- 活動・取材レポ
第15回 凸凹村交流会レポート

過去最多16名が参加しました!

本日、第15回「凸凹村」オンライン交流会を開催しました!
今回は、なんと過去最多となる16名が参加!(お写真は終盤のため14名)
参加してくださった皆さん、ありがとうございました。
今回も、健康や仕事、日常生活のことから、障害者を取り巻く社会の課題、福祉制度、これからの働き方まで、幅広いテーマについて意見交換を行いました。
それぞれの経験や考え方を共有することで、自分一人では気づけなかった視点に触れられるのも、凸凹村交流会の魅力です。
近況報告から始まる交流会。それぞれの挑戦を共有
まずは、参加者それぞれの近況報告からスタートしました。
坐骨神経痛で一時的に仕事に支障が出たものの、回復してきたという報告や、毎日3分の筋トレを継続しているというお話がありました。
また、地元のオープンマイクイベントでギターボーカルに初挑戦した方も!
久しぶりに緊張を感じながらも、新しいことに挑戦した経験を共有してくれました。
ほかにも、B型就労施設への通所を続けながら、職員やほかの利用者とのコミュニケーションを積極的に取っているという報告や、結婚記念日に夫婦で旅行を楽しんだというお話もありました。
日々の生活の中で頑張っていることや、楽しかった出来事、ちょっとした変化。
一人ひとりの近況を聞くだけでも、それぞれが自分なりの生活を送り、前に進んでいることが伝わってきます。
大きな成果だけでなく、日々の小さな挑戦や変化を共有できることも、交流会の大切な時間です。
オンラインだけじゃない?オフ会開催の可能性
今回は、オンラインでの交流に加えて、実際に顔を合わせる「オフ会」を開催できないかという話題も出ました。
実際に参加者同士が会うことで、オンラインとはまた違った交流が生まれるかもしれません。
一方で、オフ会にはさまざまな課題もあります。
例えば、交通費などの経済的な負担。遠方からの移動や宿泊が必要になる場合、参加したくても難しい人がいます。
また、グループホームの門限がある方や、視覚障害があり、移動に同行者やヘルパーの支援が必要な方もいます。
リアルで会うことには魅力がありますが、誰もが同じ条件で参加できるわけではありません。
そこで提案されたのが、オフ会とZoomを組み合わせたハイブリッド開催です。
実際に集まれる人は会場で交流し、遠方の人や移動に制約がある人はオンラインで参加する。
こうした方法なら、より多くの人が参加しやすくなるかもしれません。
また、参加者が自主的に地域ごとのオフ会を開催することも歓迎しています。
無理なく参加できる方法を考えながら、交流の輪を広げていけたらと思います。
電車やバスで困っている人を見かけたら、どうする?
今回、特に活発な意見交換が行われたのが、公共交通機関での対応についてです。
電車やバスの中で、大きな声を出している人や、周囲が困惑するような行動をしている人を見かけたとき、皆さんはどう対応するでしょうか。
参加者からは、まずは優しく声をかけるという意見や、危険を感じたら距離を取るという意見が出ました。
一方で、声の大きさだけでは、その人がどのような状況にあるのか判断できないこともあります。
例えば、聴覚過敏などの特性があり、本人にとっては大きな声を出さずにいることが難しい場合も考えられます。
見た目や行動だけで相手の事情を決めつけず、状況を見極めることが大切です。
視覚障害があると、周囲の状況が分からず不安になることも
この話題では、視覚障害のある参加者から、重要な意見が共有されました。
視覚障害があると、周囲で何が起きているのか、誰がどこにいるのかを視覚的に把握できません。
そのため、電車内で突然大きな声が聞こえても、何が起きているのか分からず、恐怖を感じることがあります。
こうしたとき、周囲の人が状況を説明してくれるだけでも、安心につながる可能性があります。
また、声をかける際には、いきなり身体に触れるのではなく、少し離れたところから声をかけてほしいという要望もありました。
善意であっても、突然身体に触れられると驚いたり、不安を感じたりすることがあります。
相手の立場を考え、まずは声で存在を知らせる。
それだけでも、支援を必要とする人にとって大きな助けになることがあります。
視覚障害者の日常生活と移動の課題
今回、視覚障害のある参加者からは、日常生活や駅での移動に関する具体的な経験も共有されました。
駅での移動では、点字ブロックや周囲の音、声などが重要な手がかりになります。
しかし、駅の工事によって通路や環境が変わったり、普段使っている経路が通れなくなったりすると、移動が難しくなることがあります。
特に、道路工事などの事前告知が十分でない場合、視覚障害者にとって危険につながる可能性もあります。
また、駅員がいる場所まで移動すること自体が難しい場合もあります。
そこで活用されているのが、駅員から次の駅員へと案内を引き継ぐ方法です。
一人の駅員が案内し、必要に応じて次の駅員へ引き継ぐことで、目的の場所まで移動しやすくなります。
一方、駅の無人化や自動化が進むことで、困ったときに駅員へ助けを求めにくくなるという課題も指摘されました。
「困っている人がいたら、声をかける」という選択肢
視覚障害者が困っている場面を見かけても、どう声をかければよいのか分からず、ためらってしまう人もいるかもしれません。
今回の交流会では、まずは少し離れた場所から声をかけ、必要であれば状況を説明することが大切だと共有されました。
もちろん、必ずしもすべての人が支援を必要としているわけではありません。
だからこそ、一方的に手を引いたり、何も聞かずに身体に触れたりするのではなく、本人の意思を確認することが重要です。
また、Zoomでの交流会についても、視覚障害のある参加者から、誰が話しているのか分かるように発言前に名前を名乗ってほしいという要望がありました。
こうした工夫は、視覚障害のある人だけでなく、参加者全員にとって話しやすい環境づくりにつながります。
当たり前だと思っていることも、立場が違えば当たり前ではない。
当事者の声を直接聞くことで、初めて気づけることがあります。
B型・A型・一般就労。働き方のステップアップを考える
就労についても、参加者から問いかけがありました。
B型就労から始め、A型就労、そして一般就労へと段階的にステップアップしていくことについて、皆さんはどう考えるでしょうか。
参加者からは、焦らずに少しずつステップアップすることが大切だという意見が出ました。
また、一般就労を目指すにあたっては、体調やスキルを整えてから就職活動を始めたいという考え方も共有されました。
障害年金などの制度も含め、自分の生活全体を考えながら働き方を検討することも重要です。
例えば、今すぐ一般就労を目指すのではなく、数年単位で準備を進めるという方法もあります。
大切なのは、周囲と比べて焦ることではなく、自分にとって納得できる働き方を考えることではないでしょうか。
B型からA型へ進むことや、一般就労を目指すことだけが正解というわけではありません。
体調や生活環境、本人の希望は一人ひとり異なります。
自分に合った働き方を見つけるために、今できることを少しずつ積み重ねていく。
そんな考え方を共有できる時間になりました。
「できない」で終わらせず、「できないからどうするか」を考える
今回の交流会で、特に印象的だったテーマの一つが、「できないこと」とどう向き合うかという話題です。
障害のある人がSNSなどで悩みを発信することは、決して悪いことではありません。
つらい気持ちを誰かに聞いてほしいときもありますし、同じ経験を持つ人に相談することで、気持ちが楽になることもあります。
一方で、悩みを抱えたまま「自分にはできない」と結論づけてしまうと、新しい可能性を見つける機会を失ってしまうこともあります。
今回、参加者からは、ネガティブな気持ちになること自体を否定するのではなく、そこからどう行動するかが大切だという意見が出ました。
できないことがあっても、工夫できることはある
視覚障害のある参加者からは、同じ病気を持つ人の中に「見えないから何もできない」と考えてしまう人がいることへの問題提起がありました。
もちろん、障害によって実際に難しいことや、どうしても一人ではできないことはあります。
無理をして何でもできるようになる必要はありません。
ただ、ある方法では難しくても、別の方法ならできることがあるかもしれません。
例えば、料理が難しければ、道具や手順を工夫する。
移動が難しければ、支援サービスや別の移動手段を探す。
身体の一部が動かなくなったとしても、残された機能や便利な道具を活用することで、できることが見つかる場合もあります。
実際に、神経損傷によって左腕が動かなくなった際も、工夫しながら一人暮らしを続けたという経験がチャットで共有されたり学習障害があっても、ギターを身体で覚えて演奏できるようになったというお話もありました。
こうした経験から伝わってくるのは、「できない」という事実と、「何もできない」という結論は同じではないということです。
助けを求めることも、一つの工夫
ここで大切なのは、何でも一人で頑張らなければならない、という意味ではないことです。
自分でできる方法を探すことも、誰かに相談することも、必要な支援を利用することも、すべて選択肢です。
自分一人では難しいことでも、仲間と一緒ならできるかもしれません。
自分では思いつかなかった方法を、ほかの人が知っているかもしれません。
凸凹村が大切にしているのも、まさにこの考え方です。
一人ひとりには得意なこともあれば、苦手なこともあります。
誰かの得意なことが、別の誰かの困りごとを解決する手がかりになることもあります。
だからこそ、「できないから仕方ない」で終わらせるのではなく、「できないから、どうしよう?」と考えてみる。
その問いかけから、新しい可能性が生まれるのではないでしょうか。
行政や福祉制度の課題。当事者の声を届け続ける
交流会では、行政や福祉制度が抱える課題についても、さまざまな意見が交わされました。
視覚障害のある参加者からは、行政の施策に当事者の視点が十分に反映されていないと感じることや、担当者の人事異動によって継続的な対応が難しくなることがあるという話がありました。
また、ガイドヘルパーの不足や、支援を提供する事業所の減少も課題として挙げられました。
制度として支援が用意されていても、実際に利用できなければ、生活上の困難は解消されません。
移動支援を必要としていても、利用できるヘルパーが見つからなければ、外出そのものを諦めなければならない場合もあります。
地域の課題は、声を上げることで変わることもある
デマンドタクシーの料金改定によって通勤手段の確保が難しくなったという話や、バス停の位置変更を求めて市役所と約5か月間交渉し、ようやく実現したという経験も共有されました。
こうしたお話から分かるのは、生活に直結する問題であっても、改善には時間と労力がかかる場合があるということです。
一人の声だけでは、なかなか状況が変わらないこともあるでしょう。
しかし、当事者が困っていることを具体的に伝え、必要な改善を求め続けることで、少しずつ変化が生まれる可能性があります。
行政や福祉制度については、支援を必要とする人の実情に合っていない部分や、制度上の制約によって十分な支援につながらない部分もあります。
だからこそ、制度を利用する人の声を聞き、実際の生活に即した仕組みへと改善していくことが重要です。
今回の交流会でも、それぞれが経験してきた困りごとを共有することで、社会の仕組みについて考える機会になりました。
もっと話しやすい交流会にするために
参加者が16名となり、交流会が広がってきたからこそ、運営方法についても意見が出ました。
参加者からは、発言前に一声かけることや、結論から話すこと、内容をコンパクトにまとめることや、
話したいことを頭の中で整理してから発言すると、ほかの人にも伝わりやすくなるという意見もありました。
交流会では、一人ひとりが自分の経験や考えを自由に話せることが大切です。
一方で、特定の人の発言が長くなると、ほかの参加者が話す時間が少なくなってしまうこともあります。
みんなが気持ちよく参加できるようにするためには、話す人だけでなく、聞く人のことも考える必要があります。
今後の運営について
今後の改善案として、次のような提案が出ました。
- 発言する前に一声かけ、名前を名乗る
- 結論から話し、できるだけ簡潔に伝える
- Zoomのブレイクアウトルーム機能を使い、みんなが話せる機会を設ける
特に、発言前に名前を名乗ることは、視覚障害のある参加者にとって、誰が話しているのかを把握するために重要な工夫です。
運営側からも、発言ルールを交流会の冒頭で説明することや、基本は1時間としつつ、状況に応じて延長すること、途中退出も自由であることなどが共有しました。
ブレイクアウトルームの活用についても、今後の導入を検討していきます。
参加者が増えることはうれしいことですが、人数が増えても、一人ひとりが安心して参加できる場でありたいと考えています。
皆さんからいただいた意見を参考にしながら、より参加しやすい交流会を目指していきます。
それぞれの経験を持ち寄り、新しい気づきにつなげる
今回の第15回凸凹村オンライン交流会には、過去最多となる16名が参加してくださいました。
健康や仕事、日常生活の話から、公共交通機関での支援、視覚障害者の移動の課題、就労のステップアップ、行政や福祉制度の問題まで、本当に幅広い話題が共有されました。
参加者の経験や考え方は、それぞれ異なります。
だからこそ、自分にとって当たり前だったことが、誰かにとっては新しい発見になることがあります。
自分が困っていることについて、ほかの人の経験から解決のヒントを得られることもあります。
障害があるからといって、誰かに一方的に支援してもらうだけの存在ではありません。
自分の経験を共有することで、誰かの役に立てることもあります。
そして、自分一人では難しいことも、仲間と一緒なら解決の糸口を見つけられるかもしれません。
凸凹村では、そうしたつながりを大切にしています。
「できないから諦める」のではなく、「できないからどうするか」を一緒に考える。
それぞれの凸凹を持ち寄り、お互いの力を生かしていく。
そんな場所であり続けたいと思っています。
今回参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
凸凹村交流会に参加してみませんか?
凸凹村交流会は、障害のある当事者同士が、日々の出来事や悩み、挑戦したいことなどを気軽に共有できるオンライン交流会です。
特別な準備は必要ありません。
- 聴くだけの参加もOK
- 顔出しなしでもOK
- チャットでの参加もOK
- 日常のちょっとした出来事を話すだけでもOK
うまく話せなくても、話題がなくても大丈夫です!
ほかの人の話を聞いているだけでも、新しい気づきがあるかもしれません。
一人では解決できないことも、仲間となら解決の糸口が見つかるかもしれません。
興味のある方は、ぜひ次回の凸凹村交流会にご参加ください!
「やってみたい」を一人で終わらせない。
皆さんと一緒に、少しずつ可能性を広げていけたらうれしいです。
交流会のお知らせはこちらで随時投稿しています。
