2024.02.16

障がい者芸人の活躍 多様性を受け入れるバラエティーの可能性

視覚障がいを持つ芸人であり、2018年のR-1ぐらんぷりで優勝した濱田祐太郎さんが、14日に自身のX(旧Twitter)で、新たな発言を行いました。この日、TBS系列で放送された「水曜日のダウンタウン」で、吃音の芸人であるインタレスティングたけしのエピソードが紹介されたことに言及し、「障がい者の芸人もバラエティーにバンバン出して世の中に慣れてもらうことの方が大事だと思う」との考えを述べました。

この日の「水ダウ」では、1年半前にチャンス大城から説教を受ける立場として登場したインタレスティングたけし(インたけ)が再びスポットライトを浴びました。

前回の出演では、インたけが吃音であることが明らかになり、その後、日本吃音協会から抗議文が送られるなど、大きな反響を呼びました。

今回の放送では、インたけがチャンスにドッキリを仕掛ける企画が展開されました。前回の放送の影響で、芸人を辞めるとチャンスに告げ、その反応を観察します。しかし、チャンスは泣いてしまうなど、その優しさが浮かび上がり、ほっこりするドッキリとなりました。

 

「世の中に慣れてもらうことの方が大事だと思う」

濱田祐太郎はこの放送に関連して、自身の芸とインたけの芸について触れ、「インたけさんは周りがいじってさらに力を発揮する芸、俺の盲目は自分で完結できる芸。どっちもちゃんとした芸」と述べました。そして、「障がい者の芸人もバラエティーにバンバン出して世の中に慣れてもらうことの方が大事だと思う」と語りました

 

「本人たちをどんどん出演させて面白い事をやればいい」

さらに、「今日の水曜日のダウンタウンのインたけさんの話。障がい者の芸人がバラエティーに出る事はどうか?なんて議論は真面目な番組でやればよくて。本当にバラエティーなら本人たちをどんどん出演させて面白い事をやればいい。バラエティーの作り手側も障がい者の芸人を出演させることに慣れなきゃいけない」と、障がいを持つ芸人に対する受け入れや慣れが必要であるとの考えを示しました。

この発言は、芸能界やメディアにおいて障がい者の芸人が活躍する場を広げることの重要性を訴えるものです。多様性を受け入れ、バラエティー番組がより包括的な視点で人々に笑いや感動を提供することができるよう、見る側も作る側も、障がいを持つ芸人に対する理解と慣れを深めていく必要があります。

 

 

吃音とは?言葉の壁を超える挑戦

吃音(きつおん)は、発話時に音を伸ばしたり、音を繰り返したりすることで、流暢な話し方が困難になる障がいです。これは、一般的に「どもり」として知られています。吃音は、子どもから大人まで、誰でも発症する可能性があります

吃音の症状は個人によって異なりますが、一般的には音を繰り返す、音を伸ばす、言葉の中でつまる、などが挙げられます。これらの症状は、人によって程度が異なり、日常生活や社会活動に大きな影響を与えることがあります。

吃音の原因

吃音の原因は複雑で、単一の要因だけで説明することができません。遺伝的な要因や神経学的な要因、心理社会的な要因などが関与しています。一部の研究では、吃音と特定の遺伝子の関連性が示唆されていますが、その影響は複雑であり、他の要因と相互作用する可能性があります。また、ストレスや緊張、適切な言語療法の不足などが吃音を引き起こす可能性もあります。心理社会的な要因としては、過度の期待や社会的なプレッシャー、トラウマなどが挙げられます。さらに、環境や個人の生活経験も吃音の発症に影響を与える可能性があります。これらの要因が組み合わさることで、吃音が発症し、その重症度や症状が形成されると考えられています。

 

吃音の影響

吃音は、日常生活や社会活動に大きな影響を与えることがあります。

まず、コミュニケーションの困難さが挙げられます。吃音の症状によって他人との円滑な会話や意思疎通が難しくなることがあり、人間関係や仕事上のコミュニケーションに支障を来すことがあります。

さらに、吃音者はしばしば社会的な差別や偏見に直面することがあります。差別意識や無理解から、就職や昇進の機会を逃すことがあるかもしれません。

また、吃音によって精神的なストレスが増大することもあります。自己肯定感の低下や抑うつ症状の悪化など、精神的な健康に悪影響を与える可能性があります。

これらの問題は、吃音者の生活の質を低下させるだけでなく、社会全体の多様性にも影響を与える可能性があります。

吃音に対する理解とサポート

吃音を持つ人々が社会で自信を持ち、活躍できるようにするためには、適切な理解とサポートが不可欠です。まず、周囲の人々が吃音に対する理解を示し、差別や偏見のない環境を提供することが重要です。このような支援があれば、吃音者は自己肯定感を高め、自信を持って社会で活動することができます。さらに、専門的な言語療法やコミュニケーション技術の向上も重要です。吃音者が適切な支援を受けることで、発話の流暢さやコミュニケーション能力を向上させることができます。このような取り組みが行われれば、吃音者が自分の声を発信し、自己実現を果たすことができる社会が実現されるでしょう。

 

まとめ

吃音に対する理解と支援が進むにつれて、吃音を持つ人々がより自由に自己表現し、社会で活躍することができるようになるでしょう。そのためには、まず社会全体が吃音についての認識を深め、偏見や差別をなくすことが重要です。

教育や啓発活動を通じて、吃音に対する理解を促進し、個々の特性や能力を尊重する社会の構築が求められます。さらに、言語療法やコミュニケーション技術の向上にも取り組むことで、吃音者が自信を持ってコミュニケーションを取ることができる環境を整えることが必要です。

また、吃音者が多様な分野で活躍する機会を提供し、その能力を引き出す支援策の拡充も重要です。これによって、吃音を持つ人々が自分の才能や個性を十分に発揮し、社会に貢献することができる未来が実現されるでしょう。

 

参考

「水ダウ」インたけ再登場、視覚障がいのR-1王者「障がい者の芸人に慣れてもらうことが大事」(デイリースポーツ)Yahoo!ニュース

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