【大人の障がい】境界性パーソナリティ障がいとは?動画で詳しく解説!
境界性パーソナリティ障がいとは?
境界性パーソナリティ障がいは、「強いイライラ感」という神経症のような症状と、「現実が冷静に認識できない」という統合失調症のような症状があります。「神経症」と「統合失調症」の境界にある症状が現れることから、「境界性」と名前がついています。
境界性パーソナリティ障がいの患者は、一人でいることがむずかしく、人の気を引くために、自殺のそぶりをしたり性的に誘惑したりするなど、自己破壊的な行動が見られます。原因は明らかになっていませんが、遺伝的な要因と環境的な要因が考えられています。境界性パーソナリティ障がいの方は、もともと傷つきやすく繊細な気質なことが多く、さらに悪い環境が重なると、発症率がとても高くなります。
境界性パーソナリティ障がいは人口の約2%と少なくはない障がいで、若い女性に多いとされています。
主な症状
気分が急に変わること、感情のブレーキが効かないといった神経症的な症状と、自分が何者かわからないような空虚な気持ちをもつ統合失調的な症状が主にあります。この症状があると、つぎのようなことが起こります。
- 癇癪を起こす
- 自殺のそぶりや自傷行為をくりかえす
- 薬物やアルコールなどに依存しやすくなる
- 見捨てられることに強い不安を感じ、見捨てられないように必死に努力する
- 幸せを感じにくい
- 急に強い怒りを感じたり不安になったりする
- 強いストレスがかかると一時的に記憶がなくなることがある
治療方法について
治療方法は主に2つです。一つは、カウンセリングなどの精神療法と、症状を抑えるための薬物治療になります。精神療法は「認知行動療法」が主に使われます。まず行動面では、基本的な生活習慣を整えることから始めます。
認知面ではストレスや不安を感じた出来事をカウンセラーと話し合って、物事の受け取り方を変え、ストレスや不安への反応をへらしていきます。
あまりに症状が強い場合、症状を抑えるために薬物治療をおこないます。不安やストレス、睡眠障がいなど症状に合わせて、抗不安薬や気分安定薬が使われます。また最近では、オメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品を服用することで、気分安定効果が得られ、症状が抑えられたことが確認されています。