2024.02.20

人々に勇気と希望を与える『ただのぽんこつ母さん』ADHDの向き合い方と発見の旅

イラストレーターのはなゆいさんは、創造性を生かす仕事をする傍ら、2人の子どもを育てる母親でもあります。はなゆいさんは自らの忘れ物やスケジュールミスの頻度に悩んでおり、その悩みは彼女の人生を通じて絶えず付き纏ってきました。子供の頃から、彼女はこの問題に向き合い、解決策を模索してきましたが、なかなか克服することができませんでした。

 

挑戦と発見:『ただのぽんこつ母さん』

2024年1月15日に出版された『ただのぽんこつ母さんだと思っていたらADHDグレーでした。』では、はなゆいさんが心療内科に相談し、自身の困りごとに向き合う姿が描かれています。このエッセイは、はなゆいさんが日常の中でADHDと向き合う過程を赤裸々に綴ったものです。

 

自身の日常生活での挫折や苦悩、心の中の葛藤

はなゆいさんはこの本の中で、自身の日常生活での挫折や苦悩、そして心の中での葛藤を率直に語ります。彼女は心療内科を受診する決断をし、そこで自分自身の問題に向き合います。このプロセスでは、彼女が自分の特性や苦悩について深く掘り下げ、それらと向き合うための新たな方法を模索します。

彼女のストーリーは、多くの読者にとって共感を呼び起こし、同じような問題に直面している人々に勇気と希望を与えるものとなっています。このエッセイは、個々の困難に向き合い、成長していく過程がどのように見えるかを示す物語です。

 

娘への思い

はなゆいさんは娘の行動や特性に自身と重なる部分を見出しました。そのため、自分自身と向き合い、娘を理解し支えるためにも、自らの課題に真摯に向き合うことを決意します。彼女は娘に対する深い思いに触れ、自らの課題を克服することが、娘との絆をより深め、理解し合うための第一歩であると確信します。この決意は彼女の心を強くし、困難に立ち向かう勇気を与えました

 

心療内科の受診

周囲の期待やネガティブなイメージに押しつぶされそうになりましたが、はなゆいさんは心療内科を受診する決意を固めます。彼女はその過程で、予約の取りづらさや新規患者の受け入れ制限など、数々の困難に直面しました。しかし、彼女の内にある問題に向き合う意志は揺るぎませんでした。彼女は自らの心の中に眠る謎を解き明かし、成長と発見の旅に進むことを決意しました。この決意と勇気が、彼女を困難な道のりの先にある理解と受容へと導いていくことになります。

 

心のハードルの克服

最初は、自らの悩みを他人に打ち明けることに抵抗を感じていました。しかし、はなゆいさんは勇気を振り絞り、心療内科の先生の前で自分の思いを率直に伝える決断をしました。その勇気ある行動が、先生からの理解と共感を得る結果となり、はなゆいさんの心には以前にない軽やかな感覚が戻ってきました。この経験は、彼女が自分自身と向き合い、他人とのコミュニケーションにおいても積極的になるきっかけとなりました。

 

受診の効果と希望への一歩

受診後、はなゆいさんは自身の心の中で感じていた重い荷物が軽くなったような感覚に包まれました。これまで周囲の人々の目を気にして自分を抑え込んでいた彼女が、心の奥底に眠る課題と真摯に向き合い、それを乗り越える勇気を得たのです。この体験が彼女にもたらしたのは、自己受容と成長への道を開く一歩でした。これからの道のりはまだ見えずらいかもしれませんが、彼女は前向きな希望と自信を胸に、新しい可能性を模索する一歩を踏み出せました。

 

 

ADHD(注意欠如・多動性障害)とは

注意欠如・多動性障害(ADHD)は、子供や成人に見られる一般的な神経発達障害であり、集中力や注意力、衝動的な行動の制御に関する問題が特徴です。

 

症状

ADHDの症状は、年齢や個人によって異なりますが、一般的には以下のような特徴が挙げられます。

 

注意力欠如症状

・集中力が続かず、仕事や課題を完成させるのが難しい。

・聞き手であることが困難で、指示を聞いている最中でもすぐに他のことに気を取られる。

・日常的なタスクを終えるのに時間がかかる。

 

多動性症状

・落ち着きがなく、座っていることが難しい。

・よくしゃべり、静かな状況でも騒がしいことがある。

・インパルシブで衝動的な行動をとる。

 

衝動性症状

・衝動的な行動や反応が多く、結果として危険な状況に巻き込まれることがある。

・感情のコントロールが難しく、怒りっぽい態度や突然の泣き出しを示すことがある。

診断と治療

ADHDの診断は、専門家である精神保健医や神経学者によって行われます。以下のステップが一般的に含まれます。

 

・詳細な評価

専門家は症状の歴史を集め、問診や行動観察などを通じて症状を評価します。

 

・身体検査

ADHDの症状は、他の健康問題によっても引き起こされる可能性があるため、身体検査が行われます。

 

・診断基準の適合

診断基準(DSM-5など)に基づいて、ADHDの診断が確定されます。

 

治療や対処法

治療や対処法には、以下のような選択肢があります。

 

・行動療法

行動療法は、望ましい行動を増やし、望ましくない行動を減らすための技術を教えることに焦点を当てています。

 

・医薬療法

医薬療法には、スティミュラント(メチルフェニデートやアンフェタミン系)などの薬が含まれます。これらの薬は、注意力や集中力を改善し、多動性を抑制する効果があります。

 

・学習支援

学習支援は、学校環境での成功を支援するための特別な教育サービスやアカデミックなサポートを提供します。

 

・家族のサポート

ADHDの人々をサポートするために、家族やケアギバーへの教育や支援が重要です。家族は、日常生活での課題に対処するための戦略を学び、共感と理解を示すことができます。

まとめ

ADHDは、日常生活においてさまざまなハードルをもたらす可能性がありますが、適切な治療とサポートを受けることで、その影響を軽減することができます。早期の診断と適切な介入は、ADHDの人々が自己実現と成功を達成するための重要な要素です。家族、学校、医療専門家の協力を得ながら、個々のニーズに合わせた総合的なアプローチを取ることが重要です。

 

参考

娘の行動に「…え?」“ぽんこつ母さん”の私が病院に行こうと決心したワケ<漫画>(女子SPA!)Yahooニュース

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