2024.04.05

肢体不自由とは?車椅子、手足のマヒ、義足に関する疑問のアレコレ part3

この記事では、肢体不自由に関する疑問に焦点を当て、日常生活や社会参加における様々な課題に対する解決策やサポート方法について、具体的な事例やアドバイスを挙げています。さまざまな状況やニーズに応じた支援のあり方を探りながら、より包括的な理解と共に、より支え合いの社会を目指します。

 

車いすに乗った人はどうやって自動車を運転するの?

車いすに乗った人が自動車を運転するためには、手動運転補助装置が利用されます。この装置は、運転席に取り付けられ、操作は主に手で行います。具体的には、操作用のコントロールグリップを前方へ押すとブレーキがかかり、後方へ引くとアクセルが作動するようになっています。これにより、手だけで自動車の操作が可能になります。

 

手での操作が難しい人のために足動運転補助装置

また、手での操作が難しい人のために、足動運転補助装置も利用されています。この装置では、運転者の左足元にステアリング操作用のペダルが配置され、踏み込み操作によって車の進行方向を制御します。

車いすから運転席に移動した後は、助手席の後ろのスペースに車いすを収納することが一般的です。これにより、運転者が安全かつ快適に自動車を運転することが可能となります。

車いすのタイヤはパンクするの?パンクしたらどうするの?

車いすのタイヤは一般的にパンクします。車いすのタイヤがパンクすると、その車いすの操作が非常に困難になります。

特に、屋外での移動や長距離の移動を行う場合には、予期せぬパンクは大きな問題となります。そのため、車いすユーザーはパンク対策を考えることが重要です。

 

予め対策を講じることも重要

パンクした場合は、一般的には車いすの専門業者や自転車店で修理を依頼します。修理によって、タイヤを交換するか穴を修理して再利用することが可能です。

しかし、パンクが心配な場合は、予め対策を講じることも重要です。ノーパンクタイヤやスペアタイヤを準備することで、パンクのリスクを軽減することができます。これらのタイヤは通常の車いすタイヤよりも重くなる場合がありますが、パンクのリスクを低減するメリットがあります。

 

義足を装着するのは難しいの?

義足の装着は、個々の状況や使用する義足のタイプによって異なります。例えば、太もも部分に装着するタイプの義足では、シリコーンライナーを使って比較的簡単に装着することができます。

 

義足の装着には慣れが必要

シリコーンライナーは、柔らかく肌に吸着するシリコーン素材でできており、切断部分に被せて使用します。これにより、足を収納する義足のソケット部分が肌に優しくフィットし、快適な装着感を提供します。また、シリコーンライナーの先端には義足のソケット部分と接続するピンが付いており、簡単に装着できます。義足を外す際にも、義足側の解除ボタンを押すことで簡単に外すことができます。

しかし、義足の装着には慣れが必要であり、初めて装着する際には専門家の指導や支援が必要な場合があります。また、個々の状況や義足の種類によっては、装着が難しい場合もあります。

 

公共施設やお店が多数入っている商業施設には出入口付近に「障がい者等用駐車場」が設置されていますが、なぜ必要なのでしょうか?

「障がい者等用駐車場」が必要な理由は、車いすユーザーが車から乗り降りする際のスペース確保です。車いすを使っている人が車に乗り降りする場合、車のドアを開けて車いすを横付けする必要があります。そのため、十分な幅の駐車スペースが必要です。

 

車いすユーザーがスムーズに乗り降りできるよう

一般的な車いすの方向転換のためには、最小限1.4メートルのスペースが必要です。一般の駐車場は幅2.1メートル程度が一般的ですが、車いすユーザーがスムーズに乗り降りできるように、その幅に加えてさらに1.4メートルを確保した、計3.5メートルの幅が必要です。

このような広いスペースを提供することで、車いすユーザーが安全かつ快適に車から乗り降りできるように配慮しています。

 

電動車いすは車道と歩道どちらを走行するのですか?

電動車いすは、通常は歩道を走行します。歩道が存在しない場合や通行が困難な場合には、道路を走行することもあります。しかし、その際は以下の点に留意する必要があります。

 

歩行者としての扱い

電動車いすは道路交通法において歩行者として扱われます。そのため、歩行者と同様に歩道を通行することが基本です。

 

  • 道路を通行する場合

歩道がない場合や通行が困難な場合には、道路を走行することがあります。この際は、できるだけ道路右側を通行するよう心がける必要があります。

 

  • 他の歩行者との配慮

歩道や道路での走行中は、他の歩行者や車両との安全な共有が重要です。歩行者や自転車、車両との接触を避けるよう、十分な注意を払いましょう。

 

  • 自転車専用道路の利用

自転車専用の歩道や自転車レーンは、電動車いすの通行が許可されている場合がありますが、自転車専用道路や自転車横断帯は通行できない場合がありますので、注意が必要です。

 

以上のように、電動車いすの通行は基本的に歩道を利用しますが、安全かつ周囲の人や車両との配慮を忘れずに行う必要があります。

 

車いすに乗った人は、普段部屋で過ごす時も車いすを利用しているの?

車いすに乗ったまま一日を過ごす人が多いですが、そのままでは座位が固定されるため、座っている間に床ずれや腰痛が気になることがあります。そのため、一部の車いすユーザーは、一定の時間を車いすで過ごした後に、ベッドやソファなどの別の場所に移動して過ごすことがあります。

 

車いすを利用する時間や場面に応じて変える

例えば、テレビを観たり映画を鑑賞する際には、ソファやリクライニングチェアに移動して、より快適な体勢でくつろぐことができます。このように、車いすを利用する時間や場面に応じて、適切な体勢をとることで、快適に過ごすことができます。

 

車いすに乗った人は、温泉旅館とかに宿泊で旅行したりするの?

車いすに乗った人も温泉旅館などに宿泊して旅行を楽しんでいます。近年では、バリアフリー設備の整った宿泊施設が増えており、車いすでも利用しやすい環境が整っています。例えば、車いすで入浴可能な温泉や、バリアフリールームのある旅館などがあります。

 

車いすユーザーも安心して旅行を楽しむことができる

また、一部の旅館では、部屋付きの個人風呂やバリアフリーな露天風呂を提供しているところもあります。これらの施設を利用することで、車いすユーザーも安心して旅行を楽しむことができます。

 

車いすに乗った人は、気をつけている食べ物や食事制限があるの?

車いすに乗った人の食事制限は、個人によって異なりますが、一般的には健康状態や個々の体質に合わせて考慮されます。多くの場合、食事制限があるわけではありませんが、体重管理や健康維持のために注意が払われることがあります。

 

健康な食事やバランスの取れた食事を心がけることも重要

車いすに乗った人は、身体活動量が通常よりも少ないため、消費カロリーが低くなる傾向があります。そのため、摂取カロリーを調整して体重を管理する必要がある場合があります。健康な食事やバランスの取れた食事を心がけることも重要です。また、特定の栄養素や食品を制限する必要がある場合は、個別に栄養士や医師と相談することが推奨されます。

 

車いすに乗った人が段差を乗り越えられず困っていました。その場合、どのようにしたらよいですか?

段差を乗り越える際の手順は、車いすユーザにとって重要です。まず、十分なサポートが必要かどうかを確認し、段差が15cm以上ある場合は迂回路を探すように案内します。以下に、段差を乗り越える際の手順を示します。

 

段差を上る場合

  • 車いすユーザに声をかけて、準備ができているか確認します。
  • 「キャスターを上げます」と声をかけ、車いすの前輪を段差の上に載せます。
  • 前輪をゆっくりと押し上げ、段差を乗り越えます。

 

段差を下る場合

  • 段差に対して後ろ向きになります。
  • 「ゆっくりと下ります」と声をかけながら、後輪を段差の下に下ろします。
  • 後輪を上げながら、足載せの部分が段差に当たらないように後進し、最後に前輪を下ろします。

これらの手順を実行することで、段差を乗り越える際の安全な操作が可能です。

まひなどで片手が不自由な人や指が動きづらい人は、ペットボトルのキャップをどのように開けているのですか?

片手が不自由な人や指が動きづらい人がペットボトルのキャップを開ける方法は、自助具を利用することが一般的です。自助具は、身体が不自由な人が日常生活の動作をより便利に、より簡単にできるように設計された道具です。

ペットボトルのキャップを開けるための自助具は、「万能オープナー」と呼ばれることがあります。これはキャップ部分に自助具をあて、廻すことで開けることができます。最近では、自動販売機に設置されている場合もあります。

 

安全かつ簡単に開ける方法を選ぶことが重要

また、一部の人は両ひざでペットボトルを挟んで片手でキャップを開ける方法を使うこともあります。さらに、歯でペットボトルをかんで開ける人もいますが、これは歯や口に負担がかかるため、安全ではありません。それぞれの方法には利点と欠点がありますが、安全かつ簡単に開ける方法を選ぶことが重要です。

 

まとめ

人々の日常生活を豊かにするためには、身体の制約に関わらず、誰もが利用できる環境やツールが必要です。身体の不自由な方々が自立して活動できるよう、さまざまな支援や工夫が求められます。私たちの社会は、多様性を尊重し、バリアフリーな環境を整備することで、より包括的で公平な場所になるでしょう。

 

参考

肢体不自由者に関するクエスチョン|ゆうゆうゆう

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