るわけではありません。「負担が重すぎない程度に合理的配慮をおこなうこと」と規定されているので、その負担がどの程度のものなのか、企業の担当者と話し合い、要望のかなえられる範囲を相談することもあります。

 

支援機関を利用する

就労移行支援、就労継続支援、自立訓練、生活介護などを利用し、一般企業に就職をした場合は「就労定着支援」という障害福祉サービスを利用することができます。

就労定着支援は、担当者が月1回以上の相談に応じてくれたり、生活や体調管理への助言、仕事上の課題解決に向けて支援をおこないます。利用期間は最大で3年6か月と決まっています。就労定着支援を利用した障害者の多くが、勤労年数を伸ばしています。

 

そのほか、就労定着支援をおこなう機関として、

・地域障害者職業センター

・障害者就業・生活支援センター

などがあります。

こちらでも障害者が職場に適応するための助言や指導、障害者が職業生活で自立ができるようにサポートをおこなっています。

このような支援機関も活用して、長く働いていけるようにしましょう。

 

 

まとめ

仕事を続けていくためには、自身の症状の把握、企業にたいしてどのような配慮をしてもらえるかを知ること、申請すること、仕事以外のつながりをつくることなどが大切です。

入社前の準備を徹底し、入社後は支援機関の援助を受けながら、勤労年数を伸ばしていきましょう。

 

参考

障害を持ちながら長く働くには?就労定着支援の現場からのアドバイス | 障害者転職・就職のDIエージェント|求人選びから面接対策、在宅ワーク支援も徹底サポート。充実の情報サイト

精神障害者が働き続けるためには?当事者・企業の視点から - 記事 | NHK ハートネット

精神障害者が仕事を継続させるのが難しいと言われる原因と解決法 | atGPしごとLABO

障害者の離職状況、離職を防ぐためには? | 株式会社FVP - 障害者雇用支援サービスサイト

 

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