ファッションも多様化がすすむ…ユニバーサルファッションとは?

ファッションも多様化がすすむ…ユニバーサルファッションとは?

障がい者でもだれでも、お気に入りの服を着て、気分を上げたり、自分をキレイに見せたいと思ったりしますね。
しかし障がいがあるために、好きな服をえらべない方が多くいます。ユニバーサルデザインはそんな障がい者の悩みを解決するもの。
これまで施設の設備や道具などにユニバーサルデザインがありましたが、近年ではファッションにも多様化がすすんでいます。
ユニバーサルデザインとはなにか、ユニバーサルデザインをとりいれたブランドなどをご紹介します。


障がい者のファッションに関する悩み

Co-Co Life調査部が調べたアンケートによると、障がい者の多くの人が「着やすさ」を重視していることがわかります。

グラフ

出典:Co-Co Life調査部 障がい者のファッションに関する調査

一方、健常者の人を対象にしたアンケートでは、服を買うとき、「価格」や「デザイン」を最重視する人がほとんどです。 障がい者のファッションに関する悩みを見ていきましょう。


●ボタンやファスナーを使えない

脳性まひがある場合、袖を通すときや頭を服にいれるとき、袖口や襟元がひっかかり、時間がかかります。また上着をひっぱって頭を通すので、生地が伸びてしまうという悩みがあります。

●服をうまく着たり脱いだりできない

車いすを利用している人はいつも同じ体勢で、座るところにずっと体重をかけている状態なので、しりポケットや縫い目があると食い込み、痛みを感じてしまいます。 デニムや縫い目が多いスタイリッシュなズボンやスカートは履くことができません。

●介護のしやすさを重視

介護のしやすさを重視するため、ゴムでできたウエストや、股の部分が大きく開けるようになっているもの、着脱しやすい服をえらぶしかなく、自由におしゃれを楽しむことができません。



ユニバーサルファッションとは?

これら障がい者のファッションの悩みを解決するのが「ユニバーサルファッション」。ユニバーサルファッションという言葉は、平成8年に始まりました。
ユニバーサルファッションは、障がいの有無にかかわらず、だれでも自由に好きなファッションを楽しめるようにする取り組みのことを指します。
似た言葉にバリアフリーデザインというものがありますが、意味がちがいます。

バリアフリーデザイン:

障がい(バリア)をなくすものであり、オシャレよりも着やすさ・着心地など機能性を重視。

ユニバーサルデザイン:

ユニバーサルファッションはすべての人がファッションを楽しめるようにするもの。そのため、バリアをなくすことはもちろん、障がいがない人も着たくなるような、デザイン性が高いもの。


具体的なユニバーサルファッション例

以下のように、機能性を見た目にはわからないデザインで再現しています。
・片手で動かせるファスナー
・襟元に切れ込みをいれ、広がるようにした上着
・広がりを調整できるすそ
・ゴムでできているベルト
・磁石でとめられるボタン   など


ユニバーサルファッションをとりいれているブランド一覧

最後に、ユニバーサルファッションをとりいれたブランドをご紹介します。

041(オーフォアワン)

https://041.world/fashion/

株式会社ユナイテッドアローズとコラボレーションし、2018年4月に立ち上げられたプロジェクトです。ファッションに関するひとり一人の悩を追求して服をつくることを、コンセプトとしています。
一本一本のプリーツにファスナーをつけ、気分しだいでフレアにもタイトにもなるスカートや、寝たままでも簡単に着れるライダースジャケット、よだれかけの機能がありながら見た目はかわいらしいエプロンドレスなど。
これまで障がい者が着たいと思っても着られなかったようなデザインの服を、障がい者向けにアレンジしたものばかりです。

tenbo

https://www.tenbo.tokyo/

tenboは東京コレクション「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO」で2015年3月にデビューしたブランド。年齢、性別、障がいにかかわらず、すべての人が笑顔になれる服をつくることを目的としています。
特徴的なのは、「機能性」と「ファッション性」のふたつを充実させたデザイン。磁石でできたボタンや、尻のあたりの縫い目をなくたり、視覚障がい者のために点字をデザインした服や、色を指で認識できるタグがあります。
ファッションに「世界平和」などのメッセージ性があり、すこし個性的。星迷彩柄や千鳥柄など、ひと際目立つファッションがここに。オシャレを全力で自由に楽しみたい方におすすめです。

トミー ヒルフィガー アダプティブ

https://www.elle.com/jp/fashion/a30746374/tommy-hilfiger-adaptive/

https://japan.tommy.com/tommy-adaptive/

トミーヒルフィガーアダプティブは、障がいのある人もだれでも着やすく、オシャレを楽しめるような服があるコレクション。トミーヒルフィガー氏の息子が「自閉症」だったことから、障害をもつ人がファッションに悩んでいることに気づき、コレクションを立ち上げました。 今まで米国内のオンラインのみで取り扱われていましたが、2020年3月から日本でもオンラインショップをスタート。
コレクションの一番の魅力は、障害者をサポートする機能をもちながら、機能が目立たないようにされているデザイン。磁石をつかったボタンや、後ろポケットの排除、襟元に切り込みをいれて服の着脱を簡単にしたものなど。障がい者をサポートする機能を20種類使っていますが、見た目は通常の服と同じような印象。障がい者も、ファッションで自信をもったり、気分を上げたりできますね。



まとめ

障がい者のファッションにもユニバーサルデザイン化がすすんでいます。障がいがあるために着れなかった服を着れるようになり、機能性とファッション性がある服がつくられ、誰でもオシャレを楽しめる時代に。 ご紹介したユニバーサルファッションを取り入れたブランドをぜひ見てみてください。お気に入りの一着が見つかるかもしれません。



▼参考