2023.08.04

キツイことを言われた。つらい発達障がい者の立ち直り方・気分のコントロール方法

キツイことを言われた。発達障がい者がつらいと感じた時の立ち直り方や気分のコントロール方法

 

「障がい者だから」と、キツイことを言われた。

仕事や生活に悪い影響が出ないように、頑張っているのに理解されない。

障がい者のひどいニュースを見て、つらいと感じている。

発達障がいのある方は気持ちの切り替えができず、つらいことをずるずる引きずってしまう傾向があります。または、つらいとき、つい激しく怒ったり泣いたりしたことに、あとから後悔して、さらに引きずってしまっている方もいるかもしれません。

発達障がい者がツラいと感じたときの立ち直り方や、つらいと感じた瞬間の気分のコントロール方法をご紹介します。

 

発達障がい者がつらいと感じた時の立ち直り方

障がい者は「感情や記憶のコントロール」が不器用なため、つらいと感じた時になかなか気分を変える事ができず、いつまでも引きずる傾向があります。

そして、気分が良くないままだと、さらに仕事でミスをしたり、生活リズムがおかしくなったり。悪循環に陥る前に、発達障がい者がつらいと感じた時の立ち直り方を見ていきましょう。

 

つらいことを書きだす

つらくて苦しいとき、頭の中でたくさんの情報が暴れまわっているでしょう。相手の反応を気にしたり、あれもこれも失敗しているかもしれないと考えたり、この先もっとつらい事があるのではないかと不安になったり。小さなことから大きなことを気にし出して、「この先いい事はないのでは」とすべてを否定してしまいます。

頭の中にたくさんの情報があると、脳は疲れて、もっとマイナス思考になります。頭の中をスッキリさせるために、つらいことを書きだしてみましょう。

その中から、「まだ決まっていない事」を見つけます。

「自分は何もできない人間だ」

「○○さんから○○と言われているかもしれない」

「この先いい事はないのでは」

ノートに書きだしたなかで、「~かもしれない」「~だと思う」「~に違いない」といった、確定していないものは消しましょう。

 

同じ悩みをもつ人同士で話し合う

精神障がいへの治療には「集団療法」が用いられます。集団療法とは、同じ障がいや悩みをもつ人同士が会話をして悩みを共有し、障がいの理解を深めたり、困難をへらすことです。同じ悩みをもつ人から、その問題の解決策を知ることができたり、悩みに共感するという「共感性」を育てることもできます。障がいによる生きづらさをへらすのに有効な手です。

今では、病院で治療を受けながら同じ障がい者と出会う方法のほかに、インターネットを通して出会うこともできるようになっています。けれど、インターネット上の出会いは、「相手が本当に同じ障がいをもっている人なのか」「何か悪いことに利用されるのではないか」と不安に思う方もいるでしょう。

そんな方に、『凸凹村』をご紹介します。

凸凹村の村民はみんな障がい者。

『凸凹村』は、障害福祉サービスを運営する「株式会社ワンライフ」が開村した、障がい者のコミュニティサイトです。村長は、五体不満足で有名な乙武さん。副村長は障害者ドットコムを運営する川田さんです。

村民は、審査の上で承認。さらにフェイスブックという匿名性の低いツールをつかっているので、よくわからない人や怪しい人ではなく、同じ障がいをもつ仲間と出会いやすくなっています。

凸凹村について、詳しくはこちらから。

障がいのある人たちと悩みを共有し、解決する。障がい者コミュニティ『凸凹村』開村。

 

 

すぐに怒ったり泣いてしまう。気分のコントロール方法

ツラいときの立ち直り方とあわせて知りたい、「ツラいことが起こったとき」の気分コントロール方法。発達障がい者は感情のコントロールをおこなう脳機能に障がいがあり、キレやすかったり泣きやすかったりします。

キレたことや泣いたことを後から思い出して、恥ずかしく感じたり、「周囲の人にどう思われたか」が気になったりして、いつまでも引きずる原因になっている方もいるかもしれません。

キツイ事を言われたときや、ツライと感じたときにおこないたい、気分の調節方法をご紹介します。

 

スイッチになる言葉やモノを身につけておく

怒りや悲しみを感じた瞬間に「深呼吸」や「その場を離れましょう」とよく言われます。しかし、カッとなった瞬間や悲しい瞬間、「深呼吸」や「その場を離れる」を思い出し行動することが、むずかしいときがあるでしょう。

発達障がい者は「視覚優位」の方が多いです。見えているものから情報を受け取ることが多いので、

・見える位置に、自分が落ち着くような言葉のメモを貼り付けておく

・見ていて落ち着くものをそばに置く

などして、怒ったり泣きそうになった瞬間に視界に入れるようにしましょう。

 

怒りや悲しみに点数をつける

発達障がい者は自分の感情に鈍く、気づかないうちに強いストレスや悲しみを抱え込むことがあります。

自分がどれほど怒りや悲しみを感じているかわからないまま、人と関わったりして、あるときに爆発してしまいます。後から「どうしてあんなに小さなことで…」と後悔する場合は、自分が何にストレスをどれぐらい強く感じるか、を気づいていない可能性があります。

怒りや悲しみを感じたことを記録して、1~10で点数をつけると、自分の感情に気づきやすくなります。また自分がストレスを感じやすい、苦手な場面を見つけることができるので、それをできるかぎり避けて、行動することができるようになります。

 

 

まとめ

発達障がいのある方は社会で多くのストレスを抱え込みがちです。さらに、記憶や感情のコントロールが上手くできず、いつまでも引きずってしまいます。そうして生活が乱れ、さらにストレスがふえるという悪循環になる前に、自分のストレスについて詳しく知ったり、スイッチになるようなものを身につけたりして防ぎましょう。

同じ悩みをもつ障がい者同士で話し合うことも、ストレスや問題の解消に効果的です。インターネット上でも安心して仲間を見つけられやすい『凸凹村』をぜひご活用ください!

 

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参考

発達障害当事者スタッフが感情コントロール方法を教えます!|就労移行支援事業所ディーキャリア 2023年8月4日
怒りがコントロールできない|これって病気?怒りをコントロールする方法はある?|生涯学習のユーキャン
気持ちの整理の仕方 認知行動療法|障害者の就職、精神障害の就職支援は【ウェルビー】


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