2024.02.27

簡単なあいさつから手話を覚えてみませんか?

手話は、手や身体の動き、表情、そして空間の利用によって情報を伝える言語です。音声言語と同様に、手話も文法や構文を持ち、豊かな表現力を持っています。手の形、位置、動き、そして表情の変化などが重要な役割を果たします。

また手話は表情も重要です。喜怒哀楽を意識して行うことでさらに相手に伝わりやすくなります

本記事で挨拶から気持ちを伝えるジェスチャーを学んでみましょう。

 

「挨拶」の手話

挨拶は人差し指を向き合わせて、曲げると「挨拶」という意味の手話になります。

こんにちは

二本の指を顔の前に持ってきた後、人差し指を向き合わせて曲げます。

こんばんは

手を顔の前で振った後、人差し指を向き合わせて曲げます。

おはよう

手を握り上から下に下ろした後、人差し指を向き合わせて曲げます。

気持ちを伝えてみよう

次は簡単な気持ちを伝えるジェスチャーです。

ありがとう

左手を横にして、右手でトンと叩くようにします。

頑張って

手を握り胸の前で細かく上下します。

すみません

眉間の前でつまむ動作をした後、手を開いてまっすぐ下ろします。

大丈夫?

手のひらを胸の左から右に動かします。

分かりません

肩を外側へ二回払います。

分かりました

手を開いて胸を短く払います。

何?

人差し指を左右に振る動作をします。

お疲れさま

左手首を右手でトントンと軽く叩きます。

いかがでしたでしょうか?簡単なジェスチャーなのでぜひご家族や周囲の方と一緒に練習したり、実際に使ってみてください。

 

言葉の音を超えたコミュニケーション

手話は、聴覚障害者のコミュニケーション手段として広く知られていますが、それは単なる言葉の代替手段に留まりません。手話は、独自の文化、歴史、そして表現方法を持つ、豊かな言語です

 

手話の起源と歴史

手話は、聴覚障害者同士がコミュニケーションを取るために自然発生的に発展してきました。古代から手話的なジェスチャーが存在したとされ、古代ギリシャやローマの時代にも手話が使われていたという証言があります。しかし、手話が近代的な形を取るのは比較的新しい現象です。

手話が公式に認識されるようになったのは、18世紀後半から19世紀初頭のフランスでのことです。フランスの教育者であるアベ・シャルル・ミシェル・ド・ル・エペが、聴覚障害者のための教育プログラムを開発し、手話を教育の手段として採用しました。これが、手話が教育的な用途にも使われるようになった最初の例です。

 

手話の特徴

手話には、地域や文化によって異なる多くのバリエーションがあります。例えば、アメリカ手話(ASL)、イギリス手話(BSL)、日本手話(JSL)などが挙げられます。これらの手話は、異なる言語として発展し、それぞれ独自の表現方法や文化的な特徴を持っています。

手話の重要性

手話は、聴覚障害者にとって重要なコミュニケーション手段であり、彼らの社会参加を支援します。しかし、手話の重要性はそれだけに留まりません。手話は、聴覚の制約がない人々にも開かれたコミュニケーションの手段として価値があります。手話を学ぶことは、言葉の壁を超え、異なる文化や人々とのつながりを築くことに役立ちます。

さらに、手話は言葉だけでは表現しづらい感情や概念を豊かに表現する手段としても機能します。手話を通じて、身体の動きや表情が加わることで、言葉単体では伝えきれない豊かなニュアンスや感情が表現されます。これにより、コミュニケーションの深みや多様性が増し、より豊かな対話が可能となります。

 

新たなコミュニケーションの可能性

手話の美しい表現力は、言葉が及ばない領域で新たな理解と洞察をもたらします。音声言語にはない視覚的な要素が加わることで、新たな感性や文化的な価値が生まれます。このような手話の特性は、言語や文化の多様性を尊重し、相互理解を深める上で貴重な役割を果たします

そのため、手話の学習や普及は、単に障害者支援に留まらず、社会全体の包括性や対話の促進にも役立ちます。手話を通じて、私たちは新たなコミュニケーションの可能性を探求し、より多様で豊かな社会を築くための一歩を踏み出すことができます。

まとめ

手話は、言葉の音を超え、身体と空間を通じて情報を伝える美しい言語です。その起源は古く、歴史的にも重要な役割を果たしてきました。手話は、聴覚障害者のコミュニケーション手段としてのみならず、広く社会においても重要な存在です。その豊かな表現力と文化的な価値は、私たちに新たな視点をもたらし、より包括的で豊かな社会を築くための一助となるでしょう。

 

参考

手話を覚えてみよう!/阿賀野市

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