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2026.02.25

冬から春へ――季節の変わり目と障がい

冬の終わりから春にかけての季節の変わり目。
日差しは少しずつ明るくなり、街は前向きな空気に包まれていきます。

けれど、障がいを抱えている人にとってこの時期は「希望の季節」であると同時に「体調や心が不安定になりやすい季節」でもあります。

気圧の変化、寒暖差、環境の変化、人間関係の動き。
それらが一気に押し寄せるこの時期に、なぜこんなに疲れてしまうのか。

今回は冬から春の季節の変わり目と障がいをテーマに、
しんどさの正体と少し楽になる視点を丁寧に整理していきます。

季節の変わり目はなぜこんなにしんどいのか

気温・気圧の変化が自律神経を揺らす

春先は、寒い日と暖かい日が交互にやってきます。
1日の中でも朝晩の寒暖差が大きく、低気圧と高気圧が頻繁に入れ替わります。

この変化は自律神経に大きな負担をかけます。

発達障がい、精神障がい、身体障がいなど、さまざまな特性を持つ人の中には、もともと自律神経が乱れやすい人も少なくありません。

  • 朝起きられない
  • 頭痛や倦怠感が続く
  • 眠りが浅くなる
  • 理由もなくイライラする

これらは「気合が足りない」のではなく、身体が環境に必死で適応しようとしているサインです。

まずは、「今は身体が調整中なんだ」と理解すること。
それだけでも自己否定は少し減ります。

環境の変化が心にプレッシャーを与える

春は新生活の季節です。
入学、進級、異動、引っ越し、人間関係の変化。

周囲が「新しいスタート」に向かって動くと、自分も何かを変えなければいけないような気持ちになります。

けれど、障がいがある人にとって環境変化はエネルギー消耗が大きいものです。

変化が怖いのは弱さではありません。
予測できないことに備えるため、常に多くの情報処理をしているからこそ疲れるのです。

春に疲れるのはあなたが怠けているからではなく、
「変化に敏感である」という特性の裏返しなのかもしれません。

「みんなは元気そう」に見える苦しさ

SNSの明るさに置いていかれる感覚

春はポジティブな投稿が増えます。
「新年度スタート」「挑戦します」「前向きに頑張ります」

それを見るたびに、自分だけが取り残されているように感じることがあります。

けれど、見えているのはその人の一部です。
誰もが不安や緊張を抱えながら、新しい季節に足を踏み入れています。

あなたが今しんどいのは「春に弱い体質」や「刺激に敏感な特性」があるからかもしれません。
それは劣っているという意味ではなく、感じ取る力が強いということです。

「頑張れない自分」への自己嫌悪

春は目標を立てる季節でもあります。
でも、エネルギーが下がっている時に目標を掲げるのは酷なことです。

「やらなきゃ」「変わらなきゃ」と思うほど、身体は固まります。
そして動けない自分に落ち込みます。

この時期に大切なのは「前に進むこと」ではなく「倒れないこと」です。

春は助走の季節。
本格的に動き出すのは、身体と心が落ち着いてからで十分です。

季節の変わり目をやわらかく乗り切る工夫

生活リズムを“完璧”にしない

春になると「朝活を始めよう」「生活を整えよう」と思いがちです。
しかし、いきなり理想的な生活に変えるのは負荷が大きいものです。

まずは

  • 起きる時間を15分だけ整える
  • 日光を5分浴びる
  • 寝る前にスマホ時間を少し減らす

その程度で十分です。

整えることよりも「崩しすぎない」ことを意識するほうが現実的です。

小さな安定が積み重なると自律神経も少しずつ落ち着いていきます。

「減らす」ことで守る

春は新しいことを増やす季節ですが、障がいがある人にとっては「減らす」ほうが効果的な場合もあります。

・会う予定を少し減らす
・無理な挑戦をしない
・疲れる場所を避ける

守ることは逃げではありません。
エネルギー管理は生きるための戦略です。

周囲のスピードに合わせる必要はありません。
あなたのペースがあなたの正解です。

春は「成長の季節」だけではない

冬を越えただけで十分すごい

冬はただでさえ体力も気力も落ちやすい季節です。
その冬を越えて今ここにいる。

それだけであなたは十分に頑張っています。

春に何かを始めなくてもいい。
変わらなくてもいい。

「生き延びた」こと自体が成果です。

ゆっくり咲く花もある

桜は一斉に咲きますがすべての花が同じタイミングで咲くわけではありません。

人も同じです。

今はつぼみのままでいい。
準備期間が長いほど、根は強くなります。

春の光を浴びながら、「急がなくていい」と自分に言ってあげてください。

まとめ

冬から春への季節の変わり目は障がいがある人にとって負荷が大きい時期です。

体調が揺れる
心が不安定になる
周囲と比べて落ち込む

それはあなたの弱さではありません。

変化を敏感に感じ取れる力があるからこそ揺れも大きくなるのです。

春は無理に咲く季節ではありません。
少しずつ、ゆっくりでいい。

この揺らぎの時期を、どうか自分にやさしく過ごせますように。

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