2024.04.17

「知りたい」気持ちから児童発達支援士と発達障害コミュニケーションサポーターの資格を取得 鳥居みゆきさんの学び

児童発達支援士と発達障害コミュニケーションサポーターの二つの資格を取得した鳥居みゆきさんは、お笑い芸人や俳優としての活動だけでなく、子どもたちとの関わりを深めるために資格取得に踏み出しました。

彼女は資格取得後、自身の変化を感じ、子どもたちとの接し方や理解が深まったと語ります。その一方で、彼女はこの経験から、子どもたちの個性や成長に対する新たな理解を得たと述べています。この取り組みは、彼女がより幅広い視野で子どもたちを支援し、彼らの可能性を最大限に引き出すことを目指していることを示しています。

 

児童発達支援士と発達障害コミュニケーションサポーターの資格を取得

鳥居みゆきさんは、児童発達支援士と発達障害コミュニケーションサポーターの資格を取得しましたが、その目的は資格の取得ではなく、「学びたい」「知りたい」という欲求を満たすことでした。彼女が出演している番組「でこぼこポン!」が大きなきっかけとなり、発達に関するさまざまな問題について考える機会が増えました。

 

対処法を考える番組

この番組では、発達障害やグレーゾーンのお子さんたちが苦手と感じやすい場面について、みんなでその対処法を考えています。彼女は番組に出演するようになってから、知人から発達障害やグレーゾーンの症状についての相談を受けることが増えました。

しかし、知識が不足していることが不安で、「知らない」という状態がイヤだったと言います。そこで、「吃音て、どういうことなんだろう」という疑問を解消するために勉強を始めたのです。

彼女にとって、資格の取得は自分の学びたい・知りたいという欲求を満たすための手段であり、その過程は非常に楽しいものでした。

 

夢中でテキストを読み返す

鳥居みゆきさんは、教材を受け取った後、夢中で一気読みしました。高校生の頃以来の勉強で、教材が届いたときの興奮からテキストを読み始め、一度読み終えても内容が十分に理解できていないと感じ、再度読み返しました。わからない部分や重要だと感じる部分をメモし、繰り返し確認することで知識を定着させました。

教材にはテキストとDVDがあり、移動中にはDVDの講義をスマートフォンで視聴しました。講義では、試験に出やすい部分を指摘されることもありましたが、それだけではなく自分が関心を持つトピックについてもネットから情報を収集し、広く深く学ぶことでより深い理解を得ました。例えば、「チック症」に関することを学ぶ際には、運動障害や言語障害など関連する項目も調べました。

 

すさまじい集中力

彼女は、単に試験に合格するためだけでなく、興味を持ったトピックについても深く学ぶことで、より豊かな知識を身につけたと感じています。

鳥居みゆきさんは、児童発達支援士の試験を1月末に受け取った教材を使って2月5日に合格しました。彼女は自らを「一夜漬け」タイプだと笑いながら述べ、高校生の頃からそのような勉強法を取ってきたことを明かします。

彼女は同時進行が苦手で、集中力はあり余るほどあるため、一つの仕事が終わるとすぐに勉強に没頭したり、食事を抜いてテキストを読み込んだりします。スーパーで買い物中でも、気になる言葉や項目が頭に浮かんできたら我慢できず、フロアの隅の階段でテキストを取り出してチェックします。彼女は納得しないと先に進めない性格で、他のことが手につかなくなることもあるそうです。

 

合格がスタートライン

児童発達支援士の試験に合格した後、発達障害コミュニケーションサポーターの資格を取得するためにすぐに勉強を始めました。この資格は子どもだけでなく、青年期や大人のコミュニケーションにも関わる難しい内容であり、彼女自身がコミュニケーション能力が低いことを自覚していました。しかし、彼女は2月20日にテストを受けて合格しました。

鳥居みゆきさんは、合格がスタートラインであり、これからさらに学びたいと思っています。彼女は発達に関する自身の経験や特性を感じており、専門医の診断を受けるつもりはないものの、周囲の人々に受け入れられていることに感謝しています。

 

周囲の人々を支援するために活かしたい

彼女は、自身の苦手な部分や生きにくさも、ポジティブに捉え、それが自分の個性であり、プラスに働いていると感じています。彼女は資格取得の目的を、周囲の人々を支援するために活かしたいと考えており、勉強を通じてさまざまな発見をしました。彼女は、勉強は自分の興味に基づいて行うことが重要であり、それがモチベーションを維持する秘訣だと述べています。

これからも子どもたちと一緒に学び、成長していきたいとワクワクしています。最後に、彼女は勉強が楽しいと笑顔で述べて、自身の学びの喜びを表現しています。

 

大人よりも子どもと一緒にいるほうが楽だと感じるように

番組「でこぼこポン!」への出演を通じて、子どもたちとの交流が増えたことで、鳥居みゆきさんは大人よりも子どもと一緒にいるほうが楽だと感じるようになりました。

この番組では、「でこりん」として登場し、発達障害やグレーゾーンの子どもたちが日常で困難を感じる場面で役立つアイテムを考案します。しかし、そのアイデアは彼女だけではなく、みんなで考えるプロセスが大切だと気づきました。

過去に子ども番組に出演した際は悪役役割だったため、子どもたちからヤジが飛んできたこともありましたが、今は「でこりーん!」と呼ばれることで子どもたちから愛される存在になったことを喜んでいます。

子どもとのコミュニケーション

鳥居みゆきさんは、絵本『やねの上の乳歯ちゃん』を描いた時期から子どもとの関わりを深めたいと思っていました。彼女は子どもたちが「うそ」と「ほんと」、「現実」と「空想」がごちゃ混ぜになる時期に、彼らの素直さを感じています。

大人としては、相手の期待や欲求を理解して対応する必要がありますが、子どもたちはそういった複雑な心理を持ちません。彼らとは同じ目線で話せるし、言葉選びにも気を使わなくて済むため、子どもとのコミュニケーションはとても楽しいものだと述べています。彼女が子どもと接するのがうまいと言われるのは、うまいのではなく、子どもとの関わりが彼女にとって自然でラクなものだからです。

 

「汚い言葉を使わないように」

鳥居みゆきさんは、新1年生の甥っ子にランドセルを含む入学に必要なものをプレゼントしました。彼女は甥っ子に対して、「汚い言葉を使わないように」「無遠慮な言葉を控えるように」という指導もしています。

甥っ子の成長と幸せを願い、彼のために尽くす姿勢を示しています。その甲斐あってか、甥っ子は彼女を叔母ではなく「友達」として見てくれるそうで、それが彼女にとっても嬉しいことだと述べています。

 

子供から学ぶことが多い

甥っ子の発想力には本当に驚かされる、と鳥居みゆきさんは語ります。例えば、千円札を与えて「これで遊んでおいで」と言ったところ、甥っ子はその千円札で折り紙を始めたそうです。「その発想はなかった」と感動したという彼女は、子どもたちの物の見方やアイデアが大人とは全く異なることに気づかされます。

子どもたちは絵を描くときにも、見たままの色ではなく自分が「感じた」色を塗ることがあります。このような柔軟な発想や感性から、彼らから学ぶことは本当に多いと彼女は述べています。

 

プラスの言葉で諭す方法の重要性

児童発達支援士としての学びの中で、自分自身にも役立つ新しい考え方を得た鳥居みゆきさんは、先日バスの中で経験した出来事を通じて、プラスの言葉で諭す方法の重要性に気づきました。

彼女は、5歳くらいの男の子が彼女の座る椅子の背もたれを蹴ってきた際、その子のお母さんが「ほら、怒られるからやめなさい!」と叱ったのを目撃しました。しかし、彼女はその対応に疑問を感じました。怒られるだけではなく、なぜそれがいけないのかを理解させることが大切だと考えたのです。

彼女は、「じゃあ、今後はこうしたらいいね」「こうすると、みんなが笑顔になれるよ」といったプラスの方向に向かって子どもにアドバイスすることの重要性を強調します。

 

常に自分の立場に固執しないように心がけるようになった

彼女の言葉は、ただ問題を指摘するのではなく、子どもがよりよい行動を取るためのポジティブなアプローチを提供することの重要性を示しています。

鳥居みゆきさんは、資格の勉強を通じて学んだことを元に、子どもたちに対しても「やってはだめだよ」と決めつけず、常に自分の立場に固執しないように心がけるようになりました。彼女は自分が正しいと思い込むことなく、常に柔軟な姿勢で接することの重要性を感じています。

 

笑顔の持つ力を学んだ

また、コミュニケーションにおいて笑顔の持つ力を学んだと述べています。以前は不機嫌なときにはすべて顔に出してしまうタイプだったが、笑うことで心も変わることを実感しました。

言霊と同様に、表情も内面に影響を与えると気づいた彼女は、ポジティブな言葉や表情から内側も変わっていくことを実感しました。その結果、他者に対してピリつくことがなくなり、より冷静に話せるようになったと自らの変化に気づいています。

鳥居みゆきさんは、ネガティブな言葉をポジティブに言い換えた一覧表に興味を持ちました。たとえば、「うるさい」を「元気」、「友達がいない」を「自立している」、「頼りない」を「温厚、やさしい」と言い換える方法に触れ、「貧乳」はなかったと笑いながら述べます。

 

子どもの疑問には質問で返すことが大切

また、子どもの疑問には質問で返すことが大切だと学びました。大人のプライドで教えたくなることもありますが、「なんでだろうね、なんでだと思う?」と知らないふりをして質問することで、子どもが自分で考えたり調べたりするように促されると気づきました。彼女はこれが勉強を始める前からのやり方だったことを自覚し、自らの接し方が正解だったことを確信しています。

資格の取得をきっかけに、子どもたちとの関わりがより楽しくなったと感じています。これからも子どもたちの「友達」が増えていくことを楽しみにしています。

まとめ

資格の取得を通じて得た新たな知識と経験を元に、子どもたちとの関わりを楽しむ鳥居みゆきさん。彼女の笑顔とポジティブな姿勢が、子どもたちの成長と可能性を支えています。彼女の言葉や行動からは、子どもたちとの新たな旅が始まったことを感じさせます。これからも、彼女が子どもたちの「友達」として成長を共に歩んでいく姿が、多くの人々に勇気と希望を与えるでしょう。

 

参考

鳥居みゆきが「発達障害」を勉強して気づいたこと 「子どもに『やってはだめ』と決めつけないようになった」(AERA with Kids+)#Yahooニュース

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